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2006/12/20

オフショア保険による節税はもう効かない? 2007年度税制改正のツボ □セミリタイヤ資産運用心得帖<第50回>□

 
◆□◆ 南山宏治の”セミリタイヤ資産運用心得帖” <第50回> ◆□◆ 


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                * * * * * *


では、今週の「セミリタイヤ資産運用心得帖」です。


2007年度の税制改正の骨子が固まりました。↓↓
http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2006/pdf/seisaku-030a.pdf


全文66ページの大作ですので、全て読むには少々辟易しますが、
税務当局(国)が何を考えているのか、ざっと理解するためにも読ま
れておくのをお勧めします。


一般投資家やサラリーマンに関係する大まかなところは、


(1) 現行の証券税制を1年延長。(上場株式の譲渡益や配当にか
   かる税率を10%に軽減(本則20%)


(2) 住宅ローン減税の継続・拡充(バリアフリー化住宅ローンも対
   象になる)


等が目玉になっていますが、あまり新鮮味はありません。
(バリアフリーつったってねえ。)


一方、法人に対しては


(3) 内部留保金課税の除外。
   
経営者の親族が株式を50%以上保有する同族企業などの企業の
内部留保金に対しては、資本金1億円以下の中小企業を課税対象
から除外。(中小企業の財務体質の改善や積極的な設備投資を促
すため。)


(4) 三角合併に関する課税の繰り延べ。

外国企業による株式交換を使った日本企業買収で、株式を受け取
った日本側投資家に課税を繰り延べる半面、実体のないペーパー
カンパニーを用いた買収では繰り延べをは認ない。

現行税制では、合併した時点で、日本子会社には資産譲渡益、日
本企業の株主には株式譲渡益がそれぞれ課税されため、一定の
基準を法令のもとづき繰り延べを認める。


とまあ、一応法人や外資に厚く、個人に薄い税制になったなあとい
う印象です。


もちろん、法人に税制が親切になった分、社員の給料が増えて、個
人の増税分とチャラになるのであればリーズナブルなのですが、従
来の税制を見ている限りそうはいかないでしょう。


つまり、「取りやすいところから取る」というスタンスは変わってない
ようです。



さて、この税制改正大綱は、毎年なんらかのメッセージ性を持ってい
ると思います。


私が感じる今年のメッセージは、


           「お金持ちに対する課税強化」

です。


一般サラリーマンもさることながら、いわゆるお金持ちに対しても、課
税の強化は見て取れます。


では、どこにメッセージがあるかですが、それは「2007年度税制改正
大綱」の、31ページ、5章13項にあります。


                   *************
「相続または遺贈により取得したものとみなして相続税を課税する
保険金の範囲に、わが国の保険業法の免許等を受けていない外国
の保険業者と締結された生命保険契約又は損害保険契約に係る保
険金を加える。」
                   *************


一見分かりにくい文章なのですが、簡単に言うと、いわゆるオフショ
ア保険(海外保険)に加入して相続税対策をしていた金持ちに網を
掛けようということなのです。


オフショア保険の死亡保険金は、受け取った死亡保険金は相続税
の課税とならず、一時所得の課税となるものです。


一時所得は課税上非常に有利であり、実質税負担は受取保険金の
約25%以下になりますので、相続税の課税が最高50%であるのと
比較して雲泥の差です。


税務当局はこれに網を掛けようというわけです。


まあ、このオフショア保険の節税で上がってくる税金は、絶対金額と
しては大したものではないですが、”オカネモチ”や”フユウソウ”にと
っては、強烈なメッセージとなります。


また、この税制変更の入れ方も、コソッと税制改正大綱に紛れ込ま
せている風情です。


すでにオフショア保険で相続税額節税スキームを実行したお金持ち
の遺族は


            「んなハズじゃなかった!」


と臍を噛む可能性があるのです。


新年へのカウントダウンがもうすぐ始まりますが、税制アービトラージ
を使った節税がやりにくくなる世の中へのカウントダウンが着実に進
んでいます。


デキル奴の海外移住を含め、本当の知恵を使う勝負の幕開けと同時
に、才能の海外流出が加速する時代になってきました。



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グロスクリエイト 南山宏治
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