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国会きっての政策通、民主党・衆議院議員・荒井さとしが、今、国会で何が話し合われているか、この国のかたちがどう変化していくのかをレポートします。

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2006/10/25

衆議院議員・荒井さとし電子通信第114号<がん治療への取り組み>

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2006年10月25日水曜日  
                *NO.114<がん治療への取り組み>号 

  ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┓
  ┃荒┃井┃電┃子┃通┃信┃  http://www.arai21.net/
  ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┛ 
                     衆議院議員 荒井さとし 
            北海道3区(札幌市豊平区・白石区・清田区) 
   
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 衆議院の補欠選挙で2敗という結果に終わった。
 まもなく、沖縄知事選、佐藤前知事辞職にともなう福島知事選が
 控えている。
 選挙結果から何を読み取るかが政権への分かれ道である。

 後段では、私の医療政策、とりわけがん治療に対する基本的な考え方や
 取り組みについて。
 「市民のためのがん治療の会」http://www.com-info.org/
 の会報用にまとめた原稿を、同会の快諾を得られましたので、
 本メルマガでも紹介させて頂きます。

 末筆になりましたが、過日10月5日東京プリンスホテルにおいて
 私の政経セミナーを開催致しました。
 後援会のお力添えにより、悪天候にもかかわらず多くの方々に
 ご来場を賜り、温かい励ましに胸が熱くなりました。
 ご支援・ご協力を頂いたすべての皆様に心より御礼申し上げます。

  →http://www.arai21.net/run.html HPでも紹介しています

 ぜひ最後までお読みください。
 

目次-------------------------------------------------------------- 

1.2つの補欠選挙を終えて 【政治】

2.がん治療への取り組み 【医療】


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1.ふたつの補欠選挙を終えて 【政治】


 衆議院補欠選挙では、神奈川・大阪ともに悔しい2敗となった。
 しかし、昨年の郵政総選挙時に比べ、民主党の支持率はあがっている。
 無党派層の投票行動では、民主党が5〜6割を占めたという。

 それでも、結果は結果である。
 我々の訴えに何が足りなかったのか、政権を任せてみてもいいという
 信頼を得るには何が欠如しているのか。

 鉢呂選対委員長のもと、補選の分析と総括が急務で行われているが、
 英知をかき集めて反省材料を総点検し、いよいよ本格化する論戦に
 臨まなければならない。

 北朝鮮への追加制裁措置、防衛庁の省昇格法案、閣僚の核保有発言など
 外交防衛問題がにわかに切迫している。
 その一方で、生活に密接する教育基本法改正案、貸金業法やねんきん
 事業支援機構法、民主党がまとめた障害者自立支援法の改正案など、
 重要課題は山積みである。
 いじめ問題に早急な支援策をまとめられないのか、飲酒運転事故を
 減らすにはどうするのか。人の痛みに対して、いかに手を差しのべ
 られるかが政治の役割であり、私の変わらぬ信条です。
 「政治とは生活である」
 まさに、政治は生活に他ならない。

 小沢代表の信念の下、補選の負けを乗り越え、新しい気持ちで
 臨時国会を戦っていく所存です。

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2.がん治療への取り組み 【医療】

「市民のためのがん治療の会」http://www.com-info.org/
会報のためにまとめた原稿を、同会の快諾のもとそのまま紹介させて
頂きます。        ―ニュースレター2006年第4号掲載予定



===がん対策基本法===


1)西尾先生との出会い

「西尾先生、民主党はがん対策法の検討に入りました。
先生の意見を民主党の案に参考にしたいと思います」

「荒井さん、いつでも民主党本部に行くよ。日本の放射線治療の実態を
政治家にも知ってもらいたかったんだ」

 こんなやり取りを北海道がんセンターの西尾先生と話したのが本年2月頃
だったでしょうか。そしておっとり刀で駆けつけてくれました。
西尾先生とはかれこれ10年ぐらいのお付き合いでしょうか。
先生よりも皮膚科の女医さんの奥様とのテニス仲間というほうが正確です。
テニスがご縁の奥様とはシックハウス症候群の法的規制を創る際にいろいろ
と教えていただいたのです。当時社会的に問題になりかけていたシックハウ
ス症候群が、建材の化学的組成にあり、この解決には医者だけではなくハウ
スメーカー、建築士、建材メーカーなどの意識高揚が必要だとの意見は法律
の中で生かされたのです。

 その先進的な奥様が「荒井さん、一度主人の話を聞いてください、日本の
放射線治療の実態を知ってもらいたいんです」
そんなお誘いを受けていたのですが、ご主人とはパーティや懇親会などで会
うだけでさして詳細を聞く機会を失していました。
「荒井さん、放射線科の医師はセカンドオピニオンの医師として優れていま
すよ。放射線科医師は内科的、外科的治療の双方を見ていますから、比較的
客観的判断ができるんですよね」
 時折の会話もがん治療の話よりも、セカンドオピニオンの重要さ、アメリ
カでの診療体制の違いなどの話しに終始していました。
 ところが今年に入り政府は高齢者医療費の抑制を図るため、患者負担の増
高を狙いとした健康保険法の改正案を164国会に提出してきたのです。


2)がん対策法の検討

 この改正案では、良質な医療の提供を促進させるという観点が抜け落ちて
いました。特に象徴的なのががん治療の実態でした。
年間30万人の死亡原因でありながら、診療、治療水準の地域、病院間の格
差は歴然としていました。そこで民主党は、国を挙げてガン対策に取り組む
決意を示し、がん治療水準の向上を図る法的根拠を制定すべきと主張したの
です。

 がん治療の現場が次々と明らかになりました。特に放射線治療については
欧米では主流になりつつあるにもかかわらず、その体制整備が極端に遅れて
いることも判明しました。何よりも専門医が不足していることでした。
そこで冒頭の私からの西尾先生への要請となったのです。

 幾多の検討を重ねとうとう2006年4月4日衆議院に「ガン対策基本法」
を提出しました。ところが与党はこの法案の審議に応じないのです。
国会は与党と野党の戦いの場でもあります。与党は本法案が財政需要を招く
との理由で消極的であるのに加え、野党の得点にさせたくないとの思惑が入
り込み、「与党案ができるまで審議入りはできない」との態度を取ったのです。

 こんなとき私が国会対策委員長代理を任じられました。
委員長代理は与野党折衝の最前線です。2ヶ月前偽メール事件で民主党国会
対策は大失態を演じていましたので、わたしの任務は国会対策の建て直しで
す。与党のスキャンダルを追っかけるのは華々しいのですが、それより国民
生活に直結した事案で勝負すべきだと考えていました。そこでこのがん対策
基本法で民主党国対の再起にかけたのです。与野党折衝の機会ごとに早期の
審議入りを訴えたのです。
 とうとう5月19日に委員会審議に入ることが了解されました。
しかし国会日程は残すところ1ヶ月。参議院の審議日数を考えれば、常識的
には可決成立させることは困難です。

 あきらめかけていた6月6日、山本たかし議員がガン対策基本法の必要な
ことを、がん患者として血のにじむような訴えを参議院本会議で行ったので
す。政治家が自らがん患者だと告白することは、自らの政治生命を危うくし
ます。
 この僅か15分の演説がほとんどの国会議員を動かしました。
胃がん手術をされた民主党の仙谷由人議員、自民党の鴨下議員、公明党の福
島議員などが与野党案の調整に乗り出したのです。
 驚くなかれわずか2週間で本法案は衆参両院で可決成立したのです。
まだまだ不十分な点はあります。しかしがん患者の声がガン医療政策に反映
される仕組、ガン専門医の養成の強化、地域格差の是正などを織り込んだの
です。国会史上稀有な出来事でした。


3)放射線治療

 7月16日、北海道国立がんセンターで開催された第3回「市民のための
がん治療の会」講演会の冒頭、私が挨拶をしました。

「わが国のがん治療は欧米諸国に比し遅れています。がん難民が多量に発生
しています。特に米国で一般的な放射線治療の普及がなされていません。
これはわが国の医学部教育に原因があります。大学での放射線治療講義が極
端に不足しています。なによりも医療現場を踏まえた大学教育がなされてい
ないのが主因であります。」

 私の年来の持論を述べました。文部省には医学行政官はいないのです。
医科大学病院は厚生省所管ではないからです。ここに医者の養成と医療現場
の需要のアンバランスが生じていると考えていたからです。ところが私の後、
基調講演をされた西尾先生は私の持論に異論をぶつけたのです。

「ただいま荒井衆議院議員が指摘したことは少し違います。人間の行動原理
は経済です。経済的にメリットがなければ人間は動きません。医者もまた人
間です。がん治療医は診療報酬の高い科目を専攻するのはやむを得ません。
わが国では、抗がん剤治療や外科治療のほうが医者にとってはるかに経済的
メリットがあるのです。しかしアメリカやヨーロッパは違います。機能損失
が少なく副作用の少ない放射線治療のほうがはるかに高額医療とされている
のです。したがって優秀な治療医は争って放射線治療医を選択するのです」

 わが国のがん治療費の70%以上は抗がん剤治療に費やされています。
もっとも抗がん剤の有効性は20%あれば有効とされていますから、現実に
は抗がん剤治療はその治療費コストに見合っているか疑問でしょう。
手術は27%、最後にわずか3%が放射線治療費だったのです。

 つまり報酬費が医療の提供構造を決めているとの西尾先生の指摘は当たっ
ていたのです。パソコンを使っての微小計測は日本の得意分野です。
放射線治療の機械製作だけでなく、治療手法も専門的な工学技術士の知識の
生かせる分野でしょう。この工学的技術を応用すれば、より効率的で副作用
の少ない放射線治療は日本的技術でもあります。

 いよいよ来年度のがん対策費の政府案の検討が始まりました。どのような
内容か患者さんとともに見つめていき、不十分であれば国会議論に付すつも
りです。がん対策法に魂を入れる年であります。
今国会は「がん対策法」がわが国のがん治療のあり方に一石を投じたことに
なります。そして私自身がかかわったことに晴れがましい想いを抱くのです。
西尾先生ご夫妻はもとより、ご夫妻との出会いを作っていただいた北楡病院
の川村理事長(私のテニスの永遠のライバルです)に感謝するしだいです。


編注)文中の「今国会」は、第164回通常国会を指しています。

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 読者の皆様へ 

  いつもご愛読ありがとうございます。 
  返信頂いたご意見や感想は、私自身で必ず目を通しております。 
  政策作りの参考になりますので、是非ともご意見をお寄せ下さい。 
  多忙な日程の中で、全てにお返事を差し上げるのは難しい事を
  予めご理解頂ければ幸いです。 
  
                        荒 井 聰 拝 
  
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