2009/11/08
映画の精神医学 「エクソシスト以来の傑作」は言い過ぎでしょう(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 映画の精神医学 ●第353号● 2009年11月8日発行 ● 発行部数:47,156部 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【目次】 ■1 はじめに ■2 最新映画批評 「スペル」 ■3 精神医学の目 必要な人に必要な情報をどう届けるか? ───────────────────────────────── ■1 はじめに ───────────────────────────────── ゴジラ松井のワールドシリーズMVPには驚かされました。 ヤンキースとの契約終了につき、今後の去就が注目される中、 ワールドシリーズの最終戦という最も重要な場面で、 最大の結果を出した「勝負強さ」というか「精神力」。 あまりにも、凄すぎます。 あなたは、「朝型」ですか、「夜型」ですか? 私は自分ではずっと「夜型」だと思っていましたが、 「朝型」の生活に切り替えてから、仕事の能率が数倍はアップしました。 NLPなど心理学にも詳しい宮川明さんが、 「脳が冴える!朝1分勉強法」(アスコム)を出版されました。 http://01.futako.info/b/book1minute.html 私の経験から言っても、 朝の時間帯をうまく使うことで人生すら大きく変えられる というのは、全く正しい話だと思います。 宮川さんらしく「心理学」に関係した勉強法、仕事術も随所に 含まれていて、「心理学」に興味のある人は、かなりおもしろく 読めると思います。 なにしろ、30万円以上の高額セミナーで話してた秘密のノウハウも 盛り込まれていますので、1,300円は安いと思います。 11月10日(火)までに「ツタヤオンライン」から購入しますと、 「特別オンライン講座」「スペシャル音声ファイル」など7,800円相当の 4大特典がもらえますので、大変お得です。 「脳が冴える!朝1分勉強法」キャンペーン 詳細はコチラから http://01.futako.info/b/book1minute.html ※ なんと、本を買わなくても、特典がもらえます!! ───────────────────────────────── ■2 最新映画批評&精神医学の目 (ネタバレなし) ───────────────────────────────── ┌─────┐ 「スペル」 11月6日公開(現在公開中) └─────┘ 公開初日。「ソウ6」を見ようと思ったが、上映時間の関係でどうしても 見られない。それで、同じく公開初日の「スペル」を見ることに・・・。 あのサム・ライミが「ギフト」以来9年ぶりに監督する 久々のホラー作品ということで期待感は高まるが、テレビスポット、 おすぎの「エクソシスト以来の傑作」は過剰宣伝がすぎる。 原題の『DRAG ME TO HELL』(私を地獄に引っ張って)という ふざけたタイトを見れば分かるように、 バリバリのB級映画として作られている。 なにしろ「スパイダーマン」のサム・ライミであるから、 CGや特殊効果は得意とするはずだが、 あまりリアルにせずに、わざと昔風のチャチな特殊効果を 意識的に使っている。 正直、「恐怖」というよりは、「笑い」の要素が強い。 アメリカでは場内で爆笑の渦が巻き起こっているだろうが、 さすがに日本の映画館はいつも通りシーンとしていて、 私以外に笑っている人は見あたらない。 要するに、ライミの出世作である「死霊のはらわた」のように 大笑いしながら、時々、ドキッとさせられるのを楽しむべ作品。 「ぞっとするような恐怖」はどこにもない。 ライミの「死霊のはらわた」が大好きというコアなファンにとっては、 「死霊のはらわた」を彷彿させるシーンもいくつかあって、 かなり楽しめる作品だとは思う。 ただ、「死霊のはらわた」を見たことがない。 おまけに「恐ろしいホラー映画」を期待して劇場に足を運ぶ人は、 ガッカリするだろう。 「スペル」ではなく『スベル』になってしまう、という(笑)。 樺沢の評価 ★★★☆ (★★★★★が満点。☆は、★の半分) ───────────────────────────────── ■3 精神医学の目 ───────────────────────────────── ┌─────────────────┐ 必要な人に必要な情報をどう届けるか? └─────────────────┘ 先日、テレビを見ていると認知症の家族が その介護で困っている・・・というドキュメンタリーをやっていました。 その認知症の患者さんは、ごはんを食べたばかりなのに、 「まだ、ごはんを食べていない」「早くごはんを出して」と 言い出します。 家族は困った様子で、「さっき食べたばかりじゃないの」と言います。 それに対して、患者さんは「ごはんなんか食べていない」 「この家では、ごはんも食べさせないのか」と怒りだし、 患者さんと家族との間で、大喧嘩がはじまります。 こうした喧嘩が毎日のようにあるのだと・・・。 それで介護する家族へのインタビューで、 「毎日が地獄です」みたいな絶望を最後に語ります。 私はこの番組を見て思ったのですが、 家族に悪気は全くないのでしょうが、 残念ながらこの家族は、「最悪の介護」をされていました。 それは認知症の方が、「ごはんを食べていない」というのに対して、 「さっき食べたばかりじゃないの」というのは、最悪の対応だからです。 「ごはんを食べた」という少し前の記憶がなくなってしまうために、 「ごはんを食べていない」と言い出すわけですが、 「さっき食べたばかりじゃないの」と言っても、 記憶がないので全く通じません。 それどころか、「さっき食べたばかりじゃないの」というのは、 「そんなことも覚えていないの?」という馬鹿にしたような響きとして 患者さんには伝わってしまいますから、 患者さんのプライドを大きく傷つけます。 ですから、「さっき食べたばかりじゃないの」と言うと 患者さんは猛烈に怒りだし、猛烈に反発します。 猛烈に反発する認知症患者さんを介護するのは、 とてもたいへんなことで、地獄のように苦しい状態に陥ります。 重度の認知症患者さんでも、介護に抵抗する人と、 全く介護に抵抗せずに扱いやすい人と二通りに分かれます。 それで、介護に抵抗する患者さんは、多くの場合 介護のやり方が、どこか間違っていることが多いのです。 例えば、患者さんを子供扱いして知らず知らずのうちに、 プライドを傷つけている・・・とか、 患者さんがやってほしくないことをやっている、 患者さんが言ってほしくないことを言っているとか。 この認知症のドキュメンタリーを見て、 ちょっとした言い回しや介護の工夫で、 もっと介護が楽になるのに、必要な情報が必要に人に 全く届いていないのか・・・と、痛感しました。 具体的には、「ごはんを食べていない」と言われた場合は、 まず「お腹が空いているんだね」と共感の言葉を述べます。 「さっき食べたでしょう」は、相手を「否定」する言葉なので、 相手を肯定する言葉で受け止めます。 そのあと、 「じゃあ今から支度するので、おまんじゅうでも食べて待っていて」 といっておまんじゅうを渡す・・・とか、 「ごはんの準備ができたら呼ぶので、お部屋で待っていてね」 といった対応をします。 何となく、場つなぎ的な対応に思えますが、 基本的に「記憶障害」が根本にあるわけですから、 何分かすると「ごはんを食べていない」と言ったことを忘れてしまいます。 重要なのは、患者さんの不満や不平を受け止めて、 否定しないということです。 介護する側が柔らかい態度で受け止めれば、患者さんの訴えも 柔らかくなります。 介護する側がトゲのある態度で接していれば、 患者さんもトゲのある態度で返してくるでしょう。 こうした、介護の基本のような話は、 インターネットで検索すればいくつも出てくるし、 大きな本屋の「介護」のコーナーに行けば、 良書が何冊も並んでいます。 しかし、介護で忙しい家族は、 「介護の方法」についてインターネット検索もしないし、 書店に行くこともない。 「介護を楽にする方法」というのは、いくらでもあるのに、 実際、介護に携わっている、一番情報の必要な人に、 そうした情報が届かない・・・。 これは別に介護に限らず、 「うつ病」の人は「うつ病」の本を手に取らないし、 自殺を考えている人は、「自殺予防」の本を読もうとしない・・・。 実際に困ってからではなく、普段から、いろいろと知識を集めて 心の余裕のあるうちに勉強しておくことが大切なのかもしれません。 ──────────────────────────────── メール送信者:(株)樺沢心理学研究所 佐々木信幸(樺沢紫苑) 連絡先: kzion@kabasawa.jp メール送信者情報の詳細: http://www.saikyo.bizshin.com/semi1/hyouji_eisei.html メールマガジン登録/解除: http://www.mag2.com/m/0000136378.htm サイト http://www.kabasawa.jp/eiga/home.html ブログ http://eisei.livedoor.biz/ ビジネス心理学プレミアム ニュース・芸能・映画の心理学 http://www.mag2.com/m/P0006963.html ■注意・お知らせ 映画の見方は、人それぞれです。このメルマガは、発行者の個人的な見 解であり、他のいろいろな考え方を否定するものではありません。 みなさんから、お送りいただいメールは、メルマガ、ホームページ上で 紹介するかもしれません(もちろん、匿名で)。 ──────────────────────────────── 「映画の精神医学」は、以下のURLより解除することが可能です。 メールマガジンの解除・登録・変更はコチラから http://www.mag2.com/m/0000136378.html ────────────────────────────────


