2009/11/10
中小企業経営者に贈る人事労務管理の「豆知識」 第118回
¬∇¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬ 中小企業経営者に贈る人事労務管理の「豆知識」 ¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬∇¬ VOL.118 人事コンサルティング事務所 オフィス ジャスト アイ http://www.just-eye.com ■◇------------------------------------------------------◇■ 現在の整理解雇事情 ■◇------------------------------------------------------◇■ 不況は依然として出口が見えず長期化の様相を強めてい ます。企業によっては正社員の人員整理を考えざるを得 ないところもあります 業績不振により人員整理をする時、従来は整理解雇の4 要件『すべて』を満たす必要があると言われてきました。 しかし、最近の裁判所の判断は変わりつつある 現在、整理解雇の4要件は、労働契約法第16条に記さ れた解雇権の乱用にあたるかどうかを判断するための要 素の一つとして総合的に考慮されるべきもの、という扱 いになっています。つまり4要件よりも解雇権の乱用か どうかが重視されます 労働契約法第16条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念 上相当であると認められない場合は、その権利を 濫用したものとして、無効とする ちなみに整理解雇の4要件とは 1.経営上の必要性があること 2.整理解雇を回避するための努力義務を果たし ていること 3.解雇する者の選定基準が合理的であること 4.労働組合や社員と協議を行っていること 最近の裁判所は1の経営上の必要性については、比較的 企業の主張を認める傾向にあります。裁判官は経営の専 門家ではないし、不況が長引く中で整理解雇を認めず、 企業が破綻し、より多くの人が職を失うという現実を裁 判官が見せられ続けていることが背景にありそうです 経営上の必要があれば、破綻を避ける予防的な整理解雇 も一部において認められつつあります(ただし、まだ主 流と言えるまでには至っていませんが) この経営上の必要性が高ければ高いほど、残り3つの要 件については緩和される傾向にあります 2の回避努力義務とは、経費削減、残業中止、採用見送 り、希望退職、退職勧奨、賃金引下げなどですが、何を、 どの順番で、どの程度まで行うか基準はありません 裁判官によって判断が分かれるところであり、厳格な回 避義務を求める裁判官に当たれば会社は運が悪いと思っ てあきらめるしかありません。弁護士は担当裁判官の判 断基準の甘辛具合、傾向、クセを知っているので、その 意見を尊重するのが賢明です 3の合理的な選定基準には、出勤率、人事考課、懲戒の 有無、必要な資格の有無、勤続年数、経済的打撃の少な い者、などが挙げられます この選定基準は判決においても首尾一貫しない判断が相 次ぎ、実務家を悩ませる点になっています。一定年齢以 上の中高年社員という基準も、認められる場合とそうで ない場合があります 基準の解釈や運用次第で結果がいかようにでもなるよう なものはダメですが、それ以外となると結局、経営者の 自己責任としか言えないのが実情です 整理解雇については従来のように4要件にこだわるので はなく、解雇権の乱用と判断されないように手続きを進 めることが大切です ■◇------------------------------------------------------◇■ 測れないことこそ大切 ■◇------------------------------------------------------◇■ 郵便局に行くと早くも年賀状が販売されています。 もうそんな時期なんですねぇ ・・・ 年賀状は自宅のパコソンで手作りする、という方も多い でしょう 最近はパソコンやプリンターの性能がよくなり、年賀状 作成ソフトも豊富に出回り、誰でも簡単にプロ顔負けの 年賀状を作れるようになりました 自分で年賀状を作れない時代は町の印刷屋さんに注文し ていました。するとお金を払うことになって、経済活動 となり、GDPに計上されます でも、自分で年賀状を作ってしまうとGDPにはカウン トされません。年賀状を出すという行為は同じでも、か つてはGDPになっていたものが、今はそうでなくなっ ています こんな事例は山ほどあって、職場で作るカタログ、パン フレットなども同じです。捉えられる数字(この例では GDP)だけ見て物事(ここでは経済活動)を判断する と事の本質を見誤ることになります 日本でアメリカ型の成果主義が上手くいかなかった理由 もここにありそうです。測れるものだけ測って評価をす る、測れないものは評価の対象にしない。客観的な指標 だけを頼りにして、主観を排除しました 評価で重要なことは、測れないこと、「これです」と指 し示すことができないものにあるにもかかわらず・・・ アメリカで測れないもの(例えば保有しているが発揮し ていない職務遂行能力)で社員を評価しようとすると必 ず人種差別問題に直面します だから、ムリは承知で測れるもの、目に見えるものだけ を使って評価をします。そうしないと、経営者やマネー ジャーは訴えられ、途方もない金額の支払いを命じられ る恐れがあるからです 「日本のように職務遂行能力で評価できれば理想だよ。 でも、なんで止めちゃったの?」 あるアメリカ人の経営者のセリフが印象に残っています ブログも更新中 http://justeye.at.webry.info/ ★最近の内容 ・お節介社会の終わり ・民主党という経営者の手腕は? ・商売仇はお役所だったという話 ・人事考課の「ツボ」 ・徒然草 「書写の上人は」 ・枕草子 「すさまじきもの」 第3話 ・「謎」の漢字は謎のまま ・書評 「幕末史」 半藤一利・著 ・アクション・ラーニングについて ・行過ぎた「KY」が社会を萎縮させている ●○------------------------------------------------------○● ■業務案内 ◆人事コンサルティング業務 ◇診断・分析業務 ・人材アセスメント ・モチベーション測定 ・組織診断 ・管理職360度多面評価 ・採用適性・能力検査 http://www.just-eye.com/sub_gyoumun.htm ◇人事制度の構築・設計変更 ・HRMコンサルティング http://labor-c.com/ ◆社会保険労務士業務 ◆大阪市産業創造館 あきない・えーど経営相談 http://www.sansokan.jp/akinai/sodan/ □ 人事や人材に関するご相談も □ □ お待ちしています □ ↓ justeye367@yahoo.co.jp ●○------------------------------------------------------○● ※ご注意※ このメールマガジンは、わかりやすさを最優先しています。 このため、法律等の一部の例外事項については、省略して いる場合があります この記事を基になんらかの法律行為や意思表示をされる場 合は、事前に自ら確認の上行ってください。損害が発生し しても責任を負いかねます ◆◇------------------------------------------------------◇◆ □メールマガジン ---------------------------------------------- 中小企業経営者に贈る人事労務管理の「豆知識」 ---------------------------------------------- □制作・発行 -------------------------------------------------------- 人事コンサルティング事務所 オフィス ジャスト アイ http://www.just-eye.com -------------------------------------------------------- □代表 -------------------------------------------------------- 梶 川 和 重 blog : http://justeye.at.webry.info/ --------------------------------------------------------



