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2009/11/07

医療制度研究会メルマガ ~No. 75~ 医療の特殊性

◇  ◇NPO法人医療制度研究会◇  ◇<http://www.iryoseido.com/>◇  ◇

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◇ ◇医療制度研究会メルマガ コンテンツ◇ ◇

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<1> ◇医療制度研究会からのお知らせ◇

<2> ◇メルマガ第75号◇「医療の特殊性」

<3> ◇医療サポーター大募集◇

<4> ◇編集後記◇

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<1>   ◇医療制度研究会からのお知らせ◇

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○  「医療をめぐるコンプライアンスと検察」郷原信郎先生による第58回講演会は本日16時からです。是非ご参加ください↓

<http://www.iryoseido.com/kouenkai_top.html>

○「医療崩壊のウソとホント(国民が知らされていない現場の真実)」(本田宏著)9月17日発売されました!
一般の方にもわかりやすい構成です。医療について一層理解を深めてください!

○医療崩壊はこうすれば防げる!」(本田宏編著書)ご支援有り難うございます!「医療崩壊」に対する処方箋がちりばめられています。ぜひご覧ください!!↓

<http://www.iryoseido.com/jimukyoku/200807090914.html>

○  「誰が日本の医療を殺すのか」(本田宏著)医療問題の入門書として必携の一冊です↓

<http://www.iryoseido.com/jimukyoku/200709021037.html>

○  「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」に対して厚労省がパブコメを募集中です↓

<http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=495080050&OBJCD=100495&GROUP>


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<2>   ◇メルマガ第75号◇

テーマは、「医療の特殊性」です。

ぜひ最後までおつきあい下さい!

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今月のポイント!

○ 「医療の特殊性」を理解せず「改正検察審査会法」を医療へ適用すると、「医療者荒廃」を加速させる。

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1)  検察審査会

事故が起こると、いろいろな経路から警察が捜査を開始し、事件性があるという捜査結果を受けて検察官が起訴もしくは不起訴の処分をします。

不起訴処分に対して不服のある者は、検察審査会に対して審査を申し立てます。

この審査会で仮に「起訴相当」としても、これまでは、検察官がそれに拘束されませんでした。

2)  刑事訴訟法等の一部を改正 (改正検察審査会法)した意味

検察審査会で、選挙権を有する者の中から「無作為」に抽出された11名の審査員中8人以上の多数で「起訴相当の議決」をした案件を考えます。
検察官が不起訴処分とした場合、第二段階の検察審査会で審査をします。
そこで8人以上の多数で起訴すべき旨の議決をした場合、「指定弁護士」が公訴を提起、維持するというものです。

11人中8人が、起訴すべきとするのですから、一般的に明らかにおかしい事例に限られるはずでしょう。

<http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/hourei/keiji_s-2.pdf>

民意をより反映させる目的があるようです。

<http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/report/ikensyo/bassui.html>

検察官が起訴しないとしたものを、弁護士が公訴を提起するわけです。

職業検察官の独占的公訴権が相対化されます。

こうしたしくみを医療に適用するとどうなるのでしょうか?

3)  医療の特殊性

医療は特殊ではないという方がおられます。

すべてを裁判所で明らかにできると信じている方がおられます。

「医療の特殊性」を考えていきます。

医療は疾病を抱えた「人」に直接関与します。

医療の性質は、多彩で複雑です。

医療を受けるかどうか「自己決定性」「契約性」「信頼性」が大前提で、医療における「患者協力性」も重要です。
「患者意志」がはっきりしない場合や「協力」が得られない場合も医療を施すことが必要な「人道性」もあります。
予想できないような疾病がどんなに気をつけようとも生じてくる「偶発性」もあります。

また、「不確実性」「生命直結性」を包含しながら「死の帰結性」を常に持っています。

死亡した後も死因究明などがあり、現代社会において医療は「社会的不可欠性」を持っています。
「社会的必要性」は社会が成熟する程高まってくる傾向があります。

「診断」「治療」は絶対的なものではなく、「医学的緻密性」と「相対性」を併せ持ちます。
また、「発展可能性」を常に探求しながらの「多職種組織性」が重要になります。
一度崩壊すると、一朝一夕に再建がなされるというものではなく、「社会互助性」の重要性が増してきます。

「総合性」「継続性」と「高度専門性」「集学性」を高度に結びつける機能的な「命」の「連携」が非常に需要です。
すべての医療を一カ所で行うことは不可能です。
「連携」は「たらいまわし」ではなく正当な医療です。

一般社会で日常的になされているような命題が医療に常時要請されていますが、医療では命に直結する点で解決が難しいのも特徴です。

例)「効率性」「大量生産性」と「安全性」「個別最善追求性」「全人性」

「情報公開性」と「情報非対称性」「個人情報保護」

「適時性」と「24時間連続性」「一貫性」

「机上の規制」と「救命」「人権」

「選択と集中」と「近接性」「均てん性」

「標準性」と「標準逸脱性」

「経営健全性」「公益性」と「原価が考慮されていない価格設定」

「自助」と「共助」

さらに、公的な性格の強い医療に「責任性」をどう加味するかということが問題になっています。

これだけ多彩な国家資格者を常に必要とする業種は他にないでしょう。

多くの専門家が協力して医療をギリギリで支えているわけです。

多くの国民は、医療の特殊性をある程度理解し協力ができつつあります。

特定個人の世界観で何でもかんでもひっくるめて考えようとするのは、非常に危険です。

「多様性」の「存在」を理解することが重要です。

4)  医療の信頼

医療情報を受けたい度合いも人それぞれです。

「医療」は実状より期待の方が上回りやすい性質を持っています。

医療の「偶像性」です。

医療者も「偶像化」されると悪い気持ちはしないでしょう。

「偶像化」を安易によしとせず、真摯な態度が必要です。

期待に沿わず、起きてしまった不幸な出来事に、患者・家族だけでなく医療者もさいなまれます。

「医療崩壊」は、国民の医療への「偶像性」を「信頼性」に変える良い機会ととらえる必要があります。

高価な医療器械や薬剤ではなく、生身の人間が医療を提供しているということをまず理解していくということではないでしょうか。

5)  おわりに

医療の「信頼性」を高めるために何が必要でしょうか。

刑法211条をもとに、「検察審査会」を通して「医療者」を徹底的に断罪するようなシステムができたらどうなるでしょうか。
「医療者」の心が荒む「医療者荒廃」へ進んでしまうでしょう。

「北風と太陽」はどちらが有効でしょうか?

「避けられる可能性の低い」結末をどのように受け入れ、「避けられる可能性の高い」結末をどのように避けていくのかという議論が求められます。

「捜査」「裁判」よりもピアレビューが最も重要な役割をもつでしょう。

そのために、医療にどのような仕組みが必要か、世界一の医療システムを持っていた私たちがともに考える時期にきているのではないでしょうか。

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<3> ◇医療サポーター募集!◇ 医療崩壊から医療新生へ!!

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今後ともご支援を宜しくお願いもうしあげます!!

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<4> ◇編集後記◇

日本の歴史上、画期的な政権交代が成りました。

「政権政党」の「本気度」はこれからの「行動」にかかっています。

主導権を執るか取り込まれるか、皆さんが目を凝らして見ていてくださいね!

私たちも「政府」に何をしてもらうかでなく、「政府」に何をするかが問われているんですね。

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ご投稿も大歓迎です!! ↓

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至らない点はご容赦くださいませ。

次号の予定は未定です。

乞う!ご期待!!

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編集者:医療制度研究会メルマガ編集部

発行者:NPO法人医療制度研究会

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