夢の海外派遣への道
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▲◇◆◇ 『夢の海外派遣への道』
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2005年8月16日 第22号
****** 目次 ***************************************************
☆☆ ご挨拶
☆☆ 物語のあらすじ
☆☆ ひろしのハチャメチャな体験記
☆☆ 編集後記
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☆☆ ご挨拶
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読者の皆様、こんにちは。
日本の誕生日、つまり建国記念日は2月11日ですね。
では、今年の2月11日は、何回目の建国記念日だったでしょうか?
と聞かれて答えられる人はまずいないでしょう。そもそも西暦何年に日本
という国ができたのか、はっきりしていないからでしょう。
シンガポールの建国記念日、ナショナルデーは8月9日です。
今年はちょうど40回目のナショナルデーでした。日本軍による占領統治、
そしてマレーシアから分離独立した当時を経験したことがある人がまだまだ
大勢います。
シンガポールの国旗が、HDB(公団)やコンドミニアムのすべての棟で
掲揚されます。国旗を100枚ぐらい使って文字や文を作っている情景も
よく見られます。
当日は毎年式典が行われ、テレビ中継されます。今回は40回目という
こともあり、会場が1つだけでなく、全島に渡って複数の会場が設けられ、
同時中継されました。
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☆☆ 物語のあらすじ
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物語の主人公ひろし。オーストラリアにも展開しているという新聞広告を
見て中学受験塾の講師の採用に応募したのは10年以上前のこと。
日本の本校で数年の経験を積み、あこがれの海外へ。
でもそこはオーストラリアではなく、シンガポールでの新規事業の立上げを
課せられ、まさにゼロからのスタート。海外事業のノウハウを何一つ持た
ないまま飛び出し、予定通りには進まないが、どうにかこうにかようやく形
になってきつつある現在。
さて今日は、8月9日第40回ナショナルデーの様子をご紹介します。
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☆☆ ひろしのハチャメチャな体験記
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--------------------<<ナショナルデー>>---------------------------
8月9日午前0時をまわったころ、花火の上がる音が聞こえた。
ナショナルデーになったことをことを告げる祝砲花火のようである。
朝目覚めるころには、あちこちで建国のお祝いをしていることであろう。
午後にテレビをつけると、ローカルのテレビ局はどこも同じ映像を流して
いた。リーシェンロン首相のビデオスピーチ、そしてそのあと例年と同じく
シティホール前の特設会場からの祝典の中継である。今年は40回目を
記念して、タンピネス、イシュンなどの大規模タウンにも特設会場を設けて、
それぞれの会場が連携して祝典を行う5元同時中継がされている。
政治家が登場する日本の祝典は、ゲストのあいさつが多くて粛々として
いるが、こちらの建国記念の祝典は、市民と軍隊参加型のショーといった
様子である。
歌、踊り、ウエーブ、パラシュート隊の降下、アクロバット飛行、整然とした
行進。市民は国旗と同じ色の赤のシャツに白のズボンやスカート、政治家は
体操服にも見える上下白ノーネクタイの軽装(正装?)で、スーツを着ている
のはナサン大統領だけである。
ナショナルデーになると、6年前の教え子達のことを思い出す。
授業で生徒達を指名すると、声をからしている者が多かった。
「どうしたんだ今日は?みんな風邪をひいているのかい?」
「先生違うよ。ナショナルデーのリハーサルで叫び続けて声が出ないんだよ。」
「リハーサル?君達会場に行くのかい?」
「毎年どこかの学校の、ある学年が指名されて、会場に行って祝典に参加
するんだ。プログラムにしたがって練習するんだけど、一日中歌ったり叫んだり
して大変なんだ。」
「子供の代表として参加できるんだから、名誉なことだね。」
「そんなことないよ。」子供達は口々に言った。
子供は正直である。ごくろうさま。
祝典はシンガポール国家としての国威発揚の場であり、シンガポール人と
しての誇りを感じ、共有し合う絶好の機会でもある。
祝典での国歌の斉唱が始まった。
シンガポールの国歌は、マレー語の歌詞でできている。シンガポールの
全人種の共通語は英語であるが、国語はマレー語である。
この国歌であるが、個人的に好きな歌である。歌詞の意味はまったく
わからないが、聞くだけで意気があがる。アメリカの国歌も意気高揚
する名曲と思うが、それに劣らない旋律の名曲ではないかと思う。
テレビにアクロバット飛行をしている編隊が映された。ひょっとしたら家の窓
から見えるんじゃないか。子供たちといっしょに外を見ると今テレビに映って
いるものと同じものが見えた。しばらくしてその飛行機が上空を飛んでいった。
よし、夜は花火を見に行こう。毎年ナショナルデーの夜には花火が上がる。
花火の打ち上げ会場ではないが、よく見えるであろうリバーバレーという
ところへ家族で行った。橋の上には場所取りをしている人々がすでにいた。
カメラを三脚にセットしたお兄さんに、花火はどっちの方で上がるのかと聞くと
親切に教えてくれた。
午後8時、まだ始まらない。8月9日だから、8時9分、いやチャイニーズは
8が好きだから8時8分かなと言っていると、はたしてそのぐらいの時刻に
打ち上げが始まった。日本の花火大会に比べれば規模が小さく、時間
も短いが、暗黒の海と空をバックに上がる花火はなかなかのものであった。
携帯で一枚カッシャ。
今、そのショットは、ひろしの携帯の壁紙になっている。
第22話 終わり
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☆☆ 編集後記
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何年か前のナショナルデーの夜、島の東部のコンドミニアムに住んでいた
とき、外で轟音が鳴り響いたのでベランダから見ると、なんと戦車が行進
していました。急いで下に降り、道路へ出ました。目の前3メートルの
ところを通過する戦車というのは、予想以上に大きく、迫力がありました。
沿道の大人や子供達は、兵士に手を振っていました。
平和な街の中を行くこの戦車のパレードを見て、子供達は何を思うので
しょうか?
怖いと思うよりも、むしろ、かっこいい、乗ってみたい、動かしてみたい、
そして運転してみたい、さらには使ってみたいとなり、戦争肯定への温床
となったりはしないのでしょうか?
兵士募集、軍隊への勧誘の広告は、一年中電車の中にされています。
テロを警戒して、毎日のように、兵士が自動小銃を持ってどこかの駅を
警備しています。銃は鉄でできていて重々しいものと思っていましたが、
最近の武器はデザインも洗練されているようで、表面は微妙な光沢の
あるプラスチックであるかのようで、美しさを感じてしまいます。触ってみたい
という衝動にかられてしまいます。しかし、もし銃に手をのばそうとでもすれば、
ただちに銃口が向けられ、挙動不審で連行されるという危険が身近に
あるわけです。
シンガポールでは徴兵制度があり、青年男子は2年半に渡り兵役に就き
ます。知人の友人は兵役の最中にトラックから転落し、命を失いました。
学業での成績は大変優秀な生徒だったとのことです。息子を亡くした親御
さんのお気持ち、察するにあまりあります。
淡路島ほどの国土面積しかない国ですが、軍事力、兵器の近代化の
面では、東南アジアでトップと言われています。観光国家シンガポールの
あまり知られていない一面ではないかと思います。
日本は60回目の終戦記念日を迎えました。
戦争がなく、世界が平和であることをお祈りします。
それではまた。
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