2007/02/02
学校では教えてくれない今昔物語 其の肆拾七之壱
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜 学校では教えてくれない今昔物語 其の肆拾七之壱 (毎週金曜日発行) 〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜 こんにちわ♪GAMIです。 「学校では教えてくれない今昔物語」に登録をしてくださいまして、 ありがとうございます。 何かと至らない点や、おかしなところがあったりするかと思いますので、 何か気付かれましたら、メールでどんどんお知らせ下さい。 よろしくお願いいたします。 ★☆……‥‥‥・ 先週はおやすみをしてしまいまして、申し訳ありませんでした。 最近、忙しいというよりもは時間が無くて困っています…。 やはり今年は暖冬のようですね。 今週中ごろ知人の車で客先へ出向いたのですが、 気候も良く、まるで楽しくドライブをしているようでした(^^;)。 このあと寒波が襲ってきたりするとちょっとツライかも…です。 ★☆……‥‥‥・ では、第47話目の原文にまいります。 今回は、表面ではわかり難いのですが、今も似たような話があるかも… なお話です。 ------------------------------------------------------------------- 凡例 〔注: 〕 脚注です。わかりにくい言葉や古語を現代語で表記します。 ( ) 読み仮名です。 ○○ 欠字または欠損による判読不可能で、文字がない箇所です。 □□ 空白はないが、欠脱があると推定される箇所です。 ■〔 〕 メールでは表示できない漢字です。〔 〕内は分解した文字。 ------------------------------------------------------------------- 巻第二十九 下野守(しもつけのかみ)為元(ためもと)の家に入(い)りたる強盗 の語 第八 今昔、下野の守藤原の為元と云ふ人有けり。家は三条よりは南、西の洞院 よりは西になむ住ける。 十二月の晦比(つごもりごろ)に、其の家に強盗入にけり。隣の人驚き合て■ 〔口偏に皇〕(ののしり)ければ、墓墓(はかばか)しく物も否(え)取り不得(え)で、 盗人、「被籠(こめられ)ぬ」と思えければ、其の家に吉(よ)き女房の御(おわし) けるを質に取て、抱(いだき)て出にけり。三条より西様(にしざま)に逃て行けるを、 此の質をば馬に打乗せて、大宮の辻に出たるに、人追て来にたりと思えければ、 此の女房の御衣(おおんぞ)を引剥(ひきはぎ)て、盗人は棄(すて)て逃にけり。 女房、習ひ不給(たまわ)ぬ心地に、裸にて、「怖〃(おそろしおそろ)し」と 思ひける程に、大宮河に落入にけり。水も凍(こおり)して風冷(つめた)き事 無限(かぎりな)し。水より這上(はいあがり)て、人の家に立寄て門(かど)を 叩けれども、恐(おじ)て耳に聞入(ききい)る人無し。然れば、女房○〔注:こごえ〕 て遂に死にければ、狗に被食(くわれ)にけり。朝(あした)見ければ、糸長き髪と 赤き頭(かしら)と紅の袴と、切〃(きれぎれ)にてぞ凍の中に有ける。 其の後、宣旨下(くだり)て、「若し此の盗人捕奉(とらえたてまつり)たらむ者には、 止事無き賞を可給(たまうべ)し」とて、■〔口偏に皇〕(ののし)り合たる事無限し。 此の事は、荒三位(あらざんみ)と云て藤原の○○〔注:人名を隠した欠字。藤原道雅〕 と云ふ人ぞ負ける。「其れは、其の荒三位の、彼の狗に被食(くわれ)たる姫君 〔注:上記では「女房」〕を仮借(けそう)しけるに、不聞ざりければ」とぞ、世に人 云ひ■〔口偏に皇〕(ののしり)ける。 而る間、検非違使左衛門の尉〔注:左衛門府の三等官〕平の時道承はりて、 尋ね求る間、大和の国に下るに、山城の国に柞(ははそ)の杜(もり)〔注:京都府 相楽郡精華町の祝園神社が鎮座する森〕と云ふ所の辺(わたり)に、男指会 (さしあい)たり。其の男、検非違使を見て突居(ついい)たる気色の怪かりければ、 其れを搦(からめ)て奈良坂に将行(いてゆき)て、「己は犯したる者にこそ有(あん) めれ」と云て、只問問(といにとい)ければ、男、「更に犯不仕(おかしつかまつら)ず」 と諍(あらがい)けるを、責て問ければ、「去〃年(おととし)の十二月の晦比にぞ、 人に被倡(いざなわれ)て、三条と西の洞院とに有し殿原(とのばら)に罷入て、 物をば否不取(えとら)で、止事無かりし女房を質に取り奉て、大宮の辻に棄て 罷逃にし。其の後承はりしかば、○死て狗に被食給ひにけり」と云ふを聞て、 時道喜て、其の男を将上(いてのぼり)て、其の由を申し上たりしかば、「時道、 大夫の尉に可当(あつべ)し」と世に云ひ■〔口偏に皇〕(ののしり)しかども、 其の賞も無くて止にき。何なる事にか有けむ。「必ず賞可有(あるべ)し」と仰せ 被下(くだされ)たりしかども。遂に時道冠(こうぶり)を得て、左衛門の大夫とて なむ有し。世の人皆謗(そし)り申しゝ事なめり。 此れを思ふに、女也とも、尚寝所(ねどころ)などは拈(したため)て可有(あるべき) 也。「泛(あだ)に臥たりしかば、此く質にも被取(とられ)たる也」とぞ人云けると なむ語伝へたるとや。 ★☆……‥‥‥・ このお話には裏話があるようです。次回現代語訳のときに そのあたりのお話をさせていただこうと思っています。 晦ということは月もない闇夜で、旧暦ですからちょうど今頃、 例年通りなら一番寒い時期。 そりゃー、道を踏み誤って川に落ちた挙句、上半身裸ですから、 凍死というのも頷けます…。 が、それが女が寝ていた場所が悪いというのもどうか? とは思いますが…。 今昔物語はこういう理由付けをしていることが多いですね。 ★☆……‥‥‥・ 「私の現代語訳」を募集します(^^)。来週の水曜日までにお送りいただきましたら、 次回に紹介させていただきます! ……………………………………………………………………………………………… メールマガジン: 学校では教えてくれない今昔物語 まぐまぐID: 0000140324 発行者: GAMI メールアドレス: puugami@yahoo.co.jp 関連Webサイト: http://hw001.gate01.com/rpoogami/magazine1.html ちょっとだけすみません(^^;)http://hw001.gate01.com/rpoogami/waka01.html ……………………………………………………………………………………………… このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。 配信中止は http://www.mag2.com/m/0000140324.htm からできます。 ……………………………………………………………………………………………… 無断転載・転写・コピー・転送等は禁じます。



