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2009/03/27

映画の精神医学 監督や役者たちの熱意がびんびん伝わる「ヤッターマン」

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      映画の精神医学
       
●第321号● 2008年3月27日発行 ● 発行部数:47,156部

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■1 はじめに
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 WBCの熱狂と興奮もようやく収まってきた感じですが、
それにしてもすさまじい心理戦でした。
 
 気迫と気迫のぶつかり合う。
 負けたら最後のトーナメントならではの緊迫感が、
本当に凄かったですね。



 心理セラピスト、心屋仁之助さんが新刊を発売されました。

 『光と影の法則』(経済界)1,050円
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 この本は、ストーリー形式で、だれの心の中にもある
光と闇の部分を解決していきます。 

 恋愛・仕事・家族・学校・友人・子ども・病気・お金など、
多くの人に共通する心の悩みパターンを分析し、
その解決方法を知ることのできる心の成長ストーリーです。

 ストーリー形式なので、心の中にスッと入り込みますね。

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■2 最新映画批評
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┌─────────┐
 「ヤッターマン」   現在公開中(3月7日公開)
└─────────┘    

 1970年代のタツノコプロ製作の同名人気アニメの実写映画化。

 一言、おもしろい。
 そして、良く出来ている。

 三池崇史監督の
「『ヤッターマン』を実写化せずには死ねない」とまで言うほどの、
熱意が作品ににじみ出ている。

 「豚もおだてりゃ木に登る」「おしおき三輪車」「どくろ雲」など、
お決まりのギャグやパターンを見事に踏襲しながら、
それでいて一本の映画として見事に完成している。

 実物大のヤッターワンや秘密基地のセットなども非常に
作り込まれていて、CGの完成度も高い。

 三池監督だけでなく、美術やスタッフ全員の本気が感じられる。

 アニメの実写化、特にコメディは滅茶苦茶難しいと思うのだが、
その難しいハードルをいとも簡単に越えてしまった、
三池監督は凄いとしかいいようがない。

 「20世紀少年」のしらけぶりとは対照的に、
随所で劇場内からは、大きな笑い声が上がっていた。

 フカキョンのドロンジョは噂通り非常にセクシーだし、
嵐の櫻井翔くんも、かなり健闘している。
 ケンドーコバヤシも良い味出していた。

 しかし、演技陣で傑出していたのは、ボヤッキー役の生瀬勝久だろう。
 アニメさながらのデフォルメされた表情を見事に
再現していたのには驚きである。

 毎回メカを作り、破壊されても破壊されても作り続ける。
 その根性とモチベーションの高さには、感動させられた。


 「ヤッターマン」は、興行収入ランキング第1位を
3週連続で獲得し、大ヒットとなっている。
 
 これは、ある意味必然とも言える。
 恐るべきビジネス戦略が隠されているからだ。

 今のテレビ界は、
「ジャニーズ」と「吉本」が支配している、といってもいいだろう。

 「ジャニーズ」と「吉本」のタレントなしで、
バラエティ番組を作るのは困難ともいえるほどだ。

 逆に言えば、「ジャニーズ」と「吉本」を押さえれば、
テレビに絶大な影響力を発揮できる。

 その意味で言うと、
「ジャニーズ」から嵐の櫻井翔。
「吉本」から、ケンドーコバヤシをキャスティングしたのは、
見事としか言いようがない。

 2人の「ヤッターマン」宣伝部隊1号、2号が、
「ジャニーズ」「吉本」つながりの番組に数多く出演し、
猛烈に映画宣伝をしていた。

 最近の映画のヒットは、テレビ局とどうタイアップするか、
と深く関係していて、そうしたテレビ戦略を考えると、
見事に成功した一例と言えるのではなかろうか。

 お色気過剰で、シモネタがかなり多い。
 小さいお子さんに見せるのはどうかという描写もあるが、
元より小さい子供ではなく原作テレビ・アニメの世代
35歳以上を狙っているのだろう。

 原作テレビ・アニメを全く知らない人は多分おもしろくない
と思うが、原作アニメの「ヤッターマン」を見て育った人たちは、
楽しめること間違いない。

 樺沢の評価  ★★★★
 (特にテレビ版への思い入れがない人は、★★★)

 (★★★★★が満点。☆は、★の半分)


【蛇足ですが】

 ちなみに、1977年のテレビ版「ヤッターマン」の
キャラクター・デサインは、今や世界的なイラストレーターとなった、
天野喜孝(天野嘉孝)氏が。
 メカニックデザインは、ガンダムの大河原邦男氏が担当しています。
 なんとも贅沢なスタッフですね。

 毎回登場する味わい深いユニークな新メカのデザインが、
ガンダムとリンクしていたとは、何か感慨深いものがあります。


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■3 精神医学の目
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┌──────────────┐
 本気度はノンバーバルに伝わる
└──────────────┘

 WBCのサムライ・ジャパンと韓国との決勝戦。

 8回裏の段階で、このまま勝利かと思いきや
9回表に韓国に同点に追いつかれます。

 しかし、何か見ていてサムライ・ジャパンが負ける気がしませんでした。
 
 サムライ・ジャパンのメンバーの気迫と必死さが、
その表情から伝わってきたからです。

 そして、延長10回のイチロー選手の打席。
 ピリピリとして張り詰めた表情のイチロー選手。

 イチロー選手の集中力が猛烈に高まっていることが、見るからにわかります。
 これは、やってくれそうだ。

 と思って見ていると、案の定、逆転のタイムリーが出ました。

 そして、見事、勝利を勝ち取ります。


 一方、予選トーナメントの準決勝。
 韓国に敗北した一戦では、韓国選手に鬼気迫るものを感じました。
 
 負ければ決勝進出の道が絶たれるという緊迫感。
 そして、宿命のライバル日本を打ち負かそうという意志。

 1回で韓国に先制点をとられてずっと、
最後まで気合いで負けていたという印象です。


 「気合い」といえば、非常に精神的で形のない漠然としたものですが、
「集中力」や「絶対に勝つぞ」という思いが、
ほどよく緊張した表情を通して、周囲の人に伝わるとも考えられます。

 これは、ノンバーバルコミュなコミュケーション
(非言語的伝達)てす。


 前述の通り、映画「ヤッターマン」を見て、
「『ヤッターマン』を実写化せずには死ねない」と言った
三池監督の本気度が、ビジビシ伝わってきました。

 主演俳優たちの意気込み。
 のみならず大道具や小道具など美術スタッフなど、スタッフ全員が
「良い作品を作ろう」という意気込みで映画に取りくんだことが、
映画の隅々まで浸透していました。
 
 結果として、「凄い」「おもしろい」作品ができあがり、
観客にもスタッフとキャストの本気度を感じさせる傑作が
できあがったと言えるでしょう。


 一方で、漫画「ドラゴンボール」の実写版映画化
「ドラゴンボール・エボリューション」を見ましたが、
これはひどいです。
 作り手たちのやる気のなさが、映画全体に漂っています。

 「原作漫画、一度でも読んだのか?」と思わせる作品理解の低さ。
 脚本や監督の演出。
 さらに、セリフの真意を理解しているとはとうてい思えない
セリフを棒読みする役者たち。
 
 そうした原作に対する愛情が微塵も感じられない、
薄っぺら映画になっています。


 映画作品。こうした間接的な製作物を通しても、
作り手たちの「本気度」というのは、簡単に伝わってしまうのてす。


 一生懸命作れば一生懸命やっているのが伝わり、
手を抜くと、手を抜いているのが伝わる。

 よくうちのかみさんから、
「あんた今日のメルマガ、手を抜いたわね」と言われます(笑)。

 別に手を抜いているわけではないのですが、
1本のメルマガを6時間かけて書く場合もあるし、
2時間で書き上げる場合もあるわけですから、
毎回、気合いの入り方は違っていて、
それが読者のみなさんにも、見事に筒抜けになっているはずです。


 いくら表面的にとりつくろっても、本当に頑張っているのか。
 真剣勝負で取り組んでいるのか・・・というのは、
見る人が見れば、簡単にわかってしまいます。

 スポーツや映画、文章に限らず、
ビジネスの上司と部下の関係もそうです。

 親子関係でもそうです。
 恋人同士の恋愛関係でもそうです。
 
 あなたの「本気度」は、ノンバーバルに確実に相手に伝わります。

 ですから手抜きなし。
 常に、本気の真剣勝負でのぞむべきです。

 全力投球すれば、その気持ちは、必ず相手に伝わるはずです。


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■4 DVD、家で楽しむおすすめ映画
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 もしあなたが、「ソウ」のようなラストの大ドンデン返し映画でも、
簡単に見破ることができるという自信があるのなら、
この作品を見てください。

→→→ http://01.futako.info/a/000000000dvd067.html

 あなたは、ラストのドンデン返しを予想できるでしょうか?

 この映画、イギリスでは大ヒットして
「本年度最高傑作」といった高い評判をマスコミから得ましたが、
イギリス映画ということもあって、
日本では公開劇場数も少なく、ほとんど話題になりませんでした。

 ですから、見ている人は非常に少ないはず。

 最初から、最後まで緊迫したシーンの連続。
 特に後半30分から盛り上がってきて、最後の10分の緊迫感はかなりのもの。
 
 これは実話を元にしているといいますから、ビックリです。

樺沢の評価  ★★★★

【クイズ】この作品名は?
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