2009/04/25
中小企業経営者に贈る、人事労務管理の「豆知識」 第105回
¬∇¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬ 中小企業経営者に贈る人事労務管理の「豆知識」 ¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬∇¬ VOL.105 人事コンサルティング事務所 オフィス ジャスト アイ http://www.just-eye.com ■◇------------------------------------------------------◇■ 復職事件簿 パート2 ■◇------------------------------------------------------◇■ 前回の復職を巡る事件は原因が一つだけだった。しかし、 複数のケガや病気を抱えて休職している場合は、復職の 判断はさらに難しくなる 2つのケガや病気を抱えて休職していた社員が復職を申 し出たが、会社がこれを拒否したことで争いとなった事 件の判決が大阪地裁で相次いであった 阪神電気鉄道のバスの運転手の社員が、車椅子の乗客の 介助をしたとき、腰を痛め休職となった。1年後このケ ガは障害を残したまま治癒したものと判断され、労災保 険から障害補償一時金が支給された この社員はこの事故の約1年前にも、私傷病による左大 腿部骨頭壊死症で1年間休職していた この社員はバスの運転手への復職は無理でも、その他の 仕事ならできる、として復職を申し出た しかし、会社側は就業規則の「精神又は身体の障害によ って業務に堪えられないと認めたとき」に該当するとし て、解雇を申し渡した。これに対し社員が裁判に訴えた 裁判所は、どのような業務にどの程度従事できるかは確 かではないと言うべきで、会社側がこの社員が復職して も業務に堪えられないと認められる合理的な根拠がある、 として、解雇を有効とした この事件では、会社側は復職の可能性について、主治医 2名、産業医、専門医の計4名の医師に判断を仰いでい る 医師たちの判断はバスの運転は無理、その他の軽作業で も就労可能な業務はほとんどないとされた。デスクワー クについては医師の間でも判断が分かれた そして本人との面談においてデスクワークについて、不 安があると告げていること、前向きな姿勢が伺えないこ とが記録されていた こうした会社側の念入りな作業による判断が、合理的な 根拠の背景にあったと言える ☆ ☆ ☆ もう一つの事件は、キャノンソフト情報システムのプロ グラマーの社員が自律神経失調症で欠勤(給料は支給) していたところ、今度はクッシング症候群という副腎皮 質からのホルモンの異常な分泌の病気となり、休職とな った この社員は1年後、1年半後、2回に渡って復職を申し 出るが、会社はいずれも復職を拒否。結局休職期間の2 年が満了し、退職扱いとなった。これに対し社員が裁判 に訴えた 裁判所は、休職期間が満了する時点では就労が可能な程 度まで十分回復していたということができる、として社 員の主張を認める判決を下した この事件では自律神経失調症の担当医とクッシング病の 担当医、それぞれが職場復帰は可能という診断書を出し ていた これに対し会社は、プログラマーの仕事は残業が多いこ とや、他部門への異動は過去にこの社員が顧客とのトラ ブルを起こしており無理である、という主張をしたが、 裁判所はこれを認めなかった 会社は診断書の内容の不備やその解釈、診断書が出され る経緯に疑問を呈しており、裁判所も会社が下した1、 2回目の復職拒否の判断についてはその合理性を認めて いる 復職可能であるという証明は労働者側にあると言えそう だ ◎ ご意見・ご感想 お待ちしています ◎ ↓ http://form.mag2.com/probineast ◎ ブログも更新中です ◎ ↓ http://justeye.at.webry.info/ ■◇------------------------------------------------------◇■ そもそも論 ■◇------------------------------------------------------◇■ そもそも人事制度とは、一つの制度ではありません。 いくつかの制度が連なって人事制度が出来上がっています。 中心となるのが職能や職務、役割などにより、一定の数の 等級や階級を設定し、社員をそれぞれの階層に格付けする 等級制度です。職能等級制度、職務等級制度、役割等級制 度などと呼ばれます。 そしてこれを受ける形で人事考課制度があり、その先に賃 金制度があります。 これはいわば縦のライン。人事の主流と言われる人たちは この制度設計や見直しを行います。「制度屋」なんて別名 があります。 これに対し、等級制度等から横に広がる先にあるのが教育 研修制度、能力開発、異動配置(人事異動)といった人材 開発系の制度です。最近はこちらが注目を集めています。 制度と人材開発はクルマの両輪です。制度によって人は変 わり、人が変われば人材開発のあり方も変わります。 また、人材開発で人が変われば、制度変更が必要になって きます。 こうした複数の仕組みがそれぞれ影響を受けながら、一つ の仕組みのように機能するのが人事制度というわけです。 □ 人事制度に関するお問い合わせ □ □ ご相談も、お待ちしています □ ↓ justeye367@yahoo.co.jp ●○------------------------------------------------------○● ■編集後記 いまネットで一番の話題といえば、スーザン・ボイル でしょう オーディション会場に登場した彼女、見た目は普通の オバサン、でも歌い出すとびっくり! 世界は広い、と改めて感じました You Tube でご覧になれます(日本語訳あり) ↓ http://www.youtube.com/watch?v=vMVHlPeqTEg ●○------------------------------------------------------○● ■業務案内 ◆人事コンサルティング業務 ◇診断・分析業務 ・人材アセスメント ・モチベーション測定 ・組織診断 ・管理職360度多面評価 ・採用適性・能力検査 http://www.just-eye.com/sub_gyoumun.htm ◇人事制度の構築・設計変更 ・HRMコンサルティング http://labor-c.com/ ◆社会保険労務士業務 ◆大阪市産業創造館 あきない・えーど経営相談 http://www.sansokan.jp/akinai/sodan/ ●○------------------------------------------------------○● ※ご注意※ このメールマガジンは、わかりやすさを最優先しています。 このため、法律等の一部の例外事項については、省略して いる場合があります この記事を基になんらかの法律行為や意思表示をされる場 合は、事前に自ら確認の上行ってください。損害が発生し しても責任を負いかねます ◆◇------------------------------------------------------◇◆ □メールマガジン ---------------------------------------------- 中小企業経営者に贈る人事労務管理の「豆知識」 ---------------------------------------------- □制作・発行 -------------------------------------------------------- 人事コンサルティング事務所 オフィス ジャスト アイ http://www.just-eye.com -------------------------------------------------------- □代表 -------------------------------------------------------- 梶 川 和 重 blog : http://justeye.at.webry.info/ --------------------------------------------------------


