2008/09/05
ERINAのメルマガ◆北東アジアウォッチ No.97 2008.9.5
2008年9月5日発行 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ERINA 〓〓〓 ERINAのメルマガ◆北東アジアウォッチ No.97 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ▼ INDEX ▼ □ NEAヘッドライン □ ■ ロシア極東情報 ■ 中国東北情報 ■ モンゴル情報 ■ 対岸ビジネス情報 □ 最新オピニオン □ □ エリナ・レター □ □ ERINAインフォメーション □ ■ 「第5回北東アジア国際観光フォーラム in ウランバートル」 を開催します。 ■ (出捐団体)富山県『NEAR 2008 in とやま』のお知らせ ■ 「ERINA出前教室」の申し込みを受は付けています。 ■ ERINA REPORT編集委員会では投稿をお待ちしています。 ■ ERINA 賛助会員・購読会員のご案内 -------------------------------------------------------------------------- “プーチン首相の虎退治”には驚きましたが、首相のウラジオストク滞在中、 APECや製油所など懸案事項に関する動向も伝えられました。長い記事になってや や読みにくくなったかもしれませんがお許しください。中国ではパラリンピック が始まります。オリンピック以上に、その運営ぶりに注目したいところです。 なお、次号は1週遅れて9月26日発行になります。ご了承ください。(編集長) -------------------------------------------------------------------------- ■■■ NEAヘッドライン ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □■ ロシア極東情報 ■□ ▼ サハリンと大陸の連絡路の設計見積作業が始まる ▼ サハリンと大陸を結ぶ鉄道連絡路(橋梁/トンネル)の設計見積書の作成が始 まったと、サハリン州のアレクサンドル・ホロシャビン知事がNHKのインタビュー で語った。この工事は、建設費3,300億ルーブル以上と見積もられ、2011年に着 工する可能性もある。同時に、サハリン州行政府は、日本の北海道とサハリンを 結ぶ回廊の建設も連邦政府に提起している。 この連絡路の設計は最低でも2年を要する。そして、順調に進めば、2011年に 着工する可能性がある。工期は7年。サハリン島への現在の貨物輸送は非常にコ ストが高いうえ(橋なら、昨年の物価で毎年5億ルーブルの節約が可能)、ワニ ノ〜ホルムスク間のフェリー便も輸送力に限りがあるため、できるだけ早期に着 工したいと、サハリン州行政府側は説明している。 橋とトンネルのどちらで島と大陸が結ばれるかについて、最終決定はまだない。 設計所の専門家らは、建設費の観点から、ネベリスク海峡を渡る連絡路の建設案 5案のうち、2案を推薦している。一つは、水門のないダムとバイパス水路、水路 を横断する橋梁を建設するもので、この場合の資金投入額は現在の物価で約1,000 億ルーブルになる。二つ目の案は、スレドニー岬を経由するトンネルの建設で、 費用は1,120億ルーブルになる。 島と大陸の間に常設の連絡路を確保するためには、少なくとも3,300億ルーブ ルが必要だ。セリヒノ(極東鉄道)〜ヌイシュ(サハリン鉄道)区間の580キロ の線路と橋梁を建設するほかにも、イリインスク駅からウグレゴルスク地区の炭 鉱まで線路を142キロ延長し、島に現在ある日本式の線路の軌道をロシア・スタン ダード(=広軌1,520ミリ)にしなければならない。 これらのプロジェクトは相互に関連している。連絡路の主要な貨物は石炭にな るが、そのためには炭鉱まで線路を引かなければならない。第1段階では、年間 で600万トンの石炭が輸送され、その後、石炭輸送量は2025年までに900万トンを 超えると見込まれている。そのときまでにサハリン幹線の各駅から発送される貨 物量の合計は、約2,400万トンになるとみられている。炭鉱開発のほかにも、サ ハリン島では2020年までに発電や工業の新しいプロジェクトが出現すると期待さ れている。例えば、ダリンスクやアニワ、ティモフスクのレンガ工場(生産能力 の合計は年間1,500万個)、スミルヌィフ地区の玄武岩繊維工場(7万立方メート ル)とセメント工場(100万トン)、ウグレゴルスク地区のアルミニウム工場 (37.5万トン)がある。地元行政側は、時がたてば「サハリン鉄道」の中継力が 発揮されるだろうと期待している。 サハリン州行政府によれば、ネベリスク海峡の連絡橋が着工すれば北海道〜サ ハリン連絡トンネルを建設する意向を、日本側はすでに表明したという。「輸送 回廊は、日本〜ロシア〜欧州の輸送回廊創設の第1段階でしかない。アジア発の 貨物をシベリア鉄道で輸送すれば、ロシアは最大で年間50億ドルの追加収入を得 ることができる」と、ホロシャビン知事は最近も発言している。 NHKのインタビューで知事は、州行政府は目下、サハリンと北海道を結ぶ橋梁 建設を具体的に検討しており、このプロジェクトの重要性について連邦政府の理 解も得ることができたと名言した。 一方、ロシア鉄道では日本側との協力の活性化に関する証言がある。 「TRansContainerとルースカヤ・トロイカが日本の大手フォワーダーと代理店契 約を結んだことで、これらロシア企業の日本市場でのサービスが促進されている。 昨年の結果では、シベリア鉄道をコンテナで輸送される日本の貨物が大幅に増え た。その成長率は30%以上だった」と、ロシア鉄道の経済状況戦略発展部のドミ トリー・マチェレト部長は語った。 一方、「日本人は常に、配達期限の遵守やサービスの品質など運送サービスへ の要求が高いことで有名だった」と専門家は指摘する。「共通の輸送関連書類を 使い、荷受人にコンテナが届くまでの全輸送段階について責任を負うことができ る法人1社に、ロシア側のすべての輸送段階が統括、代表されることが望ましい ということを、日本の荷主と仕事をした経験は示している」と、ルースカヤ・ト ロイカのウラジミル・チサンコフ社長は語った。 (ハバロフスク版コメルサント・デイリー8月23日) ▼ プーチン首相 ウラジオストク市訪問 ▼ ウラジミル・プーチン首相が8月31日、2012年APEC首脳会議(サミット)に向 けたウラジオストクの準備状況を視察するため、極東にやってきた。首相は極東 の大規模工事の一つである「東シベリア・太平洋」石油パイプライン(ESPO)の ターミナルを視察し、ウスリースク自然保護区、極東国立大学を訪れた。また、 9月1日の会議では、APECサミット準備委員会をイーゴリ・シュワロフ第1副首相 が主導すると発表した。 インターファクスの報道によると、極東を訪問中のプーチン首相は9月1日、 2012年APECサミットの準備に関する会議を開いた。この会議で首相は、ロシア連 邦指導部にサミットを延期するプランはない、と発言。開催地であるルースキー 島の大規模工事を、環境問題に十分配慮しながら2011年に完了するよう、政府と 地方行政府に要請した。 一方、ドミトリー・コザク地域発展相はマスコミに対し、2012年APECサミット の主要施設は2011年秋に向けて営業を開始すると発表した。コザク大臣によれば、 この期限よりも遅れて営業を開始する唯一の施設が、ルースキー島に達する橋梁 だという。「ルースキー島に向かう橋は、2012年3月までに完成する。これは最 長の建築物で、技術的にもユニークなープロジェクトだ」とコザク大臣は語った。 プーチン首相は、ロシア国防省施設のルースキー島からの早期撤退を要請した。 首相は、APECサミットに向けてウラジオストク市に建設される施設は豪華すぎず、 機能的で、近代的なものであるべきだと述べた。 イタルタス通信の報道によると、プーチン首相は、2012年APECサミット準備委 員会をイーゴリ・シュワロフ第1副首相が主導すると発表した。「すべての問題 を処理するために、我々は準備委員会の結成を決めた。これを主導するのはイー ゴリ・シュワロフ第1副首相だ。彼は極東・ザバイカルの社会経済発展に関する 国家委員会の議長でもある」と首相は述べた。シュワロフ氏がこれらを兼務する ことで、APECサミット準備計画を地域全体の発展欲求と一致させることが可能だ。 Vesti.ruの報道によると、プーチン大統領は8月31日、極東の大規模工事の一つ、 「東シベリア・太平洋」石油パイプライン(ESPO)を視察した。 首相は建設中のコジミノ石油港(沿岸施設と石油埠頭)を視察した。コジミノ の総面積は181.16ヘクタール、石油埠頭の延長は340メートル。首相はさらに、 製油所建設の見通しにも関心を示した。 RBC dailyの報道によると、ロスネフチのセルゲイ・ボグダンチコフ社長は首 相に、製油所はESPO終点に作られる、と伝えた。ボグダンチコフ社長は、製油所 の敷地は900ヘクタールだと説明した。社長によれば、第1期工事の費用は49億ド ルで、2013年までに終了するという。第2期工事の費用は90億ドルになる。さら に工場の原油処理能力は最大で年間2,000万トンになる。 Vesti.ruの報道によると、プーチン首相は、施設の建設に遅れが出ることは許 されないと述べ、工事のスピードアップに関する政府要請書に署名した。 イズベスチヤの報道によると、首相は8月31日、極東の環境問題に時間を割いた。 首相は、ロシア科学アカデミーが大規模な自然保護プロジェクト(ウスリートラ 保護計画)を行っているウスリースク自然保護区を訪れた。研究者らはプーチン 首相に、トラの移動経路を追跡し、彼らの体の状態を調査することができる専用 の装置を見せた。 さらに首相は、5歳の雌のトラが罠にかかった場所に出発。途中、首相は自分 でオフロード車を運転し、さらに徒歩でそこに向かった。首相の到着を待って、 トラから5メートルのところいたVestiの撮影クルーは、突然トラが罠から抜けた のを目撃した。巧みな適時の対処で、トラの動きが止まった。プーチン首相が麻 酔銃を撃ち、トラの肩甲骨に命中したのだった。その後、トラは眠りこみ、首相 はGPS付きの首輪をトラにはめ、研究者とともに尾から鼻までの体長を計測した。 プーチン首相は、トラのみならずロシア国内に生息するその他のネコ科動物の 保護に政府は配慮すると、研究者らに話した。トゥーバにはユキヒョウがいる。 極東には数えるほどしかいなくなったが、ヒョウがいる。つまり、これらの動物 の保護に、独立したプログラムが設けられるはずだ。 プーチン首相は極東国立大学の学生および教師と対面した。首相によれば、ロ シア連邦極東大学の設立には、約3,000億ルーブルが拠出される予定だ。 (SMI.ru 9月1日) ▼ ロスネフチ社長 ESPO終点での製油所建設を首相に約束 ▼ ロスネフチのセルゲイ・ボグダンチコフ社長は8月31日、「東シベリア・太平 洋」石油パイプライン(ESPO)の終点に製油所がつくられると、プーチン首相に 伝えた。数カ月前、ボグダンチコフ社長はこのプロジェクトの将来性を疑問視し ていた。ところが、首相の極東訪問で、ボグダンチコフ社長は新しい製油所の費 用を139億ドルと見積もり、工場の第1期完成分は2013年にも操業開始すると明言 した。アナリストらは、工場の製品がアジア太平洋諸国の市場に進出しない限り、 このように野心的なプロジェクトの採算はとれないとみている。 精製度93%以上、年間の原油処理能力が最大で2,000万トンの製油所の建設構 想は、2006年にロスネフチによって発表された。当時、プロジェクトの実施費用 は50〜70億ドルと試算され、製油所の製品の95%は輸出向けの計画だった。その 後、このプロジェクトに対するロスネフチの考えが変化した。潜在的販売市場 (アジア太平洋諸国)には独自の製油所が十分あることを踏まえ、工場の大部分 が石油化学製品の製造に向けられると予想されていた。これまで、工場が何を製 造するか、定まっていなかったのだ。 今年6月、ロスネフチ経営陣は、このプロジェクトの商業的魅力への疑問を表 明した。セルゲイ・クドリャショフ第1副社長は、現行の税制のもとでは、地方 での原油の高度精製は単に非効率的だ、と不満を述べた。これまでにロスネフチ は政府に対し、このプロジェクトの実施への特別待遇を要請してきた。特に、政 府に近い情報筋によれば、6月初めにロスネフチは、製油所の建設と整備のため の専用プラントのゼロ関税での輸入を要請し、さらに事業が採算ラインに乗るま での数年間の利潤税の免除も期待していた。しかし、情報筋によれば、これらの 特別待遇は却下されたという。 しかし、ロスネフチは製油所建設プロジェクトを変更しなかった。プーチン大 統領は8月31日、極東訪問の途中で、ESPOの終点がくるコジミノ湾で建設中の石 油ターミナルを訪れた。大統領は「ESPO工事のスピードアップと工期の遅れの禁 止」に関する政府要請書に署名した。首相はボグダンチコフ社長に、ESPO終点に おける製油所建設の見通しについてたずねた。Vestiの報道によると、ボグダン チコフ社長は地図で、製油所が建設されるエリザロフ岬付近を示した。ボグダン チコフ社長によれば、工場の第1期工事は2013年に終了し、費用は49億ドル。第2 期工事の費用は90億ルーブルになる。さらに、工場の原油処理能力は最大で年間 2,000万トン。敷地面積は約900ヘクタールだという。(RBC daily 9月1日) □■ 中国東北情報 ■□ ▼ 琿春の対ロ貿易が強い発展傾向を見せる ▼ 近年、琿春市は貿易主体の拡大、資本誘致と輸出基地建設の強化、大型貿易企 業の市場開拓に対する支援などの措置の実施によって、市を対ロ輸出入商品の集 積地とし、対ロ貿易で歴史的記録の達成を果たした。 2008年1−5月、琿春市の対ロ貿易は、輸出総額1億ドル、輸入総額125万ドル、 輸出入総額1.1億ドル(同期比38.63%増)を実現した。琿春市の対ロ貿易は迅速 な発展を成し遂げ、新たな発展段階に入った。 琿春市は、市内にある外国貿易企業の規模が小さく実力が低い状況の改善に焦 点を当て、全国各地で資本誘致活動を行い、経済貿易や物流企業による投資や工 場建設を促進した。また、対ロ貿易企業の実力を増強することによって、琿春商 業貿易全体の大発展、大流通をもたらした。 同時に、琿春市は、輸出入総額1千万ドル超の大型外国貿易企業を優先的に支 援することを対外貿易発展の重要戦略とした。2007年以降、琿春市は対ロ貿易の 主要企業や潜在力のある外国貿易企業に優遇政策を与えるようになった。たとえ ば通関、検疫・検査などの面で「グリーン通路」を設ける、自治州の商務主管部 門と協調して大型外国貿易企業に特定項目の資金を提供するなどである。とりわ け対ロ貿易では、洋服や日用品、家電品、建材、果物・野菜などの輸出、及び木 材や旧金属などの輸入を拡大することによって、ロシア極東市場に占める琿春企 業のシェアが広がった。さらに、各種展示・商談会の参加が重要視され始め、市 が外国貿易企業を組織して、国内外で開かれる展示・商談会に参加させた。それ が、琿春市企業の生産品の展示、企業のロシア進出や国際市場開拓に役立った。 (図們江報7月29日) ▼ 琿春各口岸の対北朝鮮輸出が増加 ▼ 08年上半期、琿春各口岸の対北朝鮮貿易、とりわけ輸出が強い上昇傾向を示し た。税関統計によると、08年1−6月、琿春各口岸の対北朝鮮貿易総額は6,802万 ドル(前年同期比41%増)に達した。そのうち、輸出が5,914万ドル(同52.3% 増)だった。 琿春各口岸における対北朝鮮貿易の急増は次の三つの特徴を有する。 第一に、加工貿易に小幅な減少が見られたものの、他の主要貿易方式にはそれ ぞれ一定の増加があった。1−6月、一般貿易の増加傾向が強く、対北朝鮮の一番 大きい貿易方式となった。その輸出入総額は2,840万ドル(同1.39倍増)にのぼり、 対北朝鮮貿易総額の41.8%を占める。また、辺境小額貿易の輸出入も上昇し始め、 総額1,724万ドル(同14.2%増)となった。 第二に、私営企業が大きな活力を見せ、対北朝鮮貿易の半分を占めるようになっ た。私営企業は琿春各口岸対北朝鮮貿易の経営主体となり、輸出入総額4,362万 ドル(同36.8%増)で、対北朝鮮貿易総額の64.1%を占めた。一方、国有企業の 対北朝鮮輸出入総額は650万ドル(同1.7倍増)で、外商投資企業のそれは1,650 万ドル(同19%増)である。 第三に、輸出が増加傾向を示した。1−6月、水海産物(干しえび、スルメイカ、 タラなど)の輸出額は1,283万ドル(同56.5%増)、干し野菜の輸出額は547万ド ル(同2.62倍増)、干しタラの輸出額は938万ドル(同26.4%増)となっている。 関係者によると、中国−北朝鮮の辺境貿易は依然として強い相互補完性を持っ ているため、中国が北朝鮮から輸入する商品は資源性の高い品物に集中するが、 北朝鮮に輸出する主な商品は軽工業製品や食品などの日常必需品となっている。 (図們江報7月29日) ▼ ハルビン、6措置で外国貿易の拡大を図る ▼ 8月14日、ハルビン市政府は一部の外国貿易企業の輸出入経営状況報告会を開 催した。報告会では、劉効廉市長が次の6つの措置で外国貿易の拡大を図る、と 提出した。 (1)企業は安定した価格戦略を実施し、国際市場で価格面の優勢を保つこと、 (2)政府は企業の「走出去(海外進出)」戦略の実施を奨励・支援し、企業の 国際競争への参与を奨励すること、(3)企業は自社の国際市場占有率を最大限 に向上させること、(4)企業は外国貿易発展方法の転換を検討し、製品製造技 術の改良を強化し、輸出商品の構造を調整することに努めなければならないこと、 (5)政府は外国貿易企業の拡大と強化をサポートし、ハルビン独自の企業集積 を作り上げ、主要な外国貿易企業、とりわけ成長型外国貿易企業の発展を促進・ 援助していくこと、(6)引き続き経済貿易と文化活動の役割を発揮させ、情報 伝達と市場開拓の両面で、輸出入企業のための土台づくりを積極的に行っていく こと。 統計によると、08年上半期、ハルビン市の企業の輸出入額は172,511万ドル、 前年同期比33.07%増で、黒龍江省全体より9.56%も高い。そのうち、輸出が 88,152万ドル(同42.18%増)、輸入が84,359万ドル(同24.72%増)だった。ま た、輸出入総額に占める輸出と輸入の比率はそれぞれ51%、49%となっている。 輸入が輸出を上回るといった以前の状況が一転され、輸出入はほぼ同水準となっ た。(黒龍江日報8月15日) ▼ 瀋陽・撫順連接地帯の総体発展企画、公表 ▼ 瀋陽と撫順は相互距離が最も近い2つの大都市であり、東北地域において重要 な旧工業基地である。2006年、遼寧省政府は2つの都市の「同城化」案を提案し、 瀋陽経済区を発展させる重要な措置であると考えた。2007年、政府は世界から 「同城化」企画を募集し、欧米・アジアなど21社が応募した。結局、英米と遼寧 省の5社が企画することになった。最終的にイギリスの会社が5社の計画案のよい ところをまとめ、最後に、政府が案に基づいて『瀋撫(瀋陽と撫順)連接地帯総 体発展概念企画』を公表した。 瀋撫連接地帯の総体企画面積は605.34平方キロメートル。瀋陽市が335.5平方 キロメートルで、203平方キロメートルの棋盤山観光開発区と132.54平方キロメー トルの東陵区によって構成される。撫順市が258.8平方キロメートルで、118平方 キロメートルの撫順経済開発区と140.8平方キロメートルの撫順県、順城区、望 花区などの部分によって構成される。また11平方キロメートルの渾河水域も含ま れる。この連接地帯の機能的位置づけは、交通施設・情報システム・環境設備な どの方面の建設を通じた生態文明発展のプラットフォームとする。 瀋撫連接地帯は1核心区、3区、1回廊で構成されている。核心区は瀋陽、撫順 都市回廊の中心地域に位置し、面積は23平方キロメートルで、瀋陽と撫順中心部 へともに12キロメートルの距離にある。3区はすなわち生態観光区、生態工業区、 生態農業区といい、主に自然生態・歴史文化・産業文明・レジャー娯楽の機能と する。新型材料、バイオ医薬、環境保護、省エネ、情報など5大産業の発展を目 標とし、「三農」産業化、都市化、市民化とともに経済、環境、社会的な発展モ デルを建設する。また、渾河流域を観光・文化・スポーツ機能を有する地域とし、 渾河の北側は重要な生態区、南側は産業区を建設する。中間は渾河の景観地域に なっている。今後、瀋撫連接地帯は投資にも適応し、居住にも適応する地域にな ると期待される。(遼寧日報8月15日) □■ モンゴル情報 ■□ ▼ 与党と野党第1党の党首会談 ▼ 9月1日、新しく選出された民主党のN.アルタンフヤグ党首とバヤル首相が会談 するという、モンゴルの政治で注目すべき出来事があった。両者は国内経済の発 展に関する切実な問題について話し合った。 バヤル首相は、二つの党が、物価上昇とインフレという困難の克服で協力する ことが必要だと力説。また、国民の根本的な利益を考えれば、鉱業の大型プロジェ クトの実施で両党が協力しないわけにはいかないとも述べた。 アルタンフヤグ民主党党首は、できるだけ早期に国会の定数をそろえる、つま り全76名の議員の権限を承認することを重視した。貧困や収入の差別という社会 に山積した問題を解決したければ、有力な政党は協力すべきだと、アルタンフヤ グ氏は考えている。 モンゴルの世論はこの党首会談を、有力政党が無意味な対立から共通の国益の ために実のある協力に移行する第一歩として、歓迎している。 (MONTSAME 9月2日) ▼ インバウンド旅行者が減少する見込み ▼ 市場経済への移行が始まって以来、モンゴルは観光業の振興に大いに期待して いる。昨年、45万人以上の外国人がモンゴルを訪れたが、これは2000年比で30% の増加だ。今後、この数字を年間100万人にまで増やすことが計画されている。 外国人旅行の収入は昨年、3億ドルに達した。これは国民総生産の10%以上を占 める。 北京オリンピックや西モンゴルでの皆既日食などの好要因にもかかわらず、今 年はインバウンドの観光客の増加は見込まれていない。関連機関の説明によれば、 これは、まず、中国政府がオリンピック期間中の外国人のビザ発給体制を厳重化 したことが原因だ。また、7月1日に発生したウランバートル市の暴動事件の影響 も否定できない。(MONTSAME 9月2日) ▼ 企業の上下水道料金が値上げに ▼ 電力料金、暖房料金、給湯料金の7月15日からの値上げに続いて、水道・下水 道の料金も徐々に上がる。これは、9月1日から、企業・事業体のみを対象にして 始まる。1立方メートルの水道料金は、事業体は610トゥグルグ、企業は1,105トゥ グルグになる。1立方メートルあたりの下水道料金は、事業体は380トゥグルグ、 企業は2,200トゥグルグになる。(MONTSAME 8月27日) ▼ 今年の収穫量は昨年より改善 ▼ 8月27日の定例閣議で、政府は収穫量の中間報告を受けた。今年、全国の作付 面積は19万200ヘクタールで、そのうち穀物の作付面積は15万5,000ヘクタール、 ジャガイモは1万1,900ヘクタール、野菜は6,400ヘクタール、飼料用作物は4,700 ヘクタール、菜種は1万2,200ヘクタール。 政府のプログラム「ツェリナ3」の効果と、良好な夏場の天候のおかげで、今 年は昨年よりずっと大きな収穫を得るという前提条件ができた。収穫量の増減の 中間報告によると、穀類の収穫量は20万600トン(うち小麦19万6,500トン)、 ジャガイモ14万3,600トン、野菜8万1,600トン、菜種1万2,100トン、飼料用作物 1万6,100トンの見込みだ。このような収穫量が得られれば、モンゴルは国内の ジャガイモの需要の104%、野菜の需要の48.5%を満たすことができる。小麦の 予想収穫量は国内需要の約半分にあたり、ロシア、中国、日本からの支援小麦を 含めると、モンゴルは今年、穀物の85%を自給することができるだろう。 (MONTSAME 8月27日) ▼ 村山元首相 モンゴル首相と会談 ▼ モンゴルのバヤル首相は日本の村山富市元首相と会談した。 バヤル首相は、「村山政権時にその礎が築かれた両国の価値あるパートナー関 係がますます強化され、あらゆる分野で順調に発展している」と述べた。地域レ ベル、NGO、市民レベルの関係が加速すれば、二国間関係は現実的な成果をもた らすだろう。ここで、バヤル首相は、モンゴルの発展のための日本の友人たちの イニシアチブが実現するよう、期待を表明した。 村山氏も、大分県など日本側がモンゴルの農業振興での協力に関心を持ってい ることを伝えた。(MONTSAME 8月26日) ▼ 地方の公共交通機関にGPSを導入 ▼ 道路・交通・観光省交通サービス局は、すべての地方路線を運行する交通機関 で新しい技術を試す方針だ。21県の336郡で旅客輸送を行う自動車の事故を防止 するため、交通サービス局は香港Richsu International社製のGPS機器を導入す る。これにより、農村地区のすべての交通機関が中央から監視される。自動車に は管理モニターが設置され、交通機関の現在地、乗客数、故障の有無が監視され る。 まず、この機器は50路線中1路線の割合で1〜2台の自動車に設置されるGDP機器 1台の値段は30〜40万トゥグルグだ。 道路・交通・観光省には現在、地方路線を運行する700台以上の自動車が登録 されている。(MONTSAME 8月22日) ▼ モンゴルの税関手続きが電子化される ▼ モンゴル税関は、国の税関申告の完全電子化を計画している。電子化への移行 は、韓国国際協力事業団とKTNET、SKの合同プロジェクトによって実施される。 顧客が税関申告書にオンラインで記入し、全世界のネットワークを通じてデータ が交換される、いわゆる統一窓口サービスが導入される。 将来的に、統一窓口ネットワークは国内共通のネットワークに接続される。新 技術によって、手続きの簡素化と商品の通関時間の短縮、外国貿易従事者の時間 の節約、税関機関の連携状態の改善が期待される。 このプロジェクトは韓国政府の無償支援250万ドルを使って、今年12月に実施 される。(MONTSAME 8月21日) □■ 対岸ビジネス情報 ■□ ▼ 沙漠緑化、次の一手は 中国内モンゴルで実験 ▼ 中国・内モンゴル自治区の沙漠緑化に取り組んでいる総合化学メーカー大手 「三井化学」(本社・東京都)の担当者たちがこのほど、八戸市の環境関連製品 製造「プラム・エコ・プロジェクト」や青森市の県林業試験場加工技術部などを 訪問。2009年度も続ける植林実験に向けて“次の一手”を探った。 07年度に始まった植林実験では、プラム社が本県のスギ間伐材から製造した緑 化用植生基盤を使用。沙漠の過酷な気象条件でも、水に浸してから砂中に埋める ことで苗木に必要な水分を保つ効果を評価している。(東奥日報8月18日) ▼ 日産自動車・高橋副会長 海外物流の現状を講演 ▼ 秋田商工会議所は19日、環日本海シーアンドレール構想に関する講演会を秋田 市で開いた。日産自動車(東京)の高橋忠生取締役副会長が「日産自動車の変遷 と海外物流の現状と将来」と題して講演。日産自動車の成り立ちや経営危機を乗 り越えたマネジメント改革、海外物流の現状などについて述べた。 高橋副会長は、2009年に稼働予定のロシア・サンクトペテルブルクの工場に向 けた自動車部品輸送について、海上輸送ルートとシベリア鉄道経由ルートを比較 した。シベリア鉄道を経由すると輸送費用が多く掛かると指摘。さらに「輸送日 数は短いが(現地までの)便数が多くない。便数を増やすことがキーポイントに なる」と課題を挙げた。(秋田魁新報8月20日) ▼ 米子−ソウル便の搭乗率向上へ プロジェクトチームで誘客 ▼ 山陰国際観光協議会の韓国誘客実施本部は19日、鳥取県東部地区と中部地区の 宿泊・観光チーム会議を同県庁と同県三朝町内で開き、観光テーマごとに異業種 間でプロジェクトチームをつくることで合意した。今後、観光商品を開発して韓 国へ発信し、誘客増に結びつけて米子−ソウル便の搭乗率向上に役立てる。 プロジェクトチームは、旅館と土産店、観光施設など数社が連携して結成。山 陰の特産品を満喫するグルメツアーや、世界ジオパークに申請している山陰海岸 や鳥取砂丘などの体験コース、山陰の風情を楽しむ温泉旅行やゴルフツアーなど の観光・旅行商品を開発し、山陰国際観光協議会や県を通じて韓国の旅行業者に PRして誘客を図る。県が今後、プロジェクトチームの結成を働き掛け、テーマご とに複数を設ける。(山陰中央新報8月20日) ▼ イルクーツク州と“議員外交”活発化 新州政府と交流強化 ▼ 石川県ロシア協会が25日から派遣する「友好交流イルクーツク州訪問団」(14 人)に、県議と金沢、七尾、加賀市議が加わる。同じ日程で小松市が派遣する 「アンガルスク使節団」(17人)には小松市議3人が参加する予定で、3姉妹都市 と2友好都市を持ち、県と長年友好交流するイ州との“議員外交”が活発化する。 イ州訪問団は昨年の県ロシア協会創立50周年記念事業の一環。イ州のティシャ ニン知事が4月に辞任しており、後任となるエシピフスキー臨時知事と面会し、 イ州新政府と交流の強化を図る目的で計画した。(北陸中日新聞8月22日) ▼ 日本式経営を体感 韓国社会人学生、長岡の企業見学 ▼ 韓国大田市の国立ハンバット大で企業経営などを学ぶ韓国の社会人学生ら15人 がこのほど、長岡市を訪れ、工作機械メーカーの創業者とのディスカッションや、 工場見学などを行った。 学生は、ベンチャー企業の経営者や創業を予定するエンジニアら一線で活躍す る30−40代。企業経営に必要な知識や実務を学ぶ同大の教育プログラムの一環で 訪れた。同大と新潟大の教授が知り合いだった縁で、産業集積地・長岡市への訪 問が実現した。参加者の一人、元エンジニアで企業経営者のチョウ・チョンヒさ んは「伝統的な製造企業が、自己ブランドを持って事業展開していることに感銘 を受けた」と話した。(新潟日報8月26日) ▼ 境港、韓国・東海市長 貨客船航路支援を確認 ▼ 境港と韓国・東海、ロシア・ウラジオストクを結ぶ環日本海貨客船航路の運航 計画について、境港市の中村勝治市長と東海市の金鶴基(キム・ハッキ)市長が 26日、米子市内で会談し、両市が観光客の誘致や貨物の確保など航路支援に取り 組むことを確認した。金市長は27日、米子市内で開かれる環日本海拠点都市会議 に出席するため鳥取県入りした。 会談で、金市長は運航会社が示す予定として、同航路が09年2月に試験運行し、 同3月1日から正式就航すると説明。会談後、金市長は記者の質問に対し、懸案だっ た航路開設に必要な出資金50億ウォン(約5億円)について、11月の使用船舶の 引き渡しまでに確保できる見通しを示した。(山陰中央新報8月27日) ▼ 新潟県産キノコ ロシア見本市、初出品 ▼ 全農県本部は、ロシア・ハバロフスク市で9月に開かれる国際見本市に県産キ ノコを初めて出品する。キノコの国内市場はすでに飽和状態のため、経済成長が 続く極東ロシアで市場開拓を目指す。同本部は「県産キノコの味と触感を実感し てもらい、輸出につなげたい」と意気込んでいる。 「ハバロフスク見本市2008」は、11日から4日間。同本部は新潟市のブースに 出展し、エノキダケ(十日町市産)、ナメコ(同)、生シイタケ(南魚沼市産)、 ブナシメジ(新潟市産)を計約80キロ出品する。ロシアでは、山に自生したキノ コを採取して食べる習慣はあるが、日本のキノコとは別種類で、栽培は行われて いないという。このため会場では、キノコ料理を来場者に試食してもらい、調理 方法も紹介する。(新潟日報8月28日) ▼ 国交省概算要求 環日本海に複合輸送網、伏木富山港が検討対象 ▼ 国土交通省は27日、平成21年度予算の概算要求を発表し、県などが進めてきた 環日本海の物流輸送網整備に向けて、コンテナ船や鉄道、トラックなどの輸送機 関を組み合わせた複合一貫輸送網の構築を重点事業に挙げた。新潟港などととも に伏木富山港が検討対象に挙がっており、ロシアを横断するシベリア鉄道などを 活用した環日本海圏の新たな海上輸送ネットワークを検討する。 国交省では、日本とロシアや韓国、中国間の荷物を対象に複合一貫輸送を検討 する。シベリア鉄道の活用や対岸諸国と伏木富山港など日本海側港湾を結ぶ国際 フェリーの定期航路なども議論する。同省港湾計画課は「日本海側の地域活性化 につながる複合一貫輸送網を構築したい」と話し、今後、具体的な検討内容をま とめる。(北日本新聞8月28日) ■■■ 最新オピニオン ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ▼ 岩田 伸人(青山学院大学経営学部教授・学部長) 『日本・モンゴルのFTA形成は可能か』 ▼ 任千錫(建国大学校 商経学部教授) 『韓国の新政権の船出と韓日関係』 ▼ 所 康弘(NPO法人アジア・アフリカ研究所理事) 『進む中国と中南米の経済関係の強化』 オピニオンは⇒ http://www.erina.or.jp/jp/Appear/opinion/index.htm ■■■ エリナ・レター ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ▼ 三村 光弘 『五輪のテロ警戒に混乱多く』(新潟日報8月26日) エリナレターは⇒ http://www.erina.or.jp/jp/Appear/letter/index.htm ■■■ ERINAインフォメーション ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□ □■ 「第5回北東アジア国際観光フォーラム(IFNAT) in ウランバートル」を開催します。 ■□ ○日 時 10月15日(水)〜17日(金) ○場 所 ウランバートル(モンゴル) ○主 催 IFNAT実行委員会 詳細は⇒ http://www.juulchinworld.com/ifnat.html □■ (出捐団体)富山県『NEAR 2008 in とやま』のお知らせ ■□ ○日 時 10月29日(水)、30日(木) ○場 所 富山産業展示館(テクノホール) 詳細は⇒ http://www.near21.jp/near2008/ □■ 「ERINA出前教室」の申し込みを受は付けています。 ■□ ○対象 新潟市内の中学校 総合学習の時間など(1時限単位) ○実施期間 平成20年5月〜12月 ○申込 随時受付中 詳細は⇒ http://www.erina.or.jp/jp/Events/index.htm □■ ERINA REPORT編集委員会では投稿をお待ちしています。 ■□ 投稿規程は⇒ http://www.erina.or.jp/jp/Library/er/index.htm □■ 賛助会員・購読会員のご案内 ■□ 賛助会員制度は、ERINAの設立目的・事業活動に賛同される方々から積極的に ご支援・ご協力をいただくとともに、ERINAの事業やその成果を活用していただ くための制度です。 購読会員制度は、個人の方を対象に、ERINAの定期刊行物等をお届けするサー ビスです。 いつでも受付しています。ぜひご加入ください。 詳細は⇒ http://www.erina.or.jp/jp/Member/index.htm --------------------------------------------------------------------------- ご意見・お便りをお寄せください。 e-mail:info-m@erina.or.jp --------------------------------------------------------------------------- ■ ERINAのメールマガジン◆北東アジアウォッチは 配信システム 『まぐまぐ』http://www.mag2.com/ で配信しています。 ■ バックナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000143721 ■ 登録・解除 http://www.erina.or.jp/jp/Mailmag/index.htm ■ ERINA ホームページ http://www.erina.or.jp/ ■ ご意見・お問合せ e-mail:info-m@erina.or.jp +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 【編集】 財団法人環日本海経済研究所(ERINA) 【編集長】 調査研究部長 中村俊彦 【担当】 広報・企画室 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