広告の真の効果と狙いが見える『CM Marketing eye』vol.34
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 2009.6.30 vol.34 ◇◆◇
広告の真の効果と狙いが見える
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\\ CM Marketing eye \\
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「CMマーケティングアイ」、企業CM編もいよいよ最終回です。
今回紹介する「企業CM」は、最近よく目にするようになってしま
った、不祥事を起こした際の「お詫びCM」です。企業のイメージ
低下に繋がるとも思われるお詫びCM。では、日本が誇る世界トッ
プクラスの家電メーカー、「松下電器産業(現:パナソニック)」
を例に「お詫びCM」を分析していきます。
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【今回のCM&Topic】
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◇◆ 意外と知らない「企業CM」の目的 (その4)
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◆◇ お詫びCMで取り戻す、
◇◆ 信頼回復型CMは「社会」と「企業」の架け橋しに
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数多くある家電メーカーのなかでもトップシェアを誇る、松下電器
産業(現:パナソニック)。2005年11月、同社製品「FF式石
油温風機」の事故で、死者を出してしまいました。企業の存続にも関
わる大問題です。
松下電器産業の対応策は、該当機種の引き取り(1台当たり5万円)
もしくは無料点検回収というものでした。そして、その告知として行
われたのが、日本全世帯に送付された、回収商品の型番と危険性を知
らせる「お詫びはがき」、7億枚の「新聞折り込みチラシ」、そして
「お詫びCM」という、計200億円に及ぶ広告活動でした。
では、CM自体はどのくらいのものだったのでしょうか。ちょうど
年末商戦の時期だったにも関わらず、全ての商品CMをこの「お詫び
CM」に差し替えて出稿し、計4万5千本を越える数でした。
このCMは、「最後の1台まで、広告活動を続ける」という担当者
の徹底ぶりから、社名がパナソニックと変わった現在でも継続して放
映されています。
社会的責任とはいえ、普及率が日本の世帯数の0.3%の製品に対
して、200億円の広告費が投入されたのです。この金額は2008
年のパナソニックの営業利益約800億円の1/4を占める額です。
では、このCM大量出稿の意味とは何なのでしょうか?
「ファンヒーターを探しています」というナレーションを聞いて、
「持っていないから自分には関係ない」と、多くの人は思うでしょう。
商品回収という目的から考えるなら、この思考は間違っていません。
しかし、このCMのターゲットは対象商品のユーザーだけではなく、
一般消費者全てを含んでいるのです。多くの人にこのCMを到達させ
ることによって、「確かに不祥事は起こしたが、迅速で親身な対応を
する企業だ」という印象を与え、信頼の回復につなげることができる
からです。
過去には、多くの企業が不祥事を起こしています。記憶に新しい雪
印乳業などは、市乳部門を独立させ、雪印ブランドを使用しない新会
社を設立しなければならないほどでした。
一度失った信頼を取り戻すことは容易なことではありません。
このCMを大量出稿した結果、不祥事の発生にも関わらず、松下電
器産業のその年の売上は、売上高は前年同期比2%増の8兆8943
億円、営業利益は34%増の4143億円を記録しました。テレビや
ビデオカメラなどの映像・音響機器の売上高は9%増で、温風機と同
じナショナルブランドの白物家電も2%減で踏みとどまりました。
松下電器産業が投入した200億円。それは松下に寄せられていた
信頼を取り戻すための対価といってもいいでしょう。これほどまでに、
企業の信頼に対する値段は高額なのです。
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【発行者】CMコンサルティング (株)テムズ 代表取締役 鷹野義昭
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