2010/02/10
[発想源]1923:失敗追求
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆【ビジネス発想源】 http://m-c-ken.net/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010/02/10 Daily Mail Magazine by M.Hironaka ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ M&C研究所の弘中勝です。 いつも「ビジネス発想源」をご愛読頂き、ありがとうございます。 この日刊メールマガジン「ビジネス発想源」は、 正しいマーケティング意識を持ち、自分自身を向上させ、 お客様に喜んで頂くために世に有用な商品を生み出したい、 また社内の皆さんに喜んで頂くために正しい経営を行いたい、 という方々のための実践型ビジネスメールマガジンです。 実践をせずにただ読んでいるだけで満足してしまう人、 正しい意識云々よりも目先の利益がとにかく大事という人、 手っ取り早く儲かり稼げる手法ばかりを追い求める人といった人は、 この「ビジネス発想源」には相応しくないと思われますので、 購読解除して下さい。→ http://www.mag2.com/m/0000134134.html お客様のために、社員のために、社会のために、 自分たちができることは何なのかを真剣に考え抜き、 それを実行することに大きな喜びを感じて頂くため、 実践をお約束できる読者の方のみ、お読み頂ければと思います。 □筆者(弘中 勝)プロフィール http://m-c-ken.net/profile.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●今日の発想源 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 正しいマーケティングを構築するために必ず役立つビジネスコラム。 読み終わった後は必ず実践して下さい。実践無くして、向上無し! ------------------------------------------------------------------ 【第1923回】失敗追求 ------------------------------------------------------------------ 最近読んだ本の内容からの話。 昭和31年(1956)に栃木県の片田舎の高校を卒業した大武浩幸氏は、 ある意味で窮屈な田舎を抜け出したいと思い、東京に出て、 高校の求人に出ていたワタル商会という会社に赴いた。 ワタル商会はコーヒーの輸入商社で、事務員の女性が 大武氏が事務所で待たされている間にコーヒーを淹れてくれた。 当時高級品だったレギュラーコーヒーを初めて口にした大武氏は 心から感動し、このコーヒーがもたらしてくれる幸せな気持ちを 一人でも多くの人たちに伝えたいという使命感が芽生えた。 ワタル商会は西林亘社長が創業した輸入商社で、 大武氏の入社した時には、社員6人の小さな会社だった。 18歳で入社した大武氏は、寝る間も惜しんで仕事に取り組み、 また世界を相手にする商社の仕事に必ず役立つからと、 英文タイピスト学校や英語塾などにも通い勉強を重ねた。 使命感に燃える大武氏は、その営業力を発揮して販路を広げていく。 やがて、洋食店が台頭してくるという予測から 同社はコーヒーだけでなく洋食の食材卸にも事業領域を拡大するが、 当時25歳の大武氏は初代の食品課長に指名され、 次々と新規開拓を達成していき、同社の発展の基礎を築いていった。 次々と成功を収めて同社の発展に貢献を重ねる大武氏は、 若くして役員会などでも大きな発言権を持つようになった。 ところがある日、 数度の少額の取引を潤沢そうに現金で支払ってくれていた会社が、 大武氏の信用を得た頃に大口の注文を入れてきて、 注文に応じたところ、取り込み詐欺であったことが判明した。 その額は595万円。今の時代に換算すると約6億円である。 判明した時には既に時遅く、相手は行方をくらましてしまった。 大武氏はあまりの損害の大きさに戸惑った。 当時の年収が70万円ぐらいで、結婚し住宅を購入した後なので とても個人で賠償できる金額ではない。 何とか賠償しなくてはと腹をくくり、西林社長の自宅を訪ねた。 そして大武氏は、事のいきさつを素直に社長に説明した。 すると話を聞き終えた西林社長は、 「おまえはお人よしな面がある。 1000万円は覚悟していたが、600万円の授業料で済んでよかった」 と言い切った。 大武氏は感激で涙が止まらなくなった。 懐の大きな社長に誠心誠意、一生涯尽くそうと決心した。 その事件のことはやがて社内でもほとぼりが冷めていったが、 大武氏は責任を感じて気になって仕方がないので、 機会を見つけては詐欺にあった会社に出向いていた。 するとある日、偶然にもその詐欺の社長と出くわした。 金を貸したヤクザたちに取り囲まれていたのだった。 「大きな失敗をしてしまったのだから殺されても構わない。 偶然に出会ったからには一円でもいいから取り返したい」 という強い想いで、大武氏はその集団に歩み寄った。 そのヤクザたちとやり合うことになったが、 「あなたは金を貸したかもしれないが、 私は商人だから、商品を貸したのだ」と強く主張した。 その執念と気迫を感じたのか、やがてヤクザは去っていった。 詐欺の社長と話し合うことになったが、 富士山の土地400坪と北海道の土地26万坪の権利書を 質屋に60万円で預けているので、 これを代金の代わりに譲り渡すという。 譲り受けるには、質屋に入れた60万円が追加投資で必要になる。 質屋で権利書を確認した大武氏が西林社長に相談すると、 「君が良いと思うなら、60万円を用立てる」と言ってくれた。 結局、60万円で質屋から権利書を引き出し、権利を譲り受けた。 北海道の土地は原林で大した価値はなかったが、 富士山の土地は後に4000万円に跳ね上がり、 当時の負債を返してもお釣りが来ることになった。 この失敗談から、大武氏は はじめから詐欺をしようと近づいてくる会社は 実質的な商売をしていないから、事務所と倉庫はだいたい別で、 ( )のような事務所は危険である。 社名が、例えば宝や金などを使用した独特で奇抜すぎる会社、 銀行口座は開いていても( )の会社などは敬遠する、 など独自のノウハウを確立していくことになる。 やがてワタル商会はワタル株式会社と名を変えて発展し、 全国のコーヒー焙煎加工業者58社から出資金を集めて、 共同焙煎会社である株式会社ユニカフェを1972年に設立、 翌年、35歳の大武氏がその経営者の座に着いた。 そして大武社長の経営手腕で同社は飛躍的に成長を重ね、 2001年、東京証券取引所一部への上場を果たした。 大武氏がコーヒー業界に身を投じて、45年目のことだった。 ▼出典は、最近読んだこの本です。 コーヒー業界の風雲児ことユニカフェの大武浩幸社長の自著伝。 企業発展の基盤となる大きなヒントがいろいろ見つかります。 ・利他に生きる (大武浩幸氏著/日本食糧新聞社) ⇒ http://amazon.co.jp/o/ASIN/4889271821/winbit-22/ref=nosim どんな仕事にも、成功もあれば失敗もあります。 失敗を恐れて躊躇していては前進をしていくことができず、 大切なのは「失敗をしないこと」ではなく、 「失敗から何を学ぶか」です。 同じ失敗を2度やらないようにすることもそうですし、 またその失敗を次の利益に結びつけることもそうです。 失敗から学ぶためには、失敗から何かを発見しなければなりません。 そのためには、失敗をとことん追求してみるのも一つの手です。 「失敗の責任の所在」を追及するのではなく、 「失敗の原因と真相」を追求するのです。 自分が会社に損害を与えるような失敗をしてしまった。 会社はその失敗の責任を不問にしてくれた。 もうその失敗に関しては何も心配は要らないのだが、 自分は独自に納得のいくまで追求し調べてみる。 そうすることで、自分が同じ失敗をしないのはもちろん、 自分の後進たちも同じ過ちを繰り返さない工夫が見つかったり、 失敗の原因を突き詰めた頃には逆に好機へと好転していたり、 その失敗を防ぐビジネスモデルを発見できたりと、 いろいろなことが見つかるのです。 失敗に向き合うのは、嫌なことを思い出すことでもありますが、 新しい発見と発想のために、とことん追及してみるのもいいのです。 【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)----------------- ・これまで自分が「仕事でやってしまった大きな失敗」を 思いつく限りノートに全部列挙する。 ・その時の原因が正確に分かっていれば、原因を併記し、 別の人が同じ原因での失敗をしないための工夫をまとめる。 ・原因が正確に分からない場合は、これから独自に調べて みなければならないことをノートに書く。 ※本日の「今日の発想源」はいかがでしたか? ぜひ実践した意見や感想を、筆者までお伝え下さい。 ご意見・ご感想はこちらへ→ hironaka@m-c-ken.net ※必ずノートに書き込んで実践してみよう! (考えるだけ、PCで打つだけでは意味がありません) ───────────────────────────────── ▼気楽に更新中。 ・発想源ブログ/ http://blog.quizzing.jp/ ・Timestage Blog/ http://blog.timestage.net/ (Timestage運営) ───────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【おたより】 「発想源」へのメッセージ、ありがとうございます! ------------------------------------------------------------------ ●読ませて頂きましたが、少し突っ込ませて下さい。確かに現在に おいて「ス-ツ」はスタンダードですが日本のスタンダードは 「着物」ではないでしょうか? 老若男女「わからない事」なんて いくらでもあるのではないでしょうか? 私からみればス-ツの事を きく大学生並に「無知」だと思います →ありがとうございます。第1885回「就職活動のスーツ」の感想ですね。 就職活動の服装のスタンダードが「着物」だという業界が今の日本に あるとは、初めて知りました。「無知」で申しわけありません。(弘中) ※「ビジネス発想源」を質を落とさずに日刊で書けるのも、 読者の皆様からの感想メールや反響メールのおかげです。 ぜひ、読んだ感想、実行した結果などを教えて頂けると嬉しいです。 感想メールは、直接筆者まで→ hironaka@m-c-ken.net ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【あとがき】(筆者より) -------------------------------------------------------------------- 「ビジネス発想源」をお読み頂き、ありがとうございます。 「M&C会員制通信講座」を受講中のM&C会員の皆さんを 大変お待たせしてしまいましたが、毎月発行している 「M&Cマーケティングレポート」の今月号がようやく 仕上がりましたので、本日発送させていただきます。 長らくお待たせして申しわけありません。ぜひお楽しみに。 というわけで本日は「発想源ライブプレミアム」の開催日。 たくさんのお申込を頂き、誠にありがとうございます! 公認会計士の山田真哉さんにご登壇頂きます。 いろいろな企画のヒントをお持ち帰り頂ければと思います。 最近の「発想源ライブ」は代々木での開催が多かったのですが 本日は目黒ですから、お間違いのないように。 ぜひ会場でお会いしましょう! それでは、次回の「ビジネス発想源」をお楽しみに! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼いろいろな発想源をご提供中。 ・発想源ブログ/ http://blog.quizzing.jp/ ・mixi発想源/ http://mixi.jp/view_community.pl?id=158663 ・Timestage Blog/ http://blog.timestage.net/ (Timestage運営) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ビジネス発想源』 発行者:M&C研究所 /執筆:弘中 勝 ───────────────────────────────── ▽本日の「ビジネス発想源」はいかがでしたか? ご意見やご感想など、ぜひ著者の弘中までお送り下さい。 筆者まで直接、ご遠慮なくどうぞ→ hironaka@m-c-ken.net ▽このメールマガジンの本文を許可無く転載・引用することは、 何の発想力の訓練にもなりませんし著作権もあるので、禁じます。 ▽購読解除はこちら→ http://www.mag2.com/m/0000134134.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (c)2004-2009 M.Hironaka All Rights Reserved. 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