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2009/11/19

【ランチェスター関西メルマガ】ダイソンはなぜ売れたのか?

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隔週木曜日発行                        ID:0000136966

        ◇~“勝ち続ける”ための戦略思考~◇
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       ◆□◆ランチェスター関西メルマガ◆□◆
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第143号(2009/11/19)         《ダイソンはなぜ売れたのか?》
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■みなさん、こんにちは。

ランチェスター関西の駒井です。

■ノーベンバーも深まってきましたね。

今、私は福岡にいますが、こちらも寒いですよーー

一晩中暖房をつけていました。

■ちなみに今日、能登半島に移動して、明日は沖縄です。

昨日は熊本でしたから、よく分からない一週間です^^;

そんな中でメルマガを書いた自分を誉めてあげたいですね^^

■今年の夏から冬にかけては、出張が多かったですね~

ここまで多いと、アウトプットばかりで疲弊していまいそうです。

来月はだいぶ暇ですから^^;またインプットに時間をかけたいと思います。

いろいろ考えることもあります。

また新たな展開をご期待ください。

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■□ 今号の目次
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1.「ランチェスター戦略入門セミナー」ご案内(12月10日)

2.戦略勉強会のお知らせ(11月26日)

2.ランチェスター的視点《ダイソンはなぜ売れたのか?》

3.編集後記

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■長らくお待たせしました!!

「大阪でいつランチェスター戦略のセミナーをやるんだ!」という声にお応
えして、ついに開催を決定いたしました。

日 時:平成21年12月10日(木)午後1時30分~4時30分頃

会 場:なんばOCAT4階 大阪市立市民学習センター

定 員:20名   

受講料:5000円(会員は1000円)

講 師:駒井 俊雄

■私としても、久しぶりに大阪で開催するオープンセミナーです。

僭越ながら、全国の企業や団体で開催し、大変好評をいただいているセミナ
ーです。今回は、さらに最新の事例を交えながら、進めて参ります。

準備万端整えて、お待ちしております。

ぜひ、セミナー会場でお会いしましょう!

申し込みはこちら→http://form1.fc2.com/form/?id=39606

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■ランチェスター関西「戦略勉強会」のお知らせ!

■次回の戦略勉強会は、11月26日(木)です。

前回もなかなか楽しい討議が出来ましたねーー。

今回もお忙しい時期だとは思いますが、楽しく、刺激的な勉強の場といたし
ましょう。

場所はいつものなんばOCAT。懇親会の場所もあのイタリアンです^^

■日時:11月26日(木)午後7時から9時頃まで
    (懇親会を予定しています)

■会場:大阪市立市民学習センター(なんばOCAT4階)
    http://www.ocat.co.jp/access.html

■定 員:10名程度

■参加料:1000円。(会員無料)

懇親会費用:実費

■お申し込みは:http://form1.fc2.com/form/?id=23988


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■□ ランチェスター的視点《ダイソンはなぜ売れたのか?》
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■今日の話は、実はよく分かっていません。

ダイソンというのは、イギリスの掃除機メーカーのことです。

1993年に英国で創業し、すぐにトップシェアを確保。

1998年には日本に進出。2006年には、金額ベースで約3割の市場シェアを確
保したということです。

掃除機などという成熟市場において、大きな市場シェアを確保するに至った
原因は何なのか?

私は答えを持っておりません。

皆さんにお聞きしたいと思っております^^;

■今回の元ネタは、日経オンラインに載っていた記事です。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20091104/208824/

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20061006/111258/

さらにその記事はもともと「日経情報ストラテジー2006年11月号」に掲載さ
れていたそうです。

■ダイソン社の創業者ジェームス・ダイソンは、イギリスでも有数の産業デ
ザイナーとして知られています。

ダイソン氏が掃除機にサイクロン技術を活用しようと思い立ったのはいつの
ことなのか私は知りません。

ただ、1983年頃には私財をなげうって、5000台以上の試作品を作っていたと
言われています。

ともあれ、1980年代中頃に、サイクロン技術により紙パックを不要とする掃
除機を開発しました。

もっとも最初にそれを受け入れたのは、本国イギリスではなく、日本の企業
でした。最初の製品は日本の通信販売で売り出したようです。

本国では、誰もダイソンの技術を買おうとしなかったために(恐らくは)仕
方なく、自分で工場を作って、自社ブランドで売り出したところ、1996年に
はイギリスで50%のシェアを獲得するに至っています。

他のメーカーはさぞ悔しがったことでしょうね。

■ダイソン氏の発言を聞くと「ものづくり重視」の姿勢が強く見られます。

曰く「市場開発活動に投資するより、研究開発への投資を優先する。顧客も
その方を喜ぶだろう。時間がかかるかもしれないが。最終的には収益性の高
い会社になる」

その発言の通り、研究開発には12~15%の投資を行っています。(自動
車メーカーでも4~5%程度です)

また品質管理でも、創業当初から「シックスシグマ」(モトローラが開発し
た品質管理手法)を導入し、水も漏らさぬ管理体制を作り上げようとしてい
ました。

ものづくりに賭ける執念は、まるで日本の製造業を見ているようです。

■ただし、多くの意見にあるように、ダイソンが売れたのは、商品力だけで
はないはずです。

イギリスでなぜ売れたのかは皆目分かりません。資料も足りませんし。

では、日本でなぜこれほどまで売れたのかをこれから考えていきましょう。

■マーケティングの4Pで見てみます。

まず商品。

いわゆるサイクロン式の紙パックのいらないタイプとして差別化されていま
す。

他のメーカーの掃除機はゴミをためる袋を必要としており、その取替えが面
倒であるのですが、ダイソン製はそれが不要です。

そのため、紙パックが目詰まりすることがないので「吸引力の変わらない、
ただひとつの掃除機」であるといえます。

もう一つの強みは、デザインです。

ダイソン氏そのものが優秀な産業デザイナーですし、同社は技術者がデザイ
ンも担当するというアプローチをとっているので、デザインに対するこだわ
りは、相当なものがあります。

日本での当初の売れ方も「おしゃれなニッチ家電」という位置づけだったは
ずでした。

■次に価格。

ダイソン製の掃除機は、他のメーカーの3~4倍の価格設定をしています。

なんぼなんでも売れるかいなーーという値段です^^;

ただしこの突拍子もない値段設定が、ライバル会社や顧客にとって、全く違
うジャンルの製品だと認識される要因になったと思われます。

だから日本の手ごわい家電メーカーと無用な軋轢を起こさなかったのではな
いかと私は見ています。

また顧客にとっても、価格帯そのものが差別化要因として捉えられたはずで
す。

結果として、新しい需要を喚起し、市場の規模拡大を招きました。

■チャネル。

デルのようなダイレクトチャネルを自社で構築することも出来たはずですが、
同社は通常の家電量販店をチャネルとしています。

ここは苦労したはずです。

高価格の根拠を顧客に納得してもらうには、相当の説明を必要とします。

それを家電量販店の社員にやってもらおうというのですから、気の遠くなる
ような地道な作業が必要だったはずです。

こんな商品が売れるかーーという気持ちは、顧客よりも小売の販売者の方が
強かったことでしょう。

それを売る気にさせるのは並大抵ではありません。

記事には「地道な作業を続けた」ようなことが書いてありますが、正直言っ
て、どのような活動をしたのか、知りたいものです。

営業コンサルタントとしては、ここが最も興味のあるところです。

しかし、一度売れるとなれば、小売店は非常に強い味方になったことでしょ
う。

なぜなら、1台で他の3~4倍の売上が上がる商品が、小売店にとっては美
味しい存在でないはずはない。

ある時期を境に、マイナスが一気にプラスに転じたはずです。

■プロモーション。

人的営業に関しては、現場に任せきりのような気がするのは私だけでしょう
か^^;

ただ同社のいう「自分たちはこれまでなかった新しい掃除機を売っている。
だから新しい売り方が必要なんだ」という言葉には含蓄があります。

確かに、日本の流通に詳しい営業部長など雇っていたら、他メーカーと同じ
土俵に立って今頃低利益で喘いでいたかも知れません。

結果として素人営業のアプローチが功を奏したといっていいでしょう。

■もう一つ、ダイソンのプロモーションで特徴的なのは「吸引力の変わらな
い、ただひとつの掃除機」というキャッチコピーです。

他社が使用イメージやメリットを顧客に伝えようとしているのに対して、ダ
イソン社のCMは、ジェームズ・ダイソンがひたすら掃除機の機能的優位性
を語るという硬派なものでした。

そして連呼される「ダイソン。吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」
というフレーズ。

私が分からないのは、ここです。

「吸引力」という機能的言語は、そんなに顧客に響くものなのか?

■マーケティングの世界では「顧客は商品がほしいのではない。商品から得
られる効用がほしいのだ」と言っています。

だからこそ常に、顧客の立場に立って、商品なりビジネスを見ていなかいと
見誤ってしまうと教えます。

ところが「吸引力」という言葉には、作り手の機能の押し付けが感じられま
す。

「消費者は、そんなに吸引力のことを悩みの種にしているのだろうか?」と
いう疑問が湧きます。

■実は、インターネットの口コミなどを見てみると、ダイソンの掃除機が、
特段吸引力に優れているわけではないとの意見が見られます。

「吸引力は確かに落ちないが、もともとの吸引力がそんなに強いわけではな
い」といった類です。

以前の事務所でダイソン製の掃除機を使っていましたが、確かに吸引力は普
通だったような気がします。

その事務所ではむしろ、デザイン製や高級であることを評価して使用してい
たようでした。(オーナーが見栄を張る人でしたから^^)

逆に言うと「他の掃除機は吸引力が落ちるのか」という疑問がありますが、
これも今の事務所ではパナソニックの掃除機を使っていますが、使用頻度が
低いこともありますが、吸引力が落ちたという実感はありません。

ということは、私に関しては、吸引力という切り口は的外れであるというこ
とです。

果たして、多くの主婦層は、吸引力を求めて、7~8万円の掃除機を購入し
ようとするのでしょうか?

■今回の記事を読んでいて感じるのは、チャネルである家電量販店の協力が
非常に大きいということです。

家電量販店にはメーカーが販売員を派遣するのが普通だったようですが、ダ
イソンはそんな慣習には無頓着に営業活動を行っていました。

家電量販店の社員が販売できるように、彼らを教育しようという試みです。

この地道な活動がいつしか効果を発揮したというのが記事の主張です。

そもそも販売員を派遣するメーカーには、小売店を教育しようという発想は
なかったことでしょう。

素人営業だからこそできたことです。

■ここでプラスに働いたのは、まずは高価格設定。

他メーカーの商品に比べて高いので、小売店も売り甲斐があります。

商品の販売数シェアは1割でも、金額シェアは3割というインパクトがあり
ますから、重点商品にしたくなります。

■もう一つは、掃除機の専業メーカーであるということ。

他の総合家電メーカーと違って、掃除機のことばかり考えていればいいので、
営業マン一人ひとりが持っている情報量が違うはずです。

「掃除機のことならダイソン社の人に聞け」と自然に思うことでしょう。

小売店にとってのダイソン社の位置づけは否応なしに高まっていきます。

■私の考える図式はこうです。

「吸引力が変わらない」という強引な切り口を連呼して、消費者に差別化意
識を植え付けた。

同時に、日本の家電量販店チャネルへ営業を集中し、売上貢献度と専門的知
識で特別な地位を得るに至った。

要するに、独特だが地道な営業活動により、市場に一定の地位を得たという
ことです。

■ただ先ほども言ったように「吸引力が変わらない」というコンセプトが、
消費者にそれほど響くものかどうかが疑問です。

ここがずれているとすれば、成功は長くは続きません。

日本のメーカーも「高価格帯でも売れるのだということが分かった」と言っ
ているようですから、このまま手をこまねいているわけではないでしょう。

また海外の他メーカーもデザイン製の優れた商品を通販チャネルなどに投入
してくる可能性があります。

一時的な成功に終わらないためにも、コンセプトの見直しが必要ではないか
と私は思っています。

■ダイソン氏は「シェアが伸びるのはうれしいことだが、目標を決めて台数
を増やすことは目的ではない。参入した国の顧客に商品を理解してもらい、
市場を有機的に成長させることこそが目的だ」とも言っています。

これはどちらかというと、既存市場に新規参入して競争するよりも、新たな
顧客を開拓し、市場を創造しようという考え方です。

まさに製造業によるマーケティングの理想といっていいと思います。

■果たして、このままダイソンは市場シェアを確保し続けることができるの
か。

「いい商品だから売れるはずだ」という姿勢が見え隠れするので、懐疑的な
意見を言いましたが、もしかすると、私が気づかない何かがあるのかも知れ
ません。

なぜダイソンはここまで売れたのか?

もし事情をご存知の方がおられましたら、教えていただけませんか^^


(認定インストラクター:駒井俊雄)


★ご質問、ご感想はお気軽に!⇒ tkom@gaia.eonet.ne.jp

□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■最近、講演をする機会が多くなってきました。

有難いことですね。

■ところで、私の講演は「論理的だ」「体系だっている」という評価をいた
だくことが多いです。

私自身が、それを目指しているので、評価は有難い限りです。

決して無味乾燥な講演をしているわけではありませんが、どちらかというと
「盛り上がった」「楽しかった」というよりも「体系立っていてよく理解で
きた」と言われたいですね。

■前から感じるのですが、実績をあげている経営者は、例外なく、理論体系
や原理原則論に敏感です。

もちろん、勢いや前向きさを持ち合わせておられるのですが、論理を無視し
て、元気であればいいという方はおられません。

発言は奔放でも、一歩後ろに引いて、客観的に状況を見る冷静さを持ち合わ
せておられます。

そういう方にもっと認められるように、さらに体系や論理性を極めていきた
いというのが、今の私の気持ちです。

■たまに「もっと派手で元気の出るセミナーを聞きたい」という批判も受け
ますが、それは他の方にお任せいたします。

人それぞれ、役割がありますからね。

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■皆さまの声から、いろんな事に気付くことができます。ですからご意見、
ご感想、ご質問など何でも言って下さい。
⇒ tkom@gaia.eonet.ne.jp

■ランチェスター戦略の商標と故田岡信夫氏の著作権は、株式会社ランチェ
スターシステムズ様が保有されており、使用については同社の許諾が必要で
す。

最後まで、読んでいただき、本当に有難うございます。

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~ランチェスター関西メルマガ~  

 発行人 : 株式会社クリエート・バリュー 駒井俊雄
      http://createvalue.biz/ 
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