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2008/02/28

人と自然の研究所「ビオトープって何だ!」━ 農薬なんてもういらない! ━

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                ■□■   ビオトープって何だ!   ■□■

                                     NO.39
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              ■□■━━ 農薬なんてもういらない! ━━■□■


 みなさんも既にご存知のように、今年1月末、千葉県で中国製の冷凍ギョーザ
を食べた家族が下痢や嘔吐を訴え入院するという事件が起きました。
 原因となったのは、メタミドホスという有機リン系の農薬や殺虫剤の一種で、
それが冷凍ギョーザに含まれていたのです。

 メタミドホスがなぜ冷凍ギョーザから検出されたのか、意図的に混入された
ものなのか、中国で使われた農薬が残留したものなのか、まだはっきりとした
事実は究明されていないようです。

 ただ、この事件に端を発し、ギョーザ以外の中国製冷凍食品にもメタミドホス
が検出されたり、他の薬物が検出されたりと、大変な状況になっていますね。



 メタミドホスは毒性が強いため日本での使用は禁止されていますが、中国では
約1年前にやっと国内全域であらゆる作物に対しての使用が禁止され、販売も禁
止となったところです。ということは、この事件で薬物の混入が発覚する前にも、
メタミドホス等の薬物が入った冷凍食品などが普通に日本の食卓に並んでいた
ことは、まず間違いないでしょう。

 また、日本は冷凍食品だけではなく、多くの農産物を輸入に頼っていますが、
野菜に関しては輸入量の半分を中国に頼っています。そうなると、野菜に農薬が
残留している可能性も、疑わずにはいられません。


 それでも、このような問題はこれまであまり大きく取り上げられていませんで
した。農薬などは種類にもよりますが、量が多ければ上記の事件のようにすぐ
人体に影響が表れますが、少量だとすぐには影響が見えないからです。

 しかし、影響がないと思うのは大間違いです。人体に影響がないと言われる
基準値以下でも、徐々に蓄積して生きものの体を蝕んでいきます。



 畑でメタミドホスなどが使われていれば、ビオトープにも相当なダメージが
あります。標的になった虫などが死ねば、その虫を捕食してきた生きものも暮ら
せなくなったり、逆に捕食されていた他の虫が大発生するなどして、生態系の
バランスが大きく崩されていきます。

 また、農薬を浴びた虫が捕食されると、農薬はその捕食者の体内に蓄積します。
その捕食者をまた捕食する生きものがいると、そこでまた農薬が生きものの体内
に蓄積していきます。それが繰り返されていくことで、いずれは人間にも大きな
影響をもたらす可能性があるのです。それが表れるのが現在の私たちではなかっ
たとしても、これから産まれてくる子どもたちが心配です。

 さらに、撒かれた農薬は土にもしみ込んでいるため、当然大地も汚染されます。
それは、そこに棲む微生物にも害をもたらしています。そして、農薬が大地に
蓄積し浸透していくことで地下水まで汚染されてしまうと、川や海までも広がっ
ていく可能性があります。



 便利で美味しい冷凍食品。より安値な野菜。それは、私たち多くの日本人が
求めてきたものでしょう。しかし、その生産を支えているのは、日本で使用が
禁止されている農薬などをまだ使っているかもしれない国、中国。
 そんな状況にもかかわらず、食料自給率39%の日本は、一度知ってしまった
便利で安い中国製の食品を、そう簡単には手離すことはできないでしょう。


 しかし、一方で、国内で有機無農薬などで作物を育てているところも最近は
増えてきました。そういったものしか出さないレストランなども、近頃はよく
見かけます。

 そんな中、宮城県大崎市の田尻にある雁音農産という会社は、有機無農薬は
もちろんのこと、田んぼにどんな生きものがやってくるか調べるなど、生きもの
を指標にした米づくりをしていて、ちゃんと自然と共生した農業を行っています。
それは、田んぼも1つのビオトープという視点で捉えているからです。

 雁音農産は日本随一のガンの飛来地になっている蕪栗沼(ラムサール条約
登録湿地)の近くにあり、社名の‘雁音(かりおん)’とは、雁(ガン)の鳴く
音がいつまでも聞こえるようにと名づけられたそうです。その想いが米づくり
にしっかりと表れています。

 その雁音農産の田んぼには様々な生きものがたくさんいます。もちろん害虫
もいますが、それを食べてくれる益虫もいるので、害虫が大発生したりはしない
のです。そんな環境でできたお米は、人間にも生きものにも安全且つ、やさしい
甘みのある本当に美味しいお米になるのです。
 これこそが、本当に日本の大地を守るということなのではないでしょうか。



 自分が食べるものは、最終的には自分で選ぶしかありません。
 そう簡単に今の日本から中国産の食品はなくならないでしょうが、そんな中
みなさんは、虫を殺した末にできた食べ物と、生きものが沢山暮らす中でできた
食べ物、どちらを選びますか?




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当研究所がどのような活動をしているのか、また事務所に来た色々な方
とのエピソードなどを交えて更新していきますので、是非ご覧下さい!

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        ★ 「ビオトープ管理士」について ★
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 「地域の自然生態系を守り、取り戻すビオトープ事業・自然再生事業を
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 与えられる資格」とされています。
  
 試 験 日:毎年9月 最終日曜日
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 ビオトープ管理士の概要はこちらで紹介しています。
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●ビオトープ管理士の資格は、環境省の入札参加資格審査申請における
有資格者として指定されているほか、宮城県、長野県、京都府をはじめ
各地の自治体で、業務入札の際の要件などとして活用されています。
また、三重県 や茨城県では施設の職員の採用条件として、最近では
埼玉県などのように指定管理者の選定理由として活用されるケースも
増えています。
京都議定書も発効された今、さらなる活躍が期待されます。

詳細は(財)日本生態系協会 http://www.ecosys.or.jp/eco-japan/
へご確認ください。
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