2009/06/30
広告の真の効果と狙いが見える『CM Marketing eye』vol.34
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 2009.6.30 vol.34 ◇◆◇ 広告の真の効果と狙いが見える ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ \\ CM Marketing eye \\ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ http://www.tems.ne.jp ◇◆◇ <お知らせ> (株)ビジネス社刊 『 CM好感度No1. だけどモノが売れない謎 』 〜 明日からテレビCMがもっと面白くなる マーケティング入門 〜 ■□■ 無料読者セミナー開催 ■□■ 〜 7月9日(木) 三省堂書店神保町本店にて 〜 詳しくはテムズホームページで http://www.tems.ne.jp/service/cat32/cat33/ --------------------------------------------------------------- 「CMマーケティングアイ」、企業CM編もいよいよ最終回です。 今回紹介する「企業CM」は、最近よく目にするようになってしま った、不祥事を起こした際の「お詫びCM」です。企業のイメージ 低下に繋がるとも思われるお詫びCM。では、日本が誇る世界トッ プクラスの家電メーカー、「松下電器産業(現:パナソニック)」 を例に「お詫びCM」を分析していきます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【今回のCM&Topic】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◆ ◆◇ ◇◆ 意外と知らない「企業CM」の目的 (その4) ◆◇ ◇◆ ◆◇ お詫びCMで取り戻す、 ◇◆ 信頼回復型CMは「社会」と「企業」の架け橋しに ◆◇ ◇◆ ------------------------------------------------------------------ 数多くある家電メーカーのなかでもトップシェアを誇る、松下電器 産業(現:パナソニック)。2005年11月、同社製品「FF式石 油温風機」の事故で、死者を出してしまいました。企業の存続にも関 わる大問題です。 松下電器産業の対応策は、該当機種の引き取り(1台当たり5万円) もしくは無料点検回収というものでした。そして、その告知として行 われたのが、日本全世帯に送付された、回収商品の型番と危険性を知 らせる「お詫びはがき」、7億枚の「新聞折り込みチラシ」、そして 「お詫びCM」という、計200億円に及ぶ広告活動でした。 では、CM自体はどのくらいのものだったのでしょうか。ちょうど 年末商戦の時期だったにも関わらず、全ての商品CMをこの「お詫び CM」に差し替えて出稿し、計4万5千本を越える数でした。 このCMは、「最後の1台まで、広告活動を続ける」という担当者 の徹底ぶりから、社名がパナソニックと変わった現在でも継続して放 映されています。 社会的責任とはいえ、普及率が日本の世帯数の0.3%の製品に対 して、200億円の広告費が投入されたのです。この金額は2008 年のパナソニックの営業利益約800億円の1/4を占める額です。 では、このCM大量出稿の意味とは何なのでしょうか? 「ファンヒーターを探しています」というナレーションを聞いて、 「持っていないから自分には関係ない」と、多くの人は思うでしょう。 商品回収という目的から考えるなら、この思考は間違っていません。 しかし、このCMのターゲットは対象商品のユーザーだけではなく、 一般消費者全てを含んでいるのです。多くの人にこのCMを到達させ ることによって、「確かに不祥事は起こしたが、迅速で親身な対応を する企業だ」という印象を与え、信頼の回復につなげることができる からです。 過去には、多くの企業が不祥事を起こしています。記憶に新しい雪 印乳業などは、市乳部門を独立させ、雪印ブランドを使用しない新会 社を設立しなければならないほどでした。 一度失った信頼を取り戻すことは容易なことではありません。 このCMを大量出稿した結果、不祥事の発生にも関わらず、松下電 器産業のその年の売上は、売上高は前年同期比2%増の8兆8943 億円、営業利益は34%増の4143億円を記録しました。テレビや ビデオカメラなどの映像・音響機器の売上高は9%増で、温風機と同 じナショナルブランドの白物家電も2%減で踏みとどまりました。 松下電器産業が投入した200億円。それは松下に寄せられていた 信頼を取り戻すための対価といってもいいでしょう。これほどまでに、 企業の信頼に対する値段は高額なのです。 ◇◆----------------------------------------------------------◆◇ 【発行者】CMコンサルティング (株)テムズ 代表取締役 鷹野義昭 【ホームページ】http://www.tems.ne.jp 【バックナンバー】 http://www.tems.ne.jp/marketing-column/column_backno.html 【ご意見・ご感想・ご質問】info@tems.ne.jp このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用し ています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000140927.htm ◇◆----------------------------------------------------------◆◇


