2009/03/31
人と自然の研究所「ビオトープって何だ!」━ サクラが教えてくれること ━
http://www.bio-inste.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 人と自然の研究所メールマガジン ■□■ ビオトープって何だ! ■□■ NO.52 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■━━ サクラが教えてくれること ━━■□■ 今年の冬は全国的に暖冬となりましたが、それでも徐々に冬を抜け、春の訪れが 分かるような気候になってきましたね。それと同時に、生きものたちも少しずつ 目覚め始めているようです。 関東圏の里山で見られるような、春の様子を例にあげてみると… 冬越しをしていたヒキガエルの仲間などが3月、アカガエルの仲間などは2月から 目覚め、同時に水辺にやってきて産卵を始めています。 道を歩いていると、ホトケノザ、タネツケバナ、スミレの仲間、スギナ(ツクシ) などの草本類も、既にきれいな花を咲かせています。 コナラなどの落葉樹は徐々に新芽を開き始め、きれいな黄緑色の若葉を覗かせ つつあります。 昨年の4月にこのメルマガでも書いた、スプリングエフェメラルと呼ばれる カタクリやニリンソウなどの春植物も、落葉広葉樹林でひと時しか見られない その姿を披露していることでしょう。 (バックナンバーはこちら→ http://archive.mag2.com/0000145229/index.html ) また、こういった草本類や木の新芽を、冬ごもりから目覚めたツキノワクマが 食べ始めるのもそろそろではないでしょうか。 そんな目覚めの季節である春。その象徴的な植物が、きれいな花を一斉に咲かせ るサクラです。 サクラは昔から日本人に愛されてきた花で、平安時代以降に「花」といえばサク ラのことを指したといいます。現在では、その開花を今か今かと待ちわび、お花見 をするのが日本人の習慣になっていますね。 現在は有名なソメイヨシノという種がサクラの代名詞となっていますが、これは 園芸種で、オオシマザクラとエドヒガン系のコマツオトメとを交配した種だと言わ れています。日本には固有種と交配種を含めると、実に600種以上の種があるとも 言われています。 しかし、そんなサクラがちょっとした問題になっています。 ソメイヨシノのような園芸種は、もちろん観賞するためにつくられたサクラなわ けですが、その園芸種を植樹したりすることによって、野生の種(日本ではヤマザ クラ、オオシマザクラ・エドヒガンなど10種ほどと考えられている)に悪影響が でているのです。 今年1月のニュースで、花見や緑化用に植樹されたソメイヨシノの花粉で野生種が 交雑を起こし、遺伝子汚染が起こっているという記事がありました。同じサクラで あれば、一見大したことではないように思われるかもしれませんが、野生の種は その地域に適応した固有の遺伝子を持っていることもあり、これが交雑によって、 病気を起こしやすくなったり、気候の変化に弱くなったりする可能性があるのです。 ソメイヨシノというのは、全てが接木の繰り返しで増やした、いわばクローンと いえるサクラです。寿命はおおよそ60年くらいと言われていて、種子で増えること もできない、弱い種なのです。それに比べ、野生種のエドヒガンの寿命は数百年 から1000年を超えるものまであります。ものすごい差ですね。 また、サクラの園芸種がきれいだからと、それを並木として植えているところも 多くあります。これは、人間から見ると春にとてもきれいな景観となり良いかも しれませんが、生きものの視点で見てみるとどうでしょうか?サクラだけでは単一 な環境になってしまい、その並木をビオトープとして利用する生きものの種類は 少ないはずです。生きものにとっては迷惑なことなんですね。 サクラは、古くは室町時代から園芸種として栽培・観賞されており、園芸種でも 地域性や歴史のあるものが多い花です。そういった意味でも、日本を代表する花と 言って過言ではありません。しかし、そのサクラが原種である野生のオオシマザク ラやエドヒガンの生育を脅かしていたり、生物の多様性を下げているとなれば、 やはりそれは問題です。 花や生きものを愛でることはとても大切なことです。しかし、人間が改良し、 それを自然の環境を無視して一方的に人間のエゴで植えたり、増やしたりという 行為は、やはり自然に負荷を与えていることになります。 サクラのようにきれいな花をいつまでも後世に残していくには、あらゆる生き もののことを考えて、自然のルールに準じた形で残していかなければいけないん ですね。それをサクラが教えてくれているのかも知れません。 〔引用・参考文献〕 朝日新聞社『asahi.com』 http://www.asahi.com/science/update/0128/OSK200901280097.html フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 デビット・バーニー『ビジュアル博物館 第5巻 樹木』同朋舎出版 1996年 ─────────────●information1●───────────── ◆人と自然に安全で安心・自然への負担をできるだけ少なく◆ 人と自然の研究所では、「まず一人ひとりのライフスタイルを生態系にそった ものにする」という考えの下、水を汚さない「アンナトゥモール」の石けんや シャンプーをご紹介しています。 エデト酸塩・色素・香料・酸化防止剤などの化学助剤をまったく使用せず天然 由来成分100%なので肌にやさしく、排水は川や海を汚さず完全に生分解する ことをモットーにしています。手荒れなどの皮膚障害やアトピーでお悩みの方 にもおすすめです。 シャンプー、コンディショナー、石けん、ランドリーソープなどをご用意して おりますので、是非一度お試しください! N.C.I.styleのページからご購入いただいた場合には、売り上げの10%が、 森、川、野生動物を守る活動をしている各NGOへの寄附となります。 更に、初めてお買い求めいただいた方には、ランドリーソープ等のサンプル をプレゼント!! 詳しくは下記のURLからN.C.I.styleのページへアクセスください。 http://www.bio-inste.com/anna.htm N.C.I.style 【anna tumoru アンナトゥモール】 ─────────────●information2●───────────── ★人と自然の研究所は、自然やビオトープについての正しい知識を 身につける「ビオトープ管理者養成通信講座」を開講しています! ビオトープ管理士資格取得の勉強に最適です! ★また、現在は「ビオトープ管理士試験対策演習講座」も開講しており、 試験に向けて問題をこなしたい方には最適の講座です! 詳しくはこちらをご覧下さい→ http://www.bio-inste.com/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ★ 「ビオトープ管理士」について ★ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ● (財)日本生態系協会より認定される資格で、 「地域の自然生態系を守り、取り戻すビオトープ事業・自然再生事業を 効果的に推進するために必要な知識、技術、評価・応用能力をもつ者に 与えられる資格」とされています。 試 験 日:毎年9月 最終日曜日 申込期間: 6月初旬〜8月中旬 ビオトープ管理士の概要はこちらで紹介しています。 http://www.bio-inste.com/biotope.htm/ ●ビオトープ管理士は、環境省の入札参加資格審査申請における有資格者 として指定されているほか、国土交通省、農林水産省、宮城県、長野県、 岐阜県、京都府 をはじめ各地の行政機関で業務入札の際の要件などとし て活用されています。また、三重県や茨城県では施設の職員の採用条件、 最近では埼玉県などのように指定管理者の選定理由、民間でも企業の 採用条件や社会貢献活動の実務者育成のために活用されるケースも増え ており今後ますます活躍が期待されてきています。 詳細は(財)日本生態系協会 http://www.ecosys.or.jp/eco-japan/ へご確認ください。 ─────────────────────────────────── ---------------------------------------------------------------- ■ 発行:人と自然の研究所 月刊・最終金曜日発行予定 http://www.bio-inste.com/ ■ 「ビオトープってなんだ!」登録・解除 http://www.bio-inste.com/merumaga.htm ■ バックナンバー http://archive.mag2.com/0000145229/index.html ■ ご意見・ご感想・情報の提供は、bio@bio-inste.com までお願いします ぜひ、お友達にも紹介して下さい! ※ このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』( http://www.mag2.com/ )を利用して発行しています。 ---------------------------------------------------------------- *************************************************** 人と自然の研究所「ビオトープ管理者養成通信講座」 〒150-0047東京都渋谷区神山町3-4 i.VILLAGE TEL 03-5465-2927(平日10:00〜18:00) FAX 03-5465-2939(24時間受け付け) URL http://www.bio-inste.com E-mail bio@bio-inste.com *************************************************** (C) NATURE CITIZEN INSTITUTE. All rights reserved.


