2007/09/05
NDPC通信 第27号
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NDPC通信 第27号
〜天然染料顔料会議〜 Natural Dyes & Pigments Conference
http://ndpc.info
office@ndpc.info
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2007年 9月 5日配信
☆★☆ 目 次 ☆★☆
【1】天然染料顔料会議2007年東京大会
【2】百花繚乱 時代とともに変遷していく名前たち
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【1】天然染料顔料会議2007年東京大会
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テーマ「天然の色 その文化と科学について」
主催 天然染料顔料会議
共催 NPO法人アースネットワーク
後援 北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(CoSTEP)
東京都、八丈町、八丈町教育委員会(申請中)
協力 あきる野ふるさと工房
内容<予定です。>
9月1日(土)〜9月27日(木)
ポスター展示<会場・・地球環境パートナーシッププラザGEIC>
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F
火曜から金曜:10:00〜19:30、土曜:10:00〜17:00、
(日曜・月曜・9月22日は休館)
内容
持続可能な資源としての染料植物および素材の展示
ユネスコ天然染料シンポジウム&ワークショップ報告
天然染料顔料会議活動報告&研究発表ポスター
地球環境パートナーシッププラザは環境省と国際連合大学が共同で運営する
環境情報センターで、国連大学ビルの1階にありなす。GEICとは、Global
Environment Information Centre の略称です。隣のビルの地下2階には、
環境パートナーシップオフィス(EPO:エポ)があります。
なお、地球環境パートナーシッププラザ(プラザ)は国連大学と環境省の
予算で、環境パートナーシップオフィス(EPO:エポ)は、環境省の予算で
運営されています。
9月8日(土)<2007.8.25情報追加>
藍ワークショップ&紺屋見学<宇都宮市>
9:00 JR宇都宮駅集合(移動はマイクロバスを利用))
午前中 里山での藍の生葉をつかったワークショップ
(畑での作業です。近くの小川で布を洗うので長靴をご用意下さい。)
昼食後 染織工房日下田紺屋見学(江戸時代後期からの建物や甕も必見)
・・解散前に時間の余裕がある場合古民家再生中の現場見学を予定
17:30 JR宇都宮駅にて解散 予定
参加費:3,000円(材料費含む)、移動費(マイクロバス):2,000円
***レジャー保険加入をお勧めします。
参考 *繊維が結ぶ里山文化
http://venice.mine.utsunomiya-u.ac.jp/~sasaki/satoyama/
*古民家再生プロジェクト
http://venice.mine.utsunomiya-u.ac.jp/~sasaki/satowiki/index.php?Minka
9月15日(土)<2007.8.25情報追加>
植物顔料をつかった型染めワークショップ (あきるの市の手漉き軍道和紙使用)
会場・・地球環境パートナーシッププラザGEIC
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F
13:00〜 16:00(終了予定)
講師:矢出尚子
参加費 3,000円(材料費含む)
9月22日(土)<2007.8.25情報追加>
植物顔料の作り方ワークショップ
会場・・地球環境パートナーシッププラザGEIC
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F
13:00〜16:00(終了予定)
講師:澤田圭司
参加費 3,000円(材料費含む)
9月28日(金) 会場・・環境パートナーシップオフィスEPO
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山B2F
11:00〜12:00 平良敏子展見学(任意)、移動―各自昼食
喜如嘉の芭蕉布 平良敏子展 について
場所:時事通信ホール(銀座) 東京都中央区銀座5-15-8 TEL03-3545-5190
会期:9/23〜9/30 AM9:00〜PM6:30(23日はPM1時から、最終日はPM5時まで)
入場無料、琉球染織工芸展も同時開催。
13:00〜14:00 DVD「Indigo」「Lost Color(完成予定)」を上映
14:00〜17:00 大会開催挨拶〜研究発表と実践報告
17:00〜17:30 総会
18:00〜20:00 サイエンスカフェ「藍を科学する」
(パネラー:牛田智、片岡 淳、角寿子)
大会参加費・・・会員3,000円、一般5,000円、
サイエンスカフェ参加費・・・1,000円(コーヒー付)
9月29日(土) 会場・・東京都立八丈高等学校視聴覚室(参加費無料)
〒100-1401 東京都八丈島八丈町大賀郷 3020
<早朝八丈島へ移動>
見学
9:00〜11:00 山下め由工房他見学
11:30〜12:00 黄八丈織物組合見学
12:00〜13:00昼食
トークライブ「知りたい!八丈島の天然の色 〜黄八丈と植物〜」
13:15〜13:20 開会の挨拶
13:20〜13:50 新旧黄八丈の紹介:島民所有の黄八丈着用&展示
14:00〜15:00 「天然染織の伝統」(仮題)
15:20〜16:20 「天然染織産地のこれから」
16:30〜17:00 展示ポスター解説
9月30日(日)
見学
9:30〜16:00 黄八丈めゆ工房、山下織物工場、西條染物店、
郷土資料館、植物園、南海タイムス社資料室、小鮒草の畑や沼の見学他
参加費: 5,000円(予定)
10月1日(月)・2日(火)
オプショナル研修:
○織体験(山下織物工場)<実費>
○島ツアー(ふるさと塾)<実費>
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【2】百花繚乱 時代とともに変遷していく名前たち
「なぞやしき」主宰 有元 高太
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色の名前には一つの色にいくつかの名前がついている場合がある。
これらは時代とともに変遷していくもののようだ。
というか、その時代的背景から名付けられたというべきなのかもしれない。
色の乱立する時代の代表が、江戸中期。
この時代はいわゆる今の世の中と似ている所がある。
徳川家康はさすがの古狸らしく、粘りがちで天下を取った。
しかし、天下を取ったからといって世がすぐに安定するわけではなかった。
武士たちはいまだ群雄割拠、我が世の春をどこかで夢見ているだろう。
その中で武家社会の中に深く根ざしていた色が藍色だったのだろう。
藍のほかは茶色、黒などだったようである。
藍色は特に家康が好んだ色として伝え聞いているのだが、それが阿波の藍産業を生
み出す結果となっている。
ちょうどこの時期に生み出された色といわれているのが「吉岡染」とか「憲法色」
と呼ばれる色。
タンニン性の色なので、この色に仕上げようと思えばかなり生地が堅くなってしま
ったことだろう。
またいつか戦が起こるかもしれない、いつ戦があろうとも良いように持ちの良い丈
夫な生地が必要だ等と考えていたのかもしれない。
もともとこの「吉岡一門」というのは足利将軍の指南役として兵法指南をしていた
ようである。
兵法指南と染色とのつながりは一見ないように見えるのだが、この「吉岡染」はタ
ンニン性の色なので、この色に仕上げようと思えばかなり生地が堅くなってしまっ
てしまい刃がとおりにくくなるというわけである。これも兵法のひとつだったのだ
ろう。
防御が高くなるのだから、武士の間で重宝されたのは当たりあえなのかもしれない。
この「吉岡染」の吉岡は下がり松の決闘で有名なあの「吉岡一門」でもある。
このほかに時代をあらわした色の名前といえば「威光茶(いこうちゃ)」がそうか
もしれない。この色は平安の頃(柳色(やなぎいろ))より伝わる色の名前だった
が、徳川頼房(水戸家の祖)が好んだところから付いた色の名前だと伝えられてい
る。
まだまだ江戸時代初期は戦乱への不安と武士の権力が横行していた時代なのだろう
ことがうかがえる。
そんな武士の時代もだんだんと世が平和になっていくに従い、形式のみが残り徐々
にその力を失っていく。
そしてそれに伴いだいとうしてくるのが商人たちだったのだろう。
「エドドリーム」的な時代は武士たちを取り残すかのようにして、商人たちにスポ
ットを当てはじめ、商人たちは町衆の文化に金を充ててよりいっそうに華やかさを
ましていく。
そうしていくうちに、首都である江戸や商人の街上方、そして公家たちが必死にそ
の形を残そうとしていた京の都の三拠点が徐々に華やかさを競い出す。
そして地方都市がそれに追従しようとしはじめる。
京・上方では友禅が、それに対して江戸では小袖がはやりだす。
江戸対京・上方の構図は服飾やそれに伴う染色にいろいろと影響を残していったよ
うである。
例えば、「紫」
この紫は、都にそれ専門の染め師の集団「紫師」と呼ばれる人たちがいた。
この「紫師」は「紫草」から染める「本紫」の系統専門の染め師たちだった。そし
てこの色は官位の色とされていたからおいそれとは使えない、それに対抗すべく「
似紫(にせむらさき)」なる色が出現してくる。
こうなると都の染め師たちはこちらが本家だといわんばかりに「京紫」「本紫」等
といいはじめ、すると江戸では「似紫」よりもきれいな本紫に近い色として「江戸
紫」を作り出す。
その副産物として、紫は様々な色相をあらわしはじめる。
「花紫」や「藍紫」などの紫に近い色合いから、赤みの強い「梅紫」「藤紫」「紅
藤」「似桔梗(にせききょう)」などなど。
この色の発達は紫だけに留まらず赤色にも現れてくる。
「茜染(あかねぞめ)」(別名「紛紅(まがいべに)」)「鴇羽色(ときはいろ)」
「虹染(にじぞめ)」「東雲色(しののめいろ)」などなど。
どちらかというと「侘び」「寂び」の色合いからは遠く離れたビビットな色たち
の時代なのである。 そうした色を使い、着物全体にそれを配した友禅と、全体の色
合いはシックにしてポイント的な使い方で流行を生んだ江戸小袖。こうした東と西
の文化の対立は現代にも通用しそうな対立だったようである。
色は時代の気風、社会の流れや政治的背景などとともにいろいろと変化していくも
のなのだろう。
こうした色の発達は元禄のバブル期まで続いたようである。
そして、江戸バブル崩壊と共に武家の権力の瓦解がはじまりだすのである。
色の乱立は武家のバブル崩壊の直後、水野政権に移り倹約が叫ばれるようになった
その時代まで続いていた。 バブルが崩壊したとはいえ持っている人たちは持ってい
る訳で、
お上が倹約を叫ぼうと、崩壊して金がないのはお武家樣方な訳である。
商人たちには当然大ブレイクしてしっかりと握り込んでいた訳だね。
その大ブレイクした商人たちが、権力をかさに倹約しろと言ってきた所でどこ吹く
風と思っても仕方があるまい。
そんな中で現れた色の名前がある。 倹約ムードたっぷりの世間で「侘び」と「寂び」
という言葉をキーワードにいきなりブレイクを始めた、「四十八茶百鼠」の出現
である。
「この色はいやしい鼠の色にございます。」「日頃飲んでおりますお茶の色にご
ざいます」といかにも倹約ムードを漂わせ世に出回りはじめた。
まさに「百花繚乱」である。
「藍鳩羽」という色はこの頃から「桔梗鼠」と名前を変え、「勝軍色(かついろ)」
も「軍勝鼠(かつねずみ)」などと呼ばれ、華やかな雰囲気を持つ「猩々鼠(しょ
うじょうねずみ)」や「深川鼠(ふかがわねずみ)」「藍鼠(あいねずみ)」な
どと言った一見鼠色には見えないような色たちまで出てきだした。
町衆、商人衆たちのちょっとした反乱である。
この色たちはそれまであった明るい色、大陸的な華やかさをそなえた色たちを一気
に凌駕していった。この騒ぎに手を貸していたのが芸人や役者たちである。
商人たちの手を借りて、この「四十八茶百鼠」を率先して取り入れ流行を作ってい
ったのだ。
そしてその時代を超えて現代に至るまで、天然染料の色はかくあるべしと言わんば
かりにひろがっていったのである。
時代の崩壊とともに現れた、江戸気質の反骨の色たちなのである。
参考資料
「日本の色辞典」 紫紅社刊 吉岡幸雄著
「草木染 日本色名事典」 美術出版 山崎青樹著
「日本の伝統色」 青幻舎 福田盛輝著
「すぐわかる 日本の伝統色」 福田邦夫著
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<編集後記> Kazumi Shibuta
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