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石垣島では今、「白保サンゴ礁」近くでの新空港計画、大規模リゾート開発などにより、自然と社会が脅かされています。マスコミにのらない現状をお伝えし、島のキャパシティに合った暮しと社会のあり方を探ります。

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2007/04/30

白保メール No.90 覚悟のある楽天主義の勧め

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      V..v              白  保  メ  ー  ル│\               Apr.30.2007
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  ""     >>⊂⊃<<                             .   .         。
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                             //転載歓迎//


 <覚悟のある楽天主義の勧め               谷崎 樹生

 現在この島の社会で起こっている現象を発展とか繁栄と見る向きもあるようですが、
私には繁栄の中に滅びの気配が感ぜられるのです。絶滅生物の多くは、巨大化・複雑化
・奇形の多発というプロセスを経て絶滅に至っていますが、文明の盛衰にも同じような
傾向が見られます。繁栄の中で爛熟と退廃が進み、未来に向かって果てしなく発展して
いるつもりが破滅に向かって突き進んでいるということもあるわけです。昨今のこの島
の社会の変化の激しさと混乱ぶりには、滅びの臭いを感ぜずにはおれないのです。

 中国やインドの経済成長がこのまま続けば世界的な食糧危機が起こって日本でも数百
万人の餓死者が出るだろうと思っています。それは20年後、早くても15年後のこと
だと思っていました。ところが最近の気候変動の加速状況からすると、ずいぶん前倒し
でその時がやって来そうなのです。2010年を過ぎると温暖化は一気に加速し、気候変動
はますます激しくなると予想されています。1993年、本土では梅雨が明けず、長雨・異
常低温・日照不足のため米の大凶作が起こりました。これからはそんなことが頻発する
ようになるはずです。キビ畑や牧草地やゴルフ場や運動場まで耕してサツマイモを栽培
することになるのでしょう。グルメや飽食、肥満・メタボ・ダイエットなどという言葉
が死語になる時代がすぐそこまで来ているのです。今のうちにおいしい物をたくさん食
べておく、という人もいるでしょうが、私達は恐竜が知らなかったことを知っているの
ですから、最悪の事態を回避するための備えに、今すぐ取り組まねばなりません。
 地球温暖化については、もはや手遅れだとは思いますが、この期に及んで更になお、
石油を使って快適な暮らしをしたいとは思いません。百年後には日本の人口は半分にな
るそうですが、その前に大変なことが起こるだろうと思っています。あまり長生きしな
くても「人類の最期」とは言いませんが、「現代文明の最期」を見ることはできそうで
す。つまり、文明の維持が困難になるような状況が近い将来現実のものになると思われ
ます。「どうすれば美しくその最期の時を迎えることができるのか?」というのがこれ
からの十年の最大のテーマになりそうだと思っています。そしてその時を巧く乗り越
え、もっとまともな世界を創りたいものだとも思っています。

 石垣島を含む八重山は、日本の縮図のような地域です。自然は美しいのですが、人の
社会はいろんな問題を抱えています。もしこの地域でそのような問題をうまく解決する
ことが出来たら、日本を救うことが出来るかも知れないと、本気で思っています。
 「新川川での植生管理」や「自然観察」「生ゴミ処理」などの取り組みは、全て「人
が自然によって生かされ、自然に根ざした文化によって育てられる」という島本来の社
会の姿を取り戻すための活動です。私は、このような活動を通して、この地域を美しく
成熟させるための社会学的な実験をしているつもりです。これからがますます楽しみで
はありますが、残り時間は思ったより少なそうなので、少し急がねばならないと思って
います。
 環境問題への取り組みでは「出来ることから始めましょう」と、よく言われます。確
かに初めは出来ることから始めるのでよいかも知れませんが、出来ることだけをやって
いたのでは、いつまでたっても出来ないことは出来ないままです。「うまく出来ないか
も知れないが、しなければならないこと」から目を背けず、優先順位を考えて困難を楽
しむつもりで勇気を持って取り組まねばなりません。「案ずるより産むが易し」とはよ
く言ったもので、無理かもしれないと思っていたことが、実際やってみると意外と簡単
だったということが人生には多いものです。具体的な成功イメージを描きながら、より
困難な問題に取り組む「覚悟のある楽天主義」をお勧めしたいと想います。


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白保メール NO.90  07.4.30
発行者   鷲尾雅久 谷崎樹生 小林 孝
      shiraho@estate.ocn.ne.jp

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