ドイツ発 わが輩は主夫である
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●ドイツ発 わが輩は主夫である 【その60】
● (2008/05/08 発行)
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わたくし、高松平藏は
妻の故郷、ドイツのエアランゲンという街に住んでいます。
ここでは3人の子供たちに日々翻弄される、兼業主夫。
そんな私のコラムをお送りします。
(エアランゲンってどこ??→ http://www.interlocal.org/Erlangen.htm )
□□ 今回の目次 □□
★【コラム】ファミリー・ビジネス(上)
★ 執筆後語
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■『高松 平藏のノート』最近の更新
http://www.interlocal.org/note.htm
・愛郷心のあらわれについて
・私の地域デビューとカメラ
・チベット問題、脱葬式仏教につながるか?
・ネット時代の立腹出来事
・匿名文化が意味するもの
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ファミリー・ビジネス(上)
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子供たちが通う幼稚園でインターナショナル・フェスティバルがあった。その様子を
紹介する。
■■幼稚園のインターナショナル・フェスティバル■■
子供たちが通う幼稚園、といっても日本でいうところの学童保育を兼ねている幼稚園
だ。ドイツの小学校は午前中に終わるが、わが家の子供たちも、その後、2時半ごろ
まで幼稚園で過ごしている。
この幼稚園で、ある土曜日の午後、インターナショナル・フェスティバルがあった。
エアランゲンは外国人比率15%程度。日本の一般的な街と比べると、国際色が豊かと
いえよう。それだけに、フェスティバルのプログラムも多彩だ。そして外国人のお父
さん、お母さんの腕の見せ所でもある。
ざっと見ていくと、『国際ビュッフェ』には様々な国の手料理が並び、庭やホールで
はアフリカンダンス、ロシアのダンス、ブラジルのカポエイラなどの小公演がある。
簡単なアメリカンフットボールなども行われた。指導しているのは保護者たちだ。
国際的な子供の支援を行う非営利法人や、私の知人が行っている茶道のグループも手
伝いに来てくれた。これらの応援がさらにフェスティバルを盛り上げた。またこの日
はスゥエーデンの幼稚園からも先生が数人やってきたほか、副市長も視察にやってき
た。フェスティバルは地元紙でもニュースになった。
最後はサンバ・カーニバルの大団円でおしまい。幼稚園の給食を担当している女性が
ブラジル出身で、彼女が自身のサンバチームを率いてきたのだ。この日はお天気もよ
かったのでおおいに盛り上がった。
■■一過性でないところがいい■■
このフェスティバルのよいところは、幼稚園が『国際年』として一年間を通じてプロ
グラムを組んでいることである。だからこの一年、今週はブラジル、来週はアメリ
カ、チュネジア・・・といった具合で国旗や地図を作ったり、写真集やビデオを見た
りしてきた。チベットがテーマになったときはバター茶を作って飲んだりもした。
こういう普段の取り組みでも『外国人保護者』の出番である。
私も長男の『ハリネズミ組』から依頼を受けて、長男とともに着物姿で2回にわたり
日本のプレゼンテーションを行った。
つまり冒頭で述べたフェスティバルはあくまでも『国際年』のクライマックスなの
だ。一度の大イベントで『はい、おしまい』というわけではないのがよい。
■■国際年の意義■■
もっとも、注意しなければならないのは、この街の特性だ。同市は大学街であり、グ
ローバル企業のシーメンス社の一拠点である。そのため外国人といっても研究職やホ
ワイトカラーというケースが多く、移民・難民などに伴う深刻な外国人問題は少な
い。
そのせいか、フェスティバルもどこかのんびりとしていて、のびのびしている。最後
のサンバでは、派手な飾りつけて、褐色の肌をはじけさせているサンバチームの横
で、スカーフ姿のモスリムのお母さんが一緒に体をゆすっているような風景などは、
その象徴のように思えるのだった。
ともあれ、私の理解でいうと、子供というのは10歳ぐらいをメドに、大人たちが持
つ偏見を自分の価値観に取り入れる傾向が強くなる。それだけに、10歳以下の時代
に『外国人がいる』という雰囲気、しかも楽しい出来事として体験することは意義が
ある。
■■ファミリー・ビジネス■■
一方このフェスティバルでは、ファミリー・ビジネスのごとく、わが家も総出であっ
た。妻は茶道グループとの交渉を行い、幼稚園でアテンドを行った。次女は浴衣を着
てお茶席のアシスタントをした。私は例のごとく写真撮影を担当し、『国際ビュッ
フェ』のために、おにぎりを作っていった。
また、フェスティバルのプログラムの中にはアラビア語、日本語、ドイツ語で書かれ
た名札を作るコーナーがあった。私もアラビア語を操る外国人のお父さんと一緒に名
札書きを行った。いずれも横書きである。そんなことをしていると、あるドイツ人の
お父さんが表記について質問してきた。
『アラビア語は右から左へ書くんだ』
とアラビア父さん。そして次にドイツ父さんは日本語について私に尋ねた。
『ドイツ語と同様に左から右へ。
しかし上から下へ書くこともあって、
その時は右上が始まりだ』
ドイツ父さんは目をぱちくりさせている。
『世界はそれほど単純じゃないってことやね』
と私は言葉をついだ。
彼は『いやあ、まったくその通りだ』といって笑った。(つづく)
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執筆後語
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◆前回の発行から仕事がやや立て込み、ずいぶん間があいてしまいました。気がつけ
ば、もう5月。早いですね。久しぶりの発行だから、というわけではありませんが、
この項、上中下と3度にわたりお送りします。
◆昨日は妻が知人からトマトの苗をもらってきました。早速、庭に植え替えたのです
が、そのときにわが家のコンポスト(野菜の皮などをためて作った堆肥)を使用。そ
こにはカブトムシの幼虫のような芋虫が。さっそく小さなビンに堆肥とともに移し変
えました。さてどんな成虫が出てくるか。(高松 平藏)
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