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CMの本当の効果って???。作品賞を獲るCMが必ずしも優れた広告とはいえません。テムズが18年間700素材を越えるCM分析とコンサルティングの知見から、最近のCMをマーケティング視点から鋭く斬ります。

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2009/01/14

広告の真の効果と狙いが見える「CM Marketing eye」 vol.21 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 2009.1.14   vol.21 ◇◆◇

 広告の真の効果と狙いが見える
 
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          \\ CM Marketing eye \\ 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ http://www.tems.ne.jp ◇◆◇

 
  先週に引き続き、CM Marketing eyeでは「CM表現タイプ」の使い

  分けを取り上げます。

 基本的なCMのタイプ分類として、「好意・共感」型、「内容理解」

 型、「インパクト」型の3つがあるこの表現タイプ。当初は典型的

 な「インパクト」型だった「引越のサカイ」のTVCMが、15年の

 歳月を掛けてどのように変わっていったのでしょうか?

   
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【今回のCM&Topic】
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◇◆  名前だけでも覚えて帰ってや!
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◇◆             ⇒品質も忘れんといて!  
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◇◆  「引越のサカイ」のCM戦略を“勉強しまっせ!”     
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◇◆               ( 〜第2部〜 )
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   1991年から放送を開始した「インパクト」型のTVCMによって、

  特定地域に強い数ある引越業者の一つに過ぎなかったサカイは全国

 的な知名度を獲得するまでに至りました。

  しかし、しばらくしてそのCM戦略は徐々に変化をしてゆきます。

 そのきっかけとなるCMが1998年に放送された「仕事キッチリ篇」

 というCMです。

 

  おかまキャラの舞踊の先生が謡う”サカイ〜安い〜仕事キッチリ”

 というコピー、こちらもかなり「インパクト」型に寄ったサカイら

 しいCMです。一見すると“勉強しまっせ篇”とほとんど変わりな

 いように見えます。

  しかし、ここでは、これまでの「企業名」+「安さ」というメッ

 セージにプラスして「品質」を謳っていることに注目しなければな

 りません。十分に企業名が認知されてきたのを見計らい、消費者に

 とっても「品質」のメッセージを受け取る余裕が生まれてきた、と

 サカイでは判断したのでした。


  このCMをきっかけに、サカイにおける「品質」のメッセージの

 割合はだんだんと高められていきます。

  2006年に放送されたTVCMのキャッチコピーは「マイスターク

 オリティ」。トーンもこれまでの「インパクト」型から、現実的で

 上品な「好意・共感」型へと大変身を遂げたのでした。「地震対策」

 や「ISO取得」など、他社との品質の違いを訴求しながら、「引

 越技術」、「スタッフの人柄」、そして「厳しいチェックに耐える

 高品質」といった付加価値(=ブランド)を前面に押し出すCMと

 なったのでした。

  その一方で企業名を連呼することは一切なく、耳に残って離れな

 いようなCMソングもありません。

  引越業者のメジャーブランドとして確立されたサカイにとって必

 要なことは、もはや上限に達した認知率の向上ではなく、信頼性や

 確かなブランド力のアピールであるというマーケット戦略によって

 このCMは生み出されました。 “勉強しまっせ”から15年、その

 変貌には隔世の感があります。



  サカイのような「インパクト」型からからの脱皮は、一般的には

 およそ50%程度の認知率を目安にするべきでしょう。

  この数字を境に、認知率はいったん足踏み状態を迎え、費用対効

 果として考えると認知率のみの訴求は効率的とは言えないからです。

 また、認知率50%付近では最も活発にトライアルユース(お試しの

 購入)が目立つようになってきます。無理やりに新規認知者を獲得

 するよりも、既存認知者に対して「品質」「機能」といった商品・

 サービスの特長を訴求し、その利用を促進するほうが、はるかに効

 率がよく利益につながる広告活動であると言えるのです。


  もし、サカイが全国的な認知のない状況から「マイスタークオリ

 ティ」を上品なトーンで訴求していたらどうなっていたでしょうか?

  おそらく莫大な広告費をまかなうことができず、CM展開自体も

 自社のモチベーションアップ程度のものに終わっていたに違いあり

 ません。

  あるいは“勉強しまっせ”のような「インパクト」型のCMを流

 し続けていたら?きっと現在のように「安心できる・信頼の引越業

 者」という強いブランドを築くことができず、いまだに「新興の引

 越会社」のポジションを抜け出せないままだったでしょう。



  CM制作にあたっては、訴求商品の認知状況のレベルを把握する

 ことが常に重要となってきます。

  そのポジションを基にCMの目的を明確化し、目的に合わせた

 「CMのタイプ」を決定しなければなりません。

  この作業を踏まえることによって、訴求商品にフィットしたシャ

 ープな広告展開が実現し、広告活動の効率化へとつながってゆくの

 です。
 
 

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【発行者】CMコンサルティング (株)テムズ 代表取締役 鷹野義昭

【ホームページ】http://www.tems.ne.jp

【バックナンバー】
   http://www.tems.ne.jp/marketing-column/column_backno.html

【ご意見・ご感想・ご質問】info@tems.ne.jp
 
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