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実は、今昔物語にはトンでもないお話がいっぱい!学校では教えてくれない、陰陽師なお話やちょっとエッチなお話を、原文と現代語訳を交互にお送りします。

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2007/01/12

学校では教えてくれない今昔物語 其の肆拾陸之壱

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   学校では教えてくれない今昔物語 其の肆拾陸之壱 (毎週金曜日発行)

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こんにちわ♪GAMIです。
「学校では教えてくれない今昔物語」に登録をしてくださいまして、
ありがとうございます。
何かと至らない点や、おかしなところがあったりするかと思いますので、
何か気付かれましたら、メールでどんどんお知らせ下さい。
よろしくお願いいたします。


★☆……‥‥‥・
あけましておめでとうございます。
とりあえず、まだ15日になっておりませんので(^^;)、
新年のご挨拶をば…。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

前回のお話をお送りいたしましたあと、
読者の方からメールをいただきました。
西村寿行さんの小説に似たような話があったそうです。
情けないことに、浅学で存じ上げませんでした。
今度探して読んでみようと思っております。


★☆……‥‥‥・
では、第46話目の原文にまいります。
前回はちょっと大変なお話でしたので(笑)、今回は、ほのぼの系のお話です。

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凡例 〔注:  〕 脚注です。わかりにくい言葉や古語を現代語で表記します。
    (    ) 読み仮名です。
    ○○   欠字または欠損による判読不可能で、文字がない箇所です。
    □□   空白はないが、欠脱があると推定される箇所です。
    ■〔 〕  メールでは表示できない漢字です。〔 〕内は分解した文字。
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巻第十九 達智門(たっちもん)の棄子(すてご)に狗(いぬ)、蜜(ひそか)に来りて
乳(ち)を飲ましめたる語  第四十四

 今昔、嵯峨の辺(ほとり)などに行ける人にや有けむ、朝(あした)に達智門
〔注:大内裏の北側外郭の東よりにある門〕を過けるに、此の門の下(したに)、
生れて十余日許(ばかり)に成たる男子(おのこご)の糸清気(きよげ)なるを
棄て置たり。見るに、「無下(むげ)の下衆などには非(あら)ぬなめり」と見ゆ。
莚(むしろ)の上に臥たるを見れば、未だ生て泣ぬれば、「糸惜(いとお)し」と
思けれども、忽(いそ)ぐ事有て、此く見置て過にけり。
 明(あく)る朝に返(かえり)けるに、其の子未だ生きて、同じ様にて有り。
此れを見るに、奇異(あさまし)く思ふ。「昨日狗に被養(やしなわれ)〔注:餌食〕
にけむ」と思ふに、「今夜(こよ)ひ〔注:昨夜〕も若干(そこばく)の狗に不被食
(くわれ)ざる」と思て。守り立れば、昨日よりは、○○〔注:該当語不明〕て
不泣(なか)で、莚の上に臥たり。此く見て家に返にける。
 猶(なお)此事を思ふに、「糸難有(ありがた)き事也。未だ生たらむや」と
思ふ。次朝(つぎのあした)に行て見れば、猶生きて同様(おなじよう)にて有り。
其の時に男、「極て不心得(こころえ)ず。此(こ)は様(よう)〔注:理由〕有る事
ならむ」と思て返ぬ。

 猶此の事の不審(いぶかし)く思(おぼ)へければ、夜に入て、窃(ひそか)に
達智門に行て、築垣(ついがき)の崩に隠れて見るに、○〔注:時又は場所?〕
の程多く狗有れども、児(ちご)の臥たる当(あたり)にも不寄(よら)ず。
「然ればこそ。此は様有る事也けり」と奇異く見る程に、夜打深(ようちふけ)て、
何方(いずかた)より来るとも無くて、器量(いかめし)く大きなる白き狗出来
(いでき)ぬ。他の狗共(ども)皆此れを見て逃去(にげさり)ぬ。此の狗、
此の児の臥たる所へ只寄に寄れば、「早う、此の狗の、今夜此児をば食てむ
と為る也けり」と見るに、狗寄て児の傍(かたわら)に副(そ)ひ臥ぬ。吉(よ)く
見れば、狗、児に乳を吸する也けり。児、人の乳を飲む様に、糸吉く飲む。
男此れを見て、「早う、此児は此く夜来(よごろ)〔注:毎晩〕狗の乳を飲ければ、
生て有ける也」と心得て、蜜に其の辺を去て家に返ぬ。

 次の夜、亦、「今夜(こよい)もや夜前(やぜん)の様に為る」と思て、亦行て
見るに、夜前の如く狗来て乳を飲せけり。亦次の夜も、猶不審かりければ、
行て見るに、其の夜は児も不見(みえ)ず、亦狗も不来(きたら)ざりけり。
「夜前、人気色(ひとのけしき)などを見て、外へ将(いて)行にけるにや」と
思ひ疑て返にけり。其の後、其の有さまを不知(しら)で止(やみ)にけり。
此れ実(まこと)に奇異の事也かし。

 此れを思ふに、其の狗糸只者には非(あら)じ。諸(もろもろ)の狗、此れを
見て逃去けむは、可然(しかるべ)き鬼神(きじん)などにや有けむ。然れば、
定めて其の児をば平(たいら)かに養ひ立てけむ。亦仏菩薩(ぶつぼさつ)の
変化して、児を利益(りやく)せむが為に来給(きたりたまい)たりけるにや。
 狗は然か慈悲可有(あるべ)き者にも非ず。然れども亦前生(ぜんしょう)の
契(ちぎり)などの有けるにや。様〃に此の事を思ふに、難心得(こころえがた)し。
 此の事は、彼の見ける男の語(かたり)けるを聞き継て、此く語り伝へたるとや。


★☆……‥‥‥・
久しぶりに一話完結です(笑)。
前に犬のお話を載せた時もそうだったのですが、
なぜか「白い大きな犬」なんですね。
今昔物語の中に出てくる犬は白犬ばかりです。
私は日本犬と考えると茶色い柴犬のような犬を思い浮かべるのですが、
実際には白犬が多かったのか、白犬は珍しいので神格化されたのか、
そういえば絵巻などには白犬が多かったような…
などといろいろ考えてみたりしています。


★☆……‥‥‥・
「私の現代語訳」を募集します(^^)。来週の水曜日までにお送りいただきましたら、
次回に紹介させていただきます!


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