2009/08/11
映画の精神医学 昔見た風景がよみがえる感動作「サマーウォーズ」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 映画の精神医学 ●第340号● 2009年8月11日発行 ● 発行部数:47,156部 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■1 はじめに ───────────────────────────────── お盆休み。実家に帰省中の方もいらっしゃるでしょう。 私の夏休みの過ごし方は、ズバリ研修会です。 受験生でもないのに勉強? と思うかもしれませんが、 医師会認定の産業医研修会。これを受講しています。 毎日9時~18時まで一日中。 これを8月9日から1週間受講しています。 ここまで缶詰で勉強したのは、実に久しぶりなので、 ヘロヘロになっています。 精神的にというか、体力的にかなり大変ですが、 「試験」があるわけでもなく、研修会の受講だけで産業医の資格が取れるので、 気分的には楽です。 自殺予防活動の一環として、産業医として、実際に企業のメンタルヘルスの 最前線にかかわっていきたい、と考えています。 ───────────────────────────────── ■2 最新映画批評 ───────────────────────────────── ┌────────────┐ 「サマーウォーズ」 └────────────┘ 「サマーウォーズ」がおもしろい。 予告編を見ると、何か高校生を主人公にした青春映画の雰囲気ですが、 実際はもっともっと奥深いテーマが描かれています。 日本人が失いつつあるもの。 あるいは既に失われているかしもれない、人と人との結びつきの大切さ。 古き良き日本の文化。 そうしたテーマが、インターネット上の仮想世界OZ(オズ)のトラブル といった最も日本的ではない、ある種、テクノロジーの最先端との コントラストの中であぶりだされていきます。 映画とは、レンガを1個ずつ積みあげていくように、 一つ一つの描写を積み上げて、ようやく完成します。 レンガ1個の精度が高ければ、クオリティの高い建物ができあがります。 「サマーウォーズ」では、「ディテール」がきちんと描かれています。 レンガ1個、1個の精度が非常に高い。結果として、非常に完成度の高い作 品になっています。 ジブリ作品の美術監督で知られる武重洋二氏の緻密で美しい背景。 日本的風景や精密に書き込まれた日本家屋などは、かなり見応えがあります し、映画の世界を一段と深いものにしています。 細田守監督は、"ポストジブリ"とも呼ばれる監督でありますが、 その名にはじない高いクオリティのアニメを堪能させてもらいました。 難しいことを書きましたが、基本路線は、 「大いに笑えるエンタテイメント」なので、 大人から子供まで誰にでも楽しめる作品になっていますし、 大人が見て「なるほど」とうならされる深いテーマが描かれている、 重量感のある一本と言えるでしょう。 樺沢の評価 ★★★★★ (★★★★★が満点。☆は、★の半分) 映画を見終わった直後、私のブログに感想を上げた時は、 ★★★★☆をつけたのですが、映画を見てから1週間以上たった今、 色あせない感動から、★★★★★に変更しました。 ───────────────────────────────── ■3 精神医学の目 ───────────────────────────────── ┌─────────────────┐ 大家族が集まる夏 ~ 昔どこかで見た風景 └─────────────────┘ 昔は当たり前だったのに、最近ではほとんど見られなくなってしまった。 「サマーウォーズ」には、そんな懐かしいシーンがたくさん登場します。 「サマーウォーズ」の中から、私の好きなシーンを一つ紹介しましょう。 健二が夏希の実家、陣内家にやってきます。 そこには、たくさんの陣内家の家族がいて、さらにたくさんの家族が 集結しはじめます。 次男で漁師の万助が到着した時に、発泡スチロールに入った 生きたイカをたくさん持ち込みます。 後で、このイカはイカ刺しや、焼きイカとして食卓にのるわけですが、 私はこのシーンをどこかで見たような感覚、 デジャブにとらわれました。 大家族が集合するとき、自分の地方の名産とか、お土産物を持ち寄るのが 普通で、これは実によくある光景だと思います。 私も小学生の頃、毎年、お正月とお盆は父親の実家である北海道森町 (「イカめし」で有名)に帰省するのが常でしてた。 父親は5人兄弟なので、この時期にはだいたい親戚が一同に集まって、 全員で20人以上という大人数で食卓を囲む・・・ということが 毎年のようにありました。 私が小学生だった頃(30年以上前)の帰省したある年の話です。 近所の漁師の人が、発泡スチロール一杯にイカ飯用のスルメイカを 差し入れてくれたのです。 それを見た私はビックリしました。 多分、50杯以上のイカが入っていたでしょうか。 こんなの全部食べられるのか・・・と思いました。 早速、祖母を中心に、うちの母や、叔母たちが共同作業で、 イカ飯作りにかかります。 夕食の食卓には、大皿で山盛りのイカ飯が登場しました。 イカ飯が大好物の私は、腹一杯食べました。その家族の共同作業に よって作られたイカ飯のおいしさ・・・30年以上前の体験ですが、 今でもありありと覚えています。 祖母は既に亡くなってしまいましたが、 「絶品のイカめしを作ってくれたやさしいおばあちゃん」という 強烈なイメージが、私の脳裏には焼き付いています。 イカの差し入れ。 厨房で働く女性たち。 大家族が集まる食卓の上にのせられたイカ料理。 まさに、30年前に私が経験した一場面が、 あまりにも見事にスクリーンに再現されていたのには驚かされると同時に、 圧倒的な懐かしさと感動に包まれました。 「サマーウォーズ」における陣内家のような大家族というのは、 別にそれほど珍しいわけでもなく、何十年か前ではごく当たり前の風景。 あるいは、今、お盆の時期、10人以上の親戚が集まっている という家もあるはずです。 失われつつある日本の風景ではあるけども、 まだ完全に失われたわけではない、日本の大家族。 こうした誰もが共通体験として懐かしさを感じられるシーンが、 「サマーウォーズ」にはちりばめられています。 それが、ディテールのおもしろさになっていて、映画の基盤となり、 映画に深みを与えていると思います。 「サマーウォーズ」を見ると、 あなたも「忘れつつあった過去の一コマ」と出会えるかもしません。 ───────────────────────────────── ■4 家で楽しむおすすめ映画 ───────────────────────────────── 終戦記念日も近いので、戦争映画を紹介しましょう。 太平洋戦争を描いた作品は数え切れないほどありますが、 比較的最近の作品から一本選ぷとすれば、 この映画になるでしょうか・・・。 敗北必至の絶体絶命の状況の中、最後まであきらめずに、 徹底的に「生」にこだわる主人公。 戦争の是非や不条理を越えて、壮絶な戦闘とその限界状況の中で 描かれる「生」と「死」。 「生きる」とういうことの大切さ。 そして、今、生きている自分自身に対する「生」への感謝が 自然と沸き上がってくる。そんな作品です。 樺沢の評価 ★★★★★ 【クイズ】この作品名は? →→→ http://01.futako.info/b/dvd0000023.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■5 あの伝説の出版セミナーを再び・・・ ───────────────────────────────── 出版の喜びをあなたに・・・。 今年の4月に開催され、大好評だった 「出版ブランディング スタートセミナー」が、 8月と9月に1回ずつ、追加開催されることになりました。 ●8月26日(水)渋谷 ●9月10日(木)銀座 「出版ブランディングカレッジ スタート・セミナー」 http://01.futako.info/b/presemi01.html 講師は前回と同様、 ・【売り上げ8万部のベストセラー作家】鳥居祐一氏 ・【毎月一冊出版し続けるカリスマ・セラピスト オリンピック公式トレーナー】 サニー久永氏 ・【「まぐまぐ大賞」ミニまぐ部門第1位携帯メルマガの女王】 谷口 祥子 氏 そして、私 ・【メルマガ発行部数15万部 メルマガ・ノウハウ日本一】 樺沢紫苑 です。 さらに今回、新しく 【1000冊の本をプロデュース 日本一の出版プロデューサ】 吉田浩氏が、新しく講師陣に加わり、 合計6名の講師が、それぞれの出版ノウハウを惜しみなく披露する 超豪華なセミナーとなっています。 →→→ http://01.futako.info/b/presemi01.html あなたが出版するために、 まず始めるべきことは何か? 出版のため最初の第一歩が明確になり、その最初の一歩を踏み出せる。 そんな、充実したセミナーになるでしょう。 ──────────────────────────────── メール送信者:(株)樺沢心理学研究所 佐々木信幸(樺沢紫苑) 連絡先: kzion@kabasawa.jp メール送信者情報の詳細: http://www.saikyo.bizshin.com/semi1/hyouji_eisei.html メールマガジン登録/解除: http://www.mag2.com/m/0000136378.htm サイト http://www.kabasawa.jp/eiga/home.html ブログ http://eisei.livedoor.biz/ ビジネス心理学プレミアム ニュース・芸能・映画の心理学 http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/69/P0006963.html ■注意・お知らせ 映画の見方は、人それぞれです。このメルマガは、発行者の個人的な見 解であり、他のいろいろな考え方を否定するものではありません。 みなさんから、お送りいただいメールは、メルマガ、ホームページ上で 紹介するかもしれません(もちろん、匿名で)。 ──────────────────────────────── 「映画の精神医学」は、以下のURLより解除することが可能です。 メールマガジンの解除・登録・変更はコチラから http://www.mag2.com/m/0000136378.html ────────────────────────────────


