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2006/12/31

★★ 小林秀二の不動産ファイナンス・マガジン ★★

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★★★ 小林秀二の不動産ファイナンス・マガジン 第14号(2006.12.31)★★★
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不動産ファイナンス・マガジンの第14号をお届けいたします! 

目次
1.年末特集 お題5つ
2.役立つファイナンス理論
3.お役立ち(書籍のご紹介)
4.情報
5.編集後記
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1.ニュースの裏読み(お休み)
 代わりに年末特集

「2007年に向けた不動産に関する5つのお題」

★    お題その1

 「金利が上がると不動産は下がる?」  
  
 多くのアナリストが警告しています。
 本当ですか?
 不動産が債券と同じだと思っていませんか?
 DCFの式をよく眺めてください。

★    お題その2

 「人口が減少すると住宅価格は下がる?」
 「高齢化が進むと住宅価格は下がる?」

  本当?
  供給が変わるでしょ。
  人口の増減に連動して住宅価格が変わったという実証研究は・・・
  ありますか?  

★    お題その3

  「科目は資本的支出か修繕費か」

  どうでもいいことに力を入れる人は多いですね。
  税金を先に払うか後ではらうか、とか。 
  配当を重視するか株価を重視するか、とか。
  建物の減価償却の期間が長いとか短いとか、とか。
     研究開発が早いなら別ですが

★    お題その4
 「床面積ってどれ?」

  驚いたことにリートの報告の床面積ってバラバラなんです。面積あたりの
  賃料とかいってもよくわかりません。専有面積、専用面積、全体共有、
  部分共有、専用使用権、壁芯、内法といっても金融の人がわかるわけあり
  ません。

  同じ建物でも部分貸し、フロア貸し、一棟貸しで契約面積が変わるのはわ
  かりますか?契約面積がどれを指すかって?契約している人もよく知らな
  い。つまり、坪単価いくらと決めても全体でいくらにでもできるというこ
  と。世の中に流通している賃料単価がいかにあてにならないか。

  これに個別契約、非典型契約や一時金の違いが入ったら「市場の平均的な
  賃料単価」なるものは無いですよね。特に店舗。  


★    お題その5
 「不動産投資の縄張り争いに金融庁は国土交通省に勝ったのか?」

  前回の「役所のカルチャー」の続きですが、懸念のとおり金融庁からの
  天下りを受け入れたファンドが出たようです。思惑どおりに進んでいます。
  不動産の投資に関する縄張り争いですが。バランス・シートの右側、すなわち
  ファンド、ファイナンスといった巨大かつ面白いビジネスの部分は金融庁の
  ものになったようです。

  これは元をただすと不動産特定共同事業の出目によって決定付けられたのです。
  何故、日本ではこのように信託が多用されているかというとこのスキームの成
  立で必然となったわけです。金融庁のシナリオ勝ち。
  
  金融商品取引法に特定共同事業が入らなかったので軍配は金融庁へ。国土交通
  省は、耐震とか土壌汚染とか「大事な」ことをやることになりました。


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2.役立つファイナンス理論

Q Which of the following statements about the cost of capital components
   is FALSE? 

A.  The cost of new equity is (Div/Stock price net of floatation costs) 
     plus grouth.
B.  The cost of new preferred stock is the preferred dividend divided
     by the preferred’s par value. 
C. The after-tax cost of debt is based on the interest rate associated
     with the company’s new debt.
D. The cost of retained earning is the stockholder’s required rate of
     return on common stock.

Answer B

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3.お役立ち(書籍の紹介)



  ★「不動産ファイナンス入門
   ―リスクマネジメントのための不動産金融工学―」

  体裁:A5判、320頁、ハードカバー
  定価:3,780円(本体3,600円+税)
  発行:株式会社ビーエムジェー
  発売:丸善株式会社
    売れています!
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  ★ ゲルトナー&ミラーの翻訳がでました
    
  「不動産投資分析−不動産の投資価値とファイナンス」

  プログレス出版  944ページ  15,750円(税込)
  ゲルトナー&ミラー著(川口有一郎監訳)
   米国で定評あるスタンダードテキストです。
    私は高すぎてまだ買っていません。すみません。

  ブルーグマン&フィッシャー(日経BP)のほうが上下2冊で10,500円
  で、どちらも分厚いということですからどっちにするかでしょう。
    経営学的には川口先生はカニバリゼーションを起こしているのではなく、新
    規参入を許さない多品種戦略だと考えればよいと思います。

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5.情報

  ★シンポジウム「継続賃料鑑定評価マニュアルの作成に向けて」
   が開催されます

    2月27日(火)
    ヴィアーレ大阪
    有料(詳細未定)
 
   主催 社団法人大阪府不動産鑑定士協会
   八田達夫(ICU)、松岡久和(京都大学)、大野喜久之輔(神戸大学)など

   ※鑑定業界はもちろん法曹関係者注目の討論と提案が行われます。

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4.編集後記

先日の日経新聞の経済教室で経済学の新しい方向性について書かれていましたね。
(12月28日朝刊 若田部昌澄「分析対象領域広がる経済学 人間行動の解明
に貢献」)読まれた方も多いと思います。この内容はまさに感じていたことで、拙
著「不動産ファイナンス入門」にもインセンティブや行動経済学、多様な選好、
近視眼性、双曲線割引などを多く取り入れてみたところです。それから実証研究の
重視です。これは他の本にはほとんどないと思います。

その新聞にあったマンキュー教授のブログは参考になると思いますのでご紹介して
おきます。
         http://gregmankiw.blogspot.com/

やはり平易に書いたり説明する能力というのは大事だなと思います。特に政策に関
わる学者には必要ですよね。日本では伊藤元重先生が断っちゃったのは残念ですね。


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