2009/09/04
(7)経験記述の書き方
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■ 1級土木施工管理技士受験メールマガジン ~No503~■■■■ [7] 経験記述の書き方 ………………………………………………………………………………………… ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲ ………………………………………………………………………………………… 実地試験は、経験記述と学科記述問題があり、経験記述を合格した者だけ の学科記述問題を採点して合否を決めるようなので、経験記述は十分なもの を準備しておかなければならない。 ……………………………… 1、記述上の留意事項 ……………… a, 経験記述は、受験者自身の経験した土木工事について記述するものであ り、内容は現場における施工上の技術管理を主体とする。 ……………… b, 経験記述は、学校や訓練所における教育指導、営業活動、コンサルタン トの設計業務、橋梁や水門扉以外の鋼構造物の工場製作、造園工事、建 築工事(建築工事における既製杭、場所打ち杭の基礎工事を除く。)、 管工事(ビル、住宅等の宅地内における給排水設備等の配管工事)は土 木工事の経験記述に関係ないものと判断されるので、望ましくない。 ……………… c, 経験記述は、日本国内の工事とする。 ……………… d, 経験記述は、高度な内容を要求しているものではなく、本人が実際に工 事を行ったのか判断するためのものである。 ……………… e, 経験記述例などを写した場合には確実に不合格となる。(実際に土木工 事経験がない人達が同じ文章を写すことが多いため、すぐに分かる。) 100人が同じ現場で同じことを担当したとしても、100通りの文章が出 来るはずです。 ……………… f, 回答スペースが与えられているので、そのスペースを有効に利用する。 行数は、最後の行まで書き切り、できるだけ空白行を残さない。 また、内容的には優れていても、短すぎると減点されるか、始めから読 まれないことがある。 ……………… g, 文章の書き出しは1文字あけ、また段落で区切る場合も段落の最初の1文 字はあける。 ……………… h, 丁寧な字で記述し、不確かな漢字は辞書などで確認しておき、誤字、脱 字、当て字をしない。(あまりにも漢字が少なくひらがなばかりの場合 は減点となる。) ……………… i, 主語、述語の関係をはっきりさせ、要点を分かりやすく、簡潔に記述す る。 ……………… j, 記述内容に沿った専門用語を適切に使用し、できるだけ具体的な数値を 使用する。 ……………… k, 取り上げた課題が、その工事・工種のものであり、検討内容および対策 や処置を取り上げた課題と一致させる。 ……………… l, 文章は過去形とする。 ……………………………… 2、記述内容 ……………… a, 工事名 ・土木工事名であること(建築工事名であってはならない)。 土木工事になるかの確認は、下記のURLで行うこと。 http://www.jctc.jp/001/data/tebiki_d1jitti.pdf ・契約書等に記載されている正式の工事名とする。 ・完了した工事とする。 ・工事の規模は問わないが、あまりにも小さい工事では問題、課題 などが見つけにくいので、できるだけ規模の大きいものが望まし い。 ……………… b, 工事の内容 ◆発注者 ・元請けの場合は、その工事の発注者を記述する。 ・二次下請けの場合は、一次下請業者名とする。 ◆工期 ・契約書などに記載されている工期を記述する。 ・完了した工事の工期とする。 ◆主な工種 ・土木工事は多くの工種からなっている。そこで「主な工種」と なっているので、自分が課題を取り上げた工種を含め2つ位書く ・土木工事であること。 ・土工、コンクリート工、舗装工、護岸工など工事内容の分かる ような工種とする。 ◆施工量 ・主な工種に記述されたものの施工量を記述する。 ・掘削土量、コンクリート打設量等具体的な施工量を記入する。 ・下請けの技術者であっても、契約書の施工量を理解しておく。 ……………… c, 工事現場における施工管理上のあなたの立場 ・現場監督、主任技術者、現場代理人など指導監督的な立場を記述す る。係長、課長などと会社内の役職を記述してはならない。 ……………… d, 技術的な課題 出題される施工管理上の分野については、平成17年度までは、品質管 理、工程管理についてというような漠然としたものであったが、平成 18年度からは、次のように幅広い分野から細かいところまで指定され るようになった。 ◆平成18年度 ・出来形管理(工事施工段階を含む)で、特に留意した技術的課題、 その課題を解決するための検討内容と現場で実施した対策や処置。 ◆平成19年度 ・事故防止対策で、特に留意した技術的な課題、その課題を解決する ために検討した内容と採用に至った理由および現場で実施した対応 処置。ただし、事故防止対策は、第三者に危害を及ぼす公衆災害を 除く。 ◆平成20年度 ・工事を実施するために設けた仮設工で、特に留意した技術的な課 題、その課題を解決するために検討した内容及び現場で実施した対 応処置。 このように、今後どのような管理項目で出題されてくるかわからな いので、受験者は今まで以上に広い分野の経験記述を準備しておく 必要がある。少なくとも施工計画、工程管理、品質管理、出来形管 理、安全管理、環境保全について準備する必要がある。また、実際 に行った工事であれば、出題形式の多少の変化や、細部についての 質問にもある程度対応できるはずである。 ◆施工計画について記述する場合 施工計画を立案する際、どんな点に注意して作成したか、またそ の工事の特殊性、現場の状況から特に考慮したことなどを記述す る。 ・契約条件を守るための工夫 ・現場条件に対する工夫 ・仮設備計画上の工夫 ・施工方法と施工順序 ・施工機械の選定 ◆工程管理について記述する場合 工程管理は、どのようにして工期を守ったか、具体的な手段につ いて記述する。 ・天候不順による工期の遅れ ・工事中の事故による工期の遅れ ・機械の不都合による工期の遅れ ・材料、機械などの手配ミスによる工期の遅れ ◆品質管理について記述する場合 品質管理は、その現場で行った具体的な品質管理の方法と工夫に ついて記述する。また、示方書や教科書的な内容とならないよう に注意する。 ・盛土工における含水比、締固め度の管理方法 ・コンクリート工におけるスランプ、空気量、圧縮強度の維持方 法 ・コンクリートの養生方法の工夫 ・アスファルト舗装工における混合物温度、舗装厚さの管理 ◆出来形管理について記述する場合 出来形管理とは、設計図書に指定する工事目的物の位置、形状寸 法を確保することを目的とする。 出来形管理は、工事の施工と並行して出来形管理基準により実施 し、設計値と実測値を対比して確認する。 ・各種構造(厚さ、幅、直径、仕上精度、勾配)形状寸法の確保 ・道路工事であれば、幅・厚さ・基準高さ・平坦性等の形状寸法 の確保 ◆安全管理について記述する場合 安全管理は、施工上の安全確保、現場およびその周辺の安全対策 などについて記述する。また、法令や基準をそのまま記述したよ うな教科書的な内容とならないように注意する。 ・作業者の安全確保方法 ・建設機械の作業の安全対策 ・仮設備の安全対策 ・歩行者、通行車両の安全対策 ・工事現場周辺の安全対策 ◆環境保全対策について記述する場合 ・騒音、振動、地盤沈下、水質汚濁、大気汚染、土壌汚染、飛散 物などの公衆災害防止対策 ・建設副産物の有効利用 ・廃棄物の適正な処理 例;課題 :~の必要があったため~をすることが課題となった。 ……………… e,課題を解決するための検討内容 ・dであげた課題に対してどのような検討をしたのか記述する。 ・dであげた課題と関連性のある検討内容とする。 例; 検討内容 :~を解決するために~について検討した。 ……………… f, 技術的な課題に対する対策・処置 ・dであげた課題についてどのような対策・処置を行ったかを記述する。 ・dであげた課題に対しての対策・処置なので、課題に対して論旨に一貫 性のある内容とする。 ・示方書などにあるような一般的なものではなく、その現場特有の具体 的な内容とする。 ・その対策、処置の結果、工事が予定通り完成した事例が望ましいが、 失敗した事例では、その対策、処置が不適切であったことになり、施 工管理の失敗とみなされるので注意する。(対策・処置の結果、工事 がどうなったのかを書く。) ・箇条書きに記述するとまとめやすい。 例;対策や処置 :~の課題を解決するため次のような処置を講じた。 1, ~を~して~を事前に確認した。 2, ~を~して~を確保した。 3, ~を~して~を防止した。 以上の結果、工事は無事完了した。 ※課題と検討内容および対策・処置は、必ず論旨に一貫性のある内容とする。 ※「課題」と「検討内容」および「対策や処置」は施工計画、工程管理、 品質管理、出来形管理、安全管理、環境保全のそれぞれについて一つの セットとして準備しておく。 ***** 経験記述の添削について ********* 経験記述の添削については、申し訳ありませんが今年度は行いません。 昨年出版した「1級土木施工管理技士実地試験 書き方添削と用語解説 第 三版」を参考にして下さい。 Copyright (C) 2009 Hidenori Nakamura. All Right Reserved ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000143266.htm 発行者Webサイト: http://www.mm-m.ne.jp/hndoboku/ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


