ぼくのピアノ修行ハンガリー珍道中 第2部
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◆ぼくのピアノ修行ハンガリー珍道中 第2部◆
■隔週金曜日発行■ 1月19日 ★41号★
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目次
1 .逆へ逆へ・・・
2 . すでに第2部が始まっています。。
3 .後藤・イシュトヴァン・宏一ピアノリサイタル
4 .編集後記
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1.逆へ逆へ・・・
前回までの話
日本を離れ、モスクワ経由でハンガリー到着。何のコネもないぼくと栄野川
勉(えのかわつとむ)君は、一年先に留学された北川理久(きたがわりく)
さんの家に転がり込んで、試験に備える事になったが、ぼくらがハンガリー
国立リスト音楽院に入学するには、ゲリラ戦法しか手段がなかった・・・
一人目のピアニスト、イエーノ・ヤンドーに、ぼくのピアノを聴いてもらい
翌日に、再びレッスンをしてもらえることになった。ぼくはヤンドーの言葉
に感謝した。
だが、ヤンドーの演奏スタイルはぼくが目指している、それではなかった。
ぼくは悩み、ドナウ河のほとりに座り考えをまとめようとしたが、無理だっ
た。ドナウ河は、ぼくを無視し、雄大に流れ、それと同時にぼくの時間も
流れていった・・しかし、ヤンドーのレッスンが終わり、次のピアニスト、
ナージ・ペーテルにピアノに聴いてもらう当日になってしまった・・・・・
とても凄いピアニストだったが方向性が違う、と感じた。
結局、アッティラ・ネメティのレッスンに感動し、受験体制に入った。
大変な試験の結果・・・・。
ハンガリー国立リスト音楽院のピアノ科の試験に合格した。
ぼくは、一度、日本に帰国して、状況説明を親にし、
アルバイトと練習に明け暮れた6ヶ月が過ぎ、ハンガリー
に戻ってみた。
親友の勉は,かなりハンガリー語が話せるようになっていた。
さらに、ぼくがいない間に彼女まで作っていた。。ショック。。
とうとう、初めてのレッスン。意気揚々とレッスン室に向かった。
自信を持って演奏をした。しかし、師匠アティラは、ぼくの演奏があたり前の
事が出来てないと、キッパリと言った。ぼくはゲレルトの丘に行って、泣いて、泣いて
泣いた。まだ始まったばかりのレッスンなのに、原点に戻ろうと決心、
「あたり前の演奏」を心がけた。「あたり前の演奏」を要求され、
それに挑戦した結果、師匠の、アティラは、ぼくの目の前で小演奏会を
レッスン室で行った。その演奏の意味を考えるように、と言われ、
ぼくは再び難問を考えなければならなくなったが、
突然、大家兼、ピアニストのジュラ・キシュが早朝に我が家に来て、
悩んでいるほとんどのことが解決してしまった。
そのお陰でレッスンも上手く行ったが、ハンガリーの作曲家、バルトークの
組曲に挑戦することになり、また大きな壁がぼくの前に立ちはだかった。
おまけに、親友の勉は彼女と別れた。かなりのショックがあったことは、
同じ家に居れば、感じてしまう。
「勉、女性って、すぐにこういう風に感じる・・・とか言わない?」
「え・・」
「だからさぁ、こういう風に考える・・・て言わないよな」
「そうかな?」
なにを言っても聞いているとは思えない。
「グヤーシュスープでも食べに行かない?」
「うん・・行ってもいいよ」
ぼくは、勉を外に連れ出そうと思った。
ハンガリーに来てから2ヶ月が過ぎていた。
10月を越した瞬間にブダペシュトは冬になった。
日本では、買った土地は上がり、それを売って資産運用の時代。
ぼくらは社会主義の国。
どの店に入っても、文句はあってもサービスは無し。
愛はあっても、別れる。
郵便ポストはゴミ箱。
公衆電話は貯金箱。
何も機能を果たさない、偉大なるハンガリー。
タクシーをつかまえて、ぼくらは乗り込んだ。
「インターコンチネンタルホテルまで」
運転手は義務のように聞いてくる。
「中国人?」
勉の顔を見ると・・
「おーーごめん。ヴェトナム人だ」
決まって勉は言う・・
「日本人です」
ぼくは心の中で琉球人と呟く。
ベトナムでへこんだのか、運転手は金庫のように口をつぐんだ。
ドナウ河を渡り、裏道に入り、ホテルの入り口の前に到着。
勉はベトナム人というより、モアイ像のように無表情。
ホルン・・ピアノ・・・・
夢に目標・・・
女性の本来持つパワーは、簡単に打ち砕いた・・。
練習時間は虚しく、グヤーシュスープを食べる時間に変化している。
この暗い雰囲気とはそぐわない、ジプシー音楽が聴こえてくる。
チャルダーシュという曲・・・・。
このホテルが悪いのではない・・。
ぼくらが、ホテルに合っていないのだ。
少し速目のチャルダーシュはかえって、ぼくたちの速度を遅くした。
レストランに入るとボーイに案内されるまま座った。
いつものジプシー楽団のリーダーと目が合った。
突然、曲目は「さくら・さくら」に変わった。
ぼくはため息と共に、チップを用意した。
ハンガリーで聴きたいのは、ハンガリー舞曲なのに・・・
さくら・さくら・・・・・・
近づいて来る、ジプシーバンドのリーダーのポケットに500フォリントを
入れた。
本来、ぼくは元気があったはずなのに・・・・
勉のおかげで、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」の最初の
テンポ・・・グラーヴェ(重々しく)だということを思い出させてくれた。
逆に逆に・・・・・・
向かっている。
To be Continued
※
●登場人物●
ぼく=こと後藤宏一。コネもお金もなく、ただただハンガリーで修行をし
たく、ハンガリーに来てしまった。現在は・・ぼくの公式サイトに
活動状況やいろいろな事が載っているので、そちらで。。。
勉=こと栄野川勉(えのかわつとむ)。17歳からの大親友。彼もぼく同様
に、コネもお金もなく、日本の音大での同級生。何故か留学先も一緒
になってしまった。現在沖縄を拠点にホルンニストとして活躍中。
理久さん=こと北川理久(きたがわりく)。ぼくの大恩人で日本の音大で
一学年上の先輩。ぼくより一年早くハンガリーに留学し、ぼく
たちの面倒をみてくれた。現在はフルーティストとして、ソロ
室内楽などで活躍中。
谷田部さん=こと谷田部泰子(やたべやすこ)。やはり一学年上の先輩で
いろいろとハンガリーで面倒をみてもらった。現在はフルー
ティストとして、ソロ、室内楽などで活躍中。
M・M君はハンガリーでの先輩で、いろいろな事を教えてもらった。現在
彼はピアニスト、某音楽大学の講師を務め、リサイタルなどで活躍中。
イエーノ・ヤンドー=ハンガリーを代表するピアニストの一人。パール・
カドシャ教授が生み出した天才5人組みの一人。
アッティラ・ネメティ=ハンガリーを代表する、若手ピアニスト兼マルチ
タレント。そして、リスト音楽院での師匠。
ジュラ・キシュ=ハンガリーを代表するピアニストの一人。パール・カドシャ
教授が生み出した天才5人組みの一人。
H・H君=日本を代表する指揮者、小林研一郎氏の弟子であり、リスト音楽院
在学中は、学生でありながらハンガリーMAVシンフォニーの
ティンパニストとして活躍する。現在、打楽器奏者として活躍中。
ジュージー=ことジュジャンナ・カーロイ。リスト音楽院で音楽学を専攻する
学生であり、ぼくのハンガリー語の先生でもある。母上はリスト
音楽院卒業、妹さんもヴァイオリンで同音楽院在学中、という、
音楽一家である。
ハンガリー語ですが、表記が難しいので、カタカナで表す事にしいます。
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2.すでに第2部が始まっています。。お待たせしました!!!!
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みなさんこんにちは。ぼくのピアノ修行ハンガリー珍道中ではぼくが何とか
ハンガリー国立リスト音楽院に合格しました。
第2部は始まっています。
夢を諦めず、心の底で思ったことは実現する、を無意識に実行していたぼくが、
とうとうハンガリーで生活を始め、修行に入って行きます。
悪夢のようなことや、信じられないような夢(現実)に遭遇しながら、
成長していく「ぼく」と道中をご一緒に・・・
読者のみなさんも夢は決して諦めないで下さい。全身全霊で夢を信じて、
行動を起こせば。。
ちょっとした一歩。数百メートルじゃなく、たったの数十センチの行動で
いいのです。
その一歩が踏み出せたら、必ず、夢は実現します。
遅い事なんかありませんよ!!!
今回から登録して下さった方々、本当にありがとうございます。
ぼくがハンガリー国立リスト音楽院の試験に合格するまでのことは、
バックナンバーをお読み下さい。
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3.
【後藤・イシュトヴァン・宏一ピアノリサイタル】
日時:2007年3月24日(土)19時開演(18時30分会場)
場所:東京文化会館小ホール
入場料:一般4000円 学生3500円(全席自由)
演奏予定曲目:シューマン/アラベスクハ長調 作品18
バルトーク/3つのロンド
リスト/ラ・カンパネラ
巡礼の年第1年(スイス)より〜オーベールマンの谷〜
ショパン/ポロネーズ第6番 作品53「英雄」
他、リスト・ショパンより数曲
【チケット問い合わせ】:東京国際芸術協会03−3809−9712
東京文化会館03−5815−5452
チケットぴあ0570−02−9990
★チケット開始販売日:1月19日から。
「チケットぴあ」は1月24日から。
【後援:ハンガリー共和国大使館 日本ハンガリー友好協会
日本ハンガリー合唱交流委員会 日本ハンガリー文芸クラブ
【主催】:東京国際芸術協会 http://www.tiaa-jp.com/ 03-3809-9712
後藤・イシュトヴァン・宏一(Hirokazu Istvan Goto)
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4.編集後記
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勉こと榮野川君の話・・・・
本当はもっと、おどろおどろしい話だったのですが・・・
ここは、親友の関係にヒビが入らないように、軽ーーく書きました。
でも全て、真実です。
今晩の彼の連絡が怖い、ぼくです。
では次号でお会いしましょう。
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