2007/01/18
□セミリタイヤ資産運用心得帖<第52回>□ 民間医療保険は必要か?
◆□◆ 南山宏治の”セミリタイヤ資産運用心得帖” <第52回> ◆□◆ ==== お知らせ ==== 南山が講師を務める、日本経済新聞の「日経ノティオ」主催の資産 運用セミナーのお申し込みはこちら↓↓ (現時点では、申し込み多数のため抽選の可能性があります。) http://nikkei-notio.com/event.html https://www.entryform.jp/notioseminar/r/entry.php ============== <民間医療保険は必要か?> 国民健康保険や会社の健康保険に加入していても、民間の医療保 険に入っておこうとする方がたくさんいらっしゃいます。 いわゆる損害保険会社の医療保険や、生命保険に医療給付金の 特約が付いたもの、さらに住宅ローンに医療特約が付いたもの↓↓ http://www.grosscreate.com/download/20060626.pdf など、先行き不安な世相を反映して一種のブームになっているよう ですね。 「ん〜。つったって、日本はアメリカと違って一応、国民皆保険だし、 なんで、別口でホケンに入らなあかんの?」 と考えてしまう私は、典型的右脳人間なのでしょうか? 私もかつては、「所得保障保険」、「ファミリー交通障害保険」(損保 系)とか、「養老保険」、「普通の生命保険」とかに加入していました。 でも、でも、でも、でも...、 保険金をもらえたためしは、ありませんでした。 それは、ケガも病気も、長期療養もしなかったからにほかありません。 もちろん、虫歯の治療で歯医者に行ったり、メバチコができて眼科に 行ったり、イボの治療で皮膚科に行ったりしたことはありますよ。 それでも、普通の健康保険で十二分に治療は可能なのです。 (注:メバチコ 関西弁で「ものもらい」のこと。) 日本ってすごい国じゃあ、ありませんか? かつて住んだことのあるイギリスは、その医療水準も高く、その当時 (1990年代前半)も”医療費はタダ”となっていました。 とはいうものの、風邪で公立病院にいっても、待ち時間が数時間で すから行く気は失せますし、本当にタイムリーな治療が必要であれ ば公的保険が使えない(つまり、現金払いの)私立病院に行くことに なります。 (ちなみに、長男はイギリスで生まれましたが、公立病院で分娩しま した。) ”医療費はタダ”とは最低限の公的医療を提供するという意味なの ですね。 一方、その次に住んだブラジル(1990年代中盤〜後半)ですが、国 民健康保険なんて聞いたことがありません。 健康保険証なんてありませんから、原則現金払いなのです。 民間保険に入る余裕のある家計は、その保険に請求しますが、公 的健康保険はありません。 (その代わり、ブラジルの市販薬はよく効きます。解熱剤は体温が 34℃まで下がり、下痢止めはいきなり便秘になるなど、劇薬のオン パレードでした。) で、アメリカとなると...。これはヒドイです。 数年前、ロスアンゼルスに出張の折、同僚とテニスをしました。その 同僚が足を痛めたので救急車を呼んだのです。 その救急車の医療スタッフ曰く、 「重症ではないので、タクシーで救急病院に行ったほうが安くつく。 救急車で運んでもいいが、700ドルかかるよ。ドウスル?」 コクミンケンコウホケンもへったくれもない、「医は算術」の世界でした。 (ですから、先進医療が、より先進するのですけどね。) これらの国と比べると、日本の健康保険は出色です。自己負担3割 で大概の治療は可能ですので、世界一といってもいいでしょう。 さて、これほど恵まれている公的医療保険にお世話になっていなが ら、日本で民間の医療保険がブームになるのは、どういう理由なの かを考えてみると、 (1) 健康保険だけではなんとなく不安である。 (2) 健康保険ではカバーされない大病・難病にかかるかもしれな いと思っている。 (3) 民間保険に入ることで、安心感を買う。 (4) 民間保険のほうが保障が手厚いと思っている。 (5) 国民健康保険と年金危機を混同している。 といったことが考えられます。 つまり、お金を払えば付加的なサービスや高度医療が別口で実現 されると考えられている節があります。 本当にそうなのでしょうか。 民間医療保険ブームを背景に、医療保険のトラブルも急増している そうです。↓↓ http://tinyurl.com/y4ru2k 民間保険への加入有無にかかわらず、通常、軽い病気の場合、医 者にかかる順番としては、 <1>健康保険を使う。 <2>自己負担分を払う。 で終わります。 一方、民間医療保険を使うとなると、 <1>、<2>のプロセスを経た上で、仮に重病や大怪我で入院と なれば、 <3>さらに差額分を保険会社に請求する、 ということになるでしょう。 ポイントは、すんなり保険金が下りるかどうかですね。 民間保険会社は営利業者ですから、少しでも当初の条件と 異なる請求は拒否するでしょうし、手間のかかる保険請求の事務作 業は嫌がるはずです。 特に、難病に関しては、医療費の見積もりがバラつく上に、相当高 額ですから、そもそも保険の適用外になるはずです。 ということは、なんだかんだで保険金の支払いが滞るのは、自明の 理ですね。 私見すが、病気にならない身体作りを最優先とし、国民健康保険や 組合健康保険などの公的健康保険がある限り、これを大いに利用 するのが、賢い選択といえると思います。 民間医療保険に月1万円払うのと、スポーツクラブに月1万円を払っ て健康維持をするのと、どちらががいいか?という命題でもあります。 (あえてスポーツクラブに入らなくても、健康を維持することは、そん なに難しいことではないですね。) 資産運用とは、自分自身の資産(健康、体力、能力)を最大限生か し、それに投資することでもあるのですね。 バックナンバーはこちら↓↓ http://www.grosscreate.com/kokoroe/index.html グロスクリエイト 南山宏治 minamiyama@grosscreate.com http://www.grosscreate.com(ホームページ) http://ameblo.jp/to11017/ (ブログ) 【ご注意】このメール上及びリンク先の情報、記事、レポート等はす べて、運用判断の参考となる情報提供を目的としたものです。運用 の最終決定はご自身で判断なさるようお願いいたします。無断転載 使用を禁じます。 Copyright(C) 2004−2007 Grosscreate All Rights Reserved.



