経済ニュースゼミ(第480号、2008,7,25 )
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経済ニュースゼミ (第480号) 2008年7月25日
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こんにちは、seijiです。
皆さん、夏バテなどしていませんか?
睡眠不足ですか。
暑いですからね。
十分休養をとって下さい。
では、ぼちぼち始めましょうか。
ブログでは、タクシーの規制について考えてみました。
「サービス業の生産性低下とタクシー規制」
↓↓↓
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/
読んでみて下さい。
では、経済ニュースゼミを始めます。
<本日のメニュー>
1.経済ニュース解説(WTO農業交渉と食糧危機)
2.アダムスミスの国富論 その4(分業)
3.編集後記
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経済ニュース解説(WTO農業交渉と食糧危機)
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今、ジュネーブでWTOの農業交渉が行われています。
ご存知でしょうか。
そう、農産物の関税をどこまで引き下げるのかについて、世界各国が
そえぞれの立場を主張しあっているのです。
当然のことながら、自国の消費量を上回って農産物を生産している
国々は、農産物の輸出をもっと伸ばすために、日本などの消費国側に
対し、関税を引き下げるように主張します。
その反対に、日本などの消費国側は、自国の農家を守るために、高い
関税率を維持しようとするわけです。
これ、実は、世界的に大変重要な出来事なのです。
でも、ワイドショーなどはあまり扱おうとはしません。
何故でしょう?
それは、国民のうち、消費者と農家の利害関係が相反しているため、テ
レビ局としてどちらの立場になって報道していいか、大変迷ってしまうか
らです。
例えば、皆さんご存知のように、今、日本は、他の世界の国と同じよう
に食料品価格の上昇に悲鳴を上げているわけです。
そうなると、食料品の価格が下がるような方策があるとすれば、本来は
大歓迎であるはずです。
で、その方策というのが、農業国側の主張に従い、我が国の農産物にか
けている関税率を引き下げることです。
そもそも、どの程度関税がかかっているかご存知ですか?
高いものをお示しします。
コンニャクイモ 1706%
コメ 778%
落花生 737%
でんぷん 583%
こんなに高い関税が、農産物にかかっているのです。
仮に、100%の上限関税が導入されることにでもなれば、コメの場合、
国産米よりも輸入米の方が価格が安くなるといいます。
コンニャクも安くなり、落花生もやすくなり‥といいことづくめにみ
えます。
庶民の暮らしも少しは楽になるかもしれません。
でも、そうした明るさが期待できるWTO農業交渉を、ワイドショーは伝え
ないのです。
何故か?
それは、そうした農産物の価格が下がるということは、国内の農家の経
営が成り立たなくなることを意味するからです。
当然、農家は反発します。
そんなことをしたら、そうでなくても低い食糧自給率がさらに低下する
でしょうから、その意味で反対する国民もいるはずです。
ということで、WTO農業交渉は、なかなか複雑なのです。
で、本来なら、ここで、WTO農業交渉の行方を考えたいところですが、
本日は、他の問題を考えます。
それは、食糧危機との関連です。
つい先日の、サミットでも世界の食糧危機が議論されました。
コメの生産国は輸出規制などすべきではないというようなことを主張
する国もありました。
まあ、いずれにしても、コメなど穀物の生産量を世界的に増加させる
ことが必要だと考えられたわけです。
で、そのこととWTO農業交渉の議論が、どうもかみ合わないのです。
今回の交渉で焦点の一つとなっているのが、「重要品目」です。
重要品目とは、農産物関税の削減幅を例外的に小さくできる品目であり、
この品目数の割合を、わが国は8%と主張しているのに対し、欧米は、今
回4%にしようとしているのです。
こうして仮に、欧米の案が採択されるようになると、例外扱いされる品
目数が大きく限られ、関税の大幅引き下げを求められる農産物が出てきて、
コメも影響を受ける恐れがあるのです。
そうすると、どうなるでしょう。
もし、コメの関税が大きく引き下げられ、価格競争力がなくなったため
にわが国の農家が稲作を止めてしまったとします。
そうすると、世界のコメの生産が増加するどころか、その分減ってしま
うのです。
つまり、お金持ちの日本が、海外で生産されたコメをもっともっと沢山
買い占めるという結果になってしまい、食糧危機を悪化させてしまう恐れ
があるのです。
これとは反対に、もし、コメについては例外扱いがなされ、今行われて
いるミニマムアクセス米の輸入も止めてしまうとすれば、これによって世
界のコメの需給は少しは和らぐことになります。
こんなことを考えていると、世界が今食糧危機にあると国際機関が叫ぶ
ことが、バカバカしく思えてきます。
どうしてか?
いいですか。これだけ農業国は、消費国側の農産物の関税を低くしよう
とし、その一方で、消費国は、そうした要望を拒否しようとしているとい
うのは、それだけ農産物が余剰気味だからであるからです。
もし、本当に食糧が不足気味になったら、農産国側が、消費国側に関税
率を下げるべきだなどといわなくても、また、消費国側が頭を下げてでも、
売ってくださいというようになるのが自然だからです。
でも、相変わらず、消費国側は関税を引き下げたくはないと言います。
それは、農産物が余剰気味だという証なのです。
以上
皆さんからのご意見を待っています。
どんな意見でも結構です。
↓↓↓
発行者メールアドレス:cute@columnist-seiji.com
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アダムスミスの国富論 その4(分業)
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アダムスミスの「国富論」の第4回目です。
本日も、皆さんと一緒に国富論を読み進めましょう。
前回は、分業が起きるのは、物々交換をするという人間の性癖に
理由があるという話しをしまた。
ただ、他にも理由がありそうです。
それについて述べている箇所を原文でみてみましょう。
In almost every other race of animals each individual,
when it is grown up to maturity, is entirely independent,
and in its natural state has occasion for the assistance of
no other living creature.
「殆ど全ての動物の場合、大人になると全く独立して、その自然の状態に
おいては、他の生き物の支援を必要とすることはない」
But man has almost constant occasion for the help of his
brethren, and it is in vaion for him to expect it from their
benevolence only.
「しかし、人間の場合には、絶えず同胞の支援を必要とする。ただ、
そうした支援は、同胞の慈悲心から得られると期待するのは無駄である」
要するに、人間は1人では生きていけないということです。
「人間」の人という字は、お互いに寄りかかっているということ‥、
何か武田鉄也の台詞のようです。
まあ、言われてみれば、当然です。協力し合うことが必要です。
ただ、スミスは、慈悲心に訴えても無駄であるということを次のように
書いています。
It is nof from the benevolence of the butcher, the brewer, or
the baker, that we expect our dinner, but from their ragard to
their interest.
さあ、この英文、意味がお分かりですか?
それほど難しくはないですよね。
ここで、岩波文庫の訳をみてみましょう。
「われわれが食事を期待するのは、肉屋や酒屋やパン屋の慈悲心からで
はなく、彼ら自身の利害にたいする配慮からである」
ちょっと分かりにくいでしょうか。
「我々が晩御飯を食べることができるのは、肉屋や造り酒屋やパン屋の
慈悲心からではない。それは、彼ら自身の利益に対する関心からである」
要するに、肉屋さんや造り酒屋さんやパン屋さんは、慈悲心から肉や
酒やパンを分けてくれるのではなく、儲けのために売ってくれるだけなの
だということです。
アダムスミスといえば、「見えざる手」というのが有名です。
「見えざる手」というのは、1000ページ以上に上る富国論のなかで一回
しか出てきませんが、この箇所も、同じようなことを言っています。
「見えざる手」という言葉こそつかっていませんが、肉屋さんや造り酒
屋さんやパン屋さんが、それぞれの利益のために行動しているだけなのに、
世の中はいい方向に向かうのだと言っているのですね。
いずれにしても、分業が、経済発展をもたらす原動力になるわけですが、
ただ、地域によっては分業が起こりやすいところと、そうではないところ
があるといいます。
どういうことかというと、市場が小さく、交換される物の種類や量など
が限られていると、交換がスムーズに行なわれないからだというのです。
ということで、都会は田舎よりも交換がスムーズに行われ、従って、分
業も起こりやすく、その結果、経済はより発展するということになるので
す。
以上
「マクロ経済学がよ〜くわかる本」(秀和システム)は、手っ取り早
く経済学がわかる本です。お薦めします。
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編集後記
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暑いですが、元気ですか?
暑いとついつい冷たいものを飲みすぎてしまいますが、注意して下さ
い。
といって、水分を足らないと体に悪いし‥
難しいものです。
全然話が違いますが、いろんなところに落書きしていますね。
あれ、どうにかならないものでしょうか。
社会がもっと厳しく対応しないといけないような気がしますが‥
では、次回まで
□■□■□■□■□■□■□■□■
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