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2006/09/21

ハンカチ王子とガリガリ君  「セミリタイヤ資産運用心得帖” <第43回> 」

◆□◆ 南山宏治の”セミリタイヤ資産運用心得帖” <第43回> ◆□◆ 



          <ハンカチ王子とガリガリ君> 


中堅企業が大手企業に対抗するためには、いろいろな戦略が必要
です。

例えば、

(1)大手企業ができない(やらない)商品・サービスを提供する。

(2)ニッチな商品に特化する。

(3)商品名で勝負する。

(4)ブランド化してしまう。

(5)マネができないようにする。

(6)マネしまくる。


などの戦略が、競合他社に対し複合的に使われています。


最近気づいた例ですが、アイスキャンディーの「ガリガリ君」(赤城乳
業・埼玉県)がこの差別化ブランド構築フローをうまく使っています。


数あるアイスキャンディーのなかで、ソーダ味の「ガリガリ君」をなぜ
選ぶのかを、私の息子に聞いてみました。


すると、

a)大きい

b)おいしい

c)安い

d)当たりがある

e)ガリガリ君がフレンドリー

といったことが、主な理由だということが判明しました。極めて当たり
前な理由です。


「ガリガリ君」は、ソーダ味系のアイスキャンディを想起したとき、必ず
脳内ランキングのトップに躍り出ます。
この分野では、森永も明治も、はたしてハーゲンダッツ(サントリー系)
でさえ敵いません。


しかも、ガリガリ君は登録商標も取っていますから、他社はこのキー
ワードを使った商品を作ることはできないのです。


かの、「ハンカチ王子」と同じだというわけです!


また、「ガリガリ君」を作っている赤城乳業の社是は「あそびましょ」
ですから、いろいろな遊びの発想でビジネスを広げています。↓↓
http://www.akagi.com/


たとえば、

− 「ガリガリ指数」 → 暑さの指数でアイスキャンディーを食べた
               くなる指数。(天候デリバティブを思い出さ
               せます。)

− コミック誌「コロコロイチバン」にガリガリ君のマンガを連載。

− 「ガリガリ部」というファンクラブを創部。


もうここまでくれば、アイスキャンディー(モノ)を売ることから、楽しさ
や一体感(コト)を売ることに転換しています。
つまり、参加することによる幸福感を演出しているとも言えるでしょう。


その昔、ハーゲンダッツが日本で一号店を開いたとき、数百メートル
の行列ができたといいます。


”伝説のプレミアム・アイスクリームがついに日本上陸...。” 


これもうまく物語を作ったと思います。実際、おいしいのは確かですし、
その後プレミアム・アイス市場では不動の位置を築いています。


外資とサントリー、タカナシ乳業のジョイントベンチャーである、ハー
ゲンダッツ・ジャパンの売り上げは約450億円、ガリガリ君の赤城乳
業は約230億円です。


一方は高級アイスで独自のブランドを構築し、他方は低価格アイス
でありながら消費者の心をつかむ作戦でシェアを取る戦略を展開し
ています。


たかが氷菓、されど氷菓です。


両社とも、同じアイスという土壌で戦いながら、まったく違った商品と
コンセプト(物語)で、業績を伸ばしています。


アイスは天候(特に、暑さ)に左右されるものですが、ブランドや物語
あるいは感情を演出することで、夏だけではない通年ビジネスへと
変化してきています。


そう、エスキモーにアイスクリームを売る発想、シンガポールで毛皮
を売るガッツ、イギリス人に納豆を常食させるアイデア等々がどんな
ビジネスにも必要なのです。


私は、21世紀に生き残れる企業というのは、ハードを売るのではなく、
ハートを売ることで永続すると考えています。



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グロスクリエイト 南山宏治
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