2009/09/30
人と自然の研究所「ビオトープって何だ!」━ 秋の夜長に誰の声? ━
http://www.bio-inste.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 人と自然の研究所メールマガジン ■□■ ビオトープって何だ! ■□■ NO.58 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■━━ 秋の夜長に誰の声? ━━■□■ 日中はまだ暑さを感じる日もありますが、朝晩はかなり涼しく、秋の気配が感じ られますね。いつの間にか、セミの声もほとんど聴こえなくなってしまいました。 すると、代わって聴こえてくるのが、秋の夜長に響く虫たちの声です。コオロギ やキリギリスといったバッタ目の仲間が競って鳴き、私たちに秋の訪れを感じさせ てくれます。 その鳴き声にも色々あり、それだけたくさんの種がいるということですね。 みなさんの身の回りでは、どんな鳴き声が聴こえてきますか? 有名なのは、「コロコロリー」と鳴くエンマコオロギ。「りいんりいん」と鳴く スズムシ。「チッ チッ チッ」と鳴くカネタタキなどですが、他にもたくさん 鳴く虫はいます。 そんな中、最近木の上で集団になって「リィーリィーリィーリィー」とずっと鳴き 続けている虫がいます。みなさんもきっと聴いたことがあるのではないでしょうか。 その虫の名前は、アオマツムシといいます。 この名前、どっかで聞いたことありませんか? 「あれ松虫が 鳴いている ちんちろ ちんちろ ちんちろりん♪」 この有名な童謡「虫のこえ」の一節にある、「松虫(マツムシ)」ですね。 しかし、実はこのマツムシとアオマツムシは、名前は似ていますが、種としては まったく違う生きものなのです。 アオマツムシは、実は明治時代に中国から入ってきたと言われている外来種で、 体は緑色、前述したように「リィーリィーリィーリィー」と樹上で鳴いています。 一方マツムシは、昔から日本に生息している在来種で、体は茶色く、歌にある ように「ちんちろりん」と草原で鳴きます。 名前は似ているのに、体色、鳴き声、生息場所がこれだけ違うというのも面白い ですね。 では、このアオマツムシの鳴き声が、何故こんなによく聴こえるのでしょうか? もちろん、どんどん繁殖しているからなのですが、それには理由があります。 中国から入ってきたアオマツムシは、一生涯を木の上で過ごします。木の葉や色々 な虫を食べて育ち、産卵も樹皮の内部に産みつけるので、特に木から下りる必要が ありません。 しかし、日本にはそのように樹上で暮らすバッタの仲間は多くありません。 カネタタキやウマオイも樹上によくいますが、アオマツムシほど高いところには 生息していません。ですから、他種と競合することなく、すぐに生息場所を確保 できたのです。 体色が緑色なので、葉に上手く隠れて天敵からも身を守れているのでしょう。 また、皮肉な事に道路に植えられた街路樹などが、生物の移動経路となる 回廊(コリドー)として機能していることによって、アオマツムシも生息域を 拡げていく結果になったのです。 今では本州、四国、九州と広く生息しており、果樹の葉を食べる害虫としても 扱われるほど、よく現れる種になったのです。 色々なところでアオマツムシの鳴き声が聴こえるのも納得ですね。 秋の夜長に、木の上で「リィーリィーリィー」と鳴くアオマツムシ。日本に入り 外来種として生息域を大きく拡げたものの、特別何かの種を駆逐してしまった という話はあまり聞きません。うまく他の種がいない‘すきま’に入ってこれた ということですね。 少しうるさいですが、この声で秋の訪れを感じている人も少なからずいるでしょう。 では、このまま秋を知らせる虫として、増えていってもいいでしょうか? いえ、けして良くはありません。生きものには、私たちが知りえないことがまだ まだ沢山あります。今後、このアオマツムシが増えてどんな影響があるかも、誰に もわかりません。もしかしたら、既に生態系に大きな影響を及ぼしてきているかも しれません。とある生きものがアオマツムシのせいで数を減らしているかもしれ ないのです。 そういった危険を少しでも回避するため、やはり外来種というものには十分注意 を払い、警戒していかなければならないのです。 鳴く虫の声というのは、欧米人にとっては雑音や騒音にしか聴こえないといいま す。それを風流といって季節の楽しみや風情と捉えるのは、日本人くらいだそうで す。そんな私たち日本人でも、アオマツムシの鳴き声は少しうるさくて、他の虫の 声を掻き消してしまう、ちょっと厄介な虫でもあります。 やはり、日本人がしんみりと秋の夜長を過ごすには、もう少し静かに、ひっそりと 鳴いている、日本の鳴く虫の声がぴったりあっているということかもしれませんね。 ─────────────●information1●───────────── ★人と自然の研究所は、自然やビオトープについての正しい知識を 身につける「ビオトープ管理者養成通信講座」を開講しています! ビオトープ管理士資格取得の勉強に最適です! ※1級受験者用のコースもあります! ★「ビオトープ管理者養成通信講座」受講生の方は、現場で実際に学ぶ 現場研修会にもご参加いただけます! 詳しくはこちらをご覧下さい→ http://www.bio-inste.com/ ─────────────●information2●───────────── ◆人と自然に安全で安心・自然への負担をできるだけ少なく◆ 人と自然の研究所では、「まず一人ひとりのライフスタイルを生態系にそった ものにする」という考えの下、水を汚さない「アンナトゥモール」の石けんや シャンプーをご紹介しています。 エデト酸塩・色素・香料・酸化防止剤などの化学助剤をまったく使用せず天然 由来成分100%なので肌にやさしく、排水は川や海を汚さず完全に生分解する ことをモットーにしています。手荒れなどの皮膚障害やアトピーでお悩みの方 にもおすすめです。 シャンプー、コンディショナー、石けん、ランドリーソープなどをご用意して おりますので、是非一度お試しください! N.C.I.styleのページからご購入いただいた場合には、売り上げの10%が、 森、川、野生動物を守る活動をしている各NGOへの寄附となります。 更に、初めてお買い求めいただいた方には、ランドリーソープ等のサンプル をプレゼント!! 詳しくは下記のURLからN.C.I.styleのページへアクセスください。 http://www.bio-inste.com/anna.htm N.C.I.style 【anna tumoru アンナトゥモール】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ★ 「ビオトープ管理士」について ★ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ● (財)日本生態系協会より認定される資格で、 「地域の自然生態系を守り、取り戻すビオトープ事業・自然再生事業を 効果的に推進するために必要な知識、技術、評価・応用能力をもつ者に 与えられる資格」とされています。 試 験 日:毎年9月 最終日曜日 申込期間: 6月初旬~8月中旬 ビオトープ管理士の概要はこちらで紹介しています。 http://www.bio-inste.com/biotope.htm/ ●ビオトープ管理士は、環境省の入札参加資格審査申請における有資格者 として指定されているほか、国土交通省、農林水産省、宮城県、長野県、 岐阜県、京都府 をはじめ各地の行政機関で業務入札の際の要件などとし て活用されています。また、三重県や茨城県では施設の職員の採用条件、 最近では埼玉県などのように指定管理者の選定理由、民間でも企業の 採用条件や社会貢献活動の実務者育成のために活用されるケースも増え ており今後ますます活躍が期待されてきています。 詳細は(財)日本生態系協会 http://www.ecosys.or.jp/eco-japan/ へご確認ください。 ─────────────────────────────────── ---------------------------------------------------------------- ■ 発行:人と自然の研究所 月刊・最終金曜日発行予定 http://www.bio-inste.com/ ■ 「ビオトープってなんだ!」登録・解除 http://www.bio-inste.com/merumaga.htm ■ バックナンバー http://archive.mag2.com/0000145229/index.html ■ ご意見・ご感想・情報の提供は、bio@bio-inste.com までお願いします ぜひ、お友達にも紹介して下さい! ※ このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』( http://www.mag2.com/ )を利用して発行しています。 ---------------------------------------------------------------- *************************************************** 人と自然の研究所「ビオトープ管理者養成通信講座」 〒150-0047東京都渋谷区神山町3-4 i.VILLAGE TEL 03-5465-2927(平日10:00~18:00) FAX 03-5465-2939(24時間受け付け) URL http://www.bio-inste.com E-mail bio@bio-inste.com *************************************************** (C) NATURE CITIZEN INSTITUTE. All rights reserved.


