2009/11/02
口語訳ISO14001 with環境豆知識 ~3.5環境
No.260 09.11.02 ▲▼△▽▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ 口語訳:ISO14001(最新版) with 環境豆知識 ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼△▽▲▼ 11月になりました。政府は、ウォームビズのアピールを始めています。 政権が変わっても、良いことはちゃんと継続していますね。鳩山総理が、 マフラーをしていれば執務室が17℃でも大丈夫そうだと言っていましたが、 まだそんなに寒くありませんから、本当に寒くなった頃に何と言っている事 でしょうか。今年は変な気候で、30日の金曜日などはノー上着、半袖、 ノーネクタイのクールビズで活動させて頂くほどでした。 温暖化と言えば、先月は08年の温暖化ガス排出量の速報集計値が発表 されていまして、ついに中国は米国を抜いて首位となりました。ブッシュ 時代の8年に40%も温暖化ガス排出量を増やしたアメリカを抜いたわけです から、10年間に倍増くらいの勢いだったのでしょうね。このアメリカも、 中国も、京都議定書の温暖化ガス排出削減に参加していません。 そんなアメリカではブッシュ派残党の流すデマによって、「地球が温暖化」 していると思っていない層が4割以上も居ます。さらに、その原因が人類に よる温暖化ガスの排出だとは考えていない層が65%近くにも達しています。 アメリカ・中国が温暖化ガス排出を削減しない様では、EU・日本以外の国 はほとんど削減しないでしょう。ブッシュの影響は、地球人類に破滅をもた らす可能性がどんどん増しています。 それでは、260号。 ★環境豆知識------------------------------ 11月になりまして、昨日から太陽光エネルギー利用に関しまして改革が行 われています。 家庭用太陽光発電の自家利用で余った分を電力会社が買い取る価格が、 1kWhあたり48円と定められたのです。今までは電力会社が勝手に決めて いて、それはだいたい24円前後でしたから倍額になりました。(事業所で の発電の場合、買い取り額は24円のままです)これは、フィードインタリ フ制度と言って、欧州各国で再生可能発電の導入・普及に実績を上げている 制度です。日本でもようやく導入のはこびとなりました。 一方、太陽光発電設備の価格も10年前は1kWあたり100万円していまし たが、近年では70万円未満になっています。10年前、投資額を回収する 為には30~40年が必要だったのですが、これで10年余りで回収出来る 様になります。量産効果で設備価格がもっと下がれば、もっと簡単に回収が 出来ますね。 もっとも、電力を高く買い取る事になった電力会社側には負担になって しまいます。これは、制度上翌年の電力料金に転嫁される事になります。 現在の試算では、一般家庭で月額30~100円ほどになるだろうと言われ ています。一般家庭というのは、月額電力料金が1万円くらいを想定して いるのだろうと思われますので、せいぜい1%というのはたいした負担では ありませんが、温暖化対策を嫌気する一部のマスコミは多額の出費になるか の様なニュアンスで伝えています。おかしな事ですね。 加えて、今年度は05年度を最後に廃止されて以来の、太陽光発電に対す る国庫補助金が復活しています。しかも、廃止直前は1kWあたりたったの2万 円だった補助金は7万円/kWになっています。設備価格の1割ですから、 補助金よりも買い取り価格アップの方が断然有り難いですが、太陽光発電の 後押しになっているでしょう。このほか、東京都では1kWあたり10万円の補助 が出るそうですから、都内なら合計17万円/kWの補助が受けられるわけですね。 ちなみに、一般的な住宅であれば3~4kW分ほどの発電設備が屋根に乗り ますので、設備価格も補助金もだいたい3倍して考えて下さい。 ところで、この太陽光発電設備に関してトラブルが急増しているのだそう です。訪問販売業者に「電力会社への売電分で、ローンが相殺されます」と 言われて信じてしまったり、「国庫補助金の対象だ」と言われて導入してみ たら補助金の対象外だったりというのが典型的パターンだそうです。 何年ローンにするのか知りませんが、ローンの支払いほども売電利益に なるわけがありませんね。仮に最大3kWの設備を導入したとして、夜・曇り・ 冬の要素を考えれば、今月から売電価格が倍額になったと言っても、そんな なるわけがありません。 また、国庫補助金は対象になる太陽光発電設備に条件が5つ付いています。 一つでも条件に当てはまらない場合は、補助が受けられません。 1.「一定の品質・性能が確保され、設置後のサポートがメーカー等によっ て確保されている事」 2.「最大出力が10kW未満である事」 3.「設備価格が70万円/kW以下である事」 4.「余剰電力販売用電力量計が設備に含まれている事」 5.「太陽電池モジュールの変換効率が一定の数値以上である事」 の5つです。 ですから、悪徳業者が売りに来る設備なんて最初から補助対象になるか どうか危ういですが、あとは不良在庫や中古でなければほぼ心配はないで しょう。4.は電力会社の負担軽減のためでしょうかね。 ついでに、「自分が住む住宅でないといけない」とか、「設置工事を始め てからの申請では受け付けられない」とか、「17年間は設備を処分しては いけない」とかの前提条件も付いていますが、詳しくは「太陽光発電普及 拡大センター」へお問い合わせ下さい。 ☆本題のISO14001解説-------------------------- 3.用語の定義 3.5 環境 会社とその活動をとりまいているもの。 地球環境や自然環境の他に、『人』も環境に含まれると考えて下さい。 【解説】序文に、作業環境はISO14001では”環境”とは扱わなくて良いと 書いてあります。「とりまいていない」という事でしょう。もちろん、 自主的に取り扱う事にしてもよいです。 次回、環境側面の解説”会社と環境の境界線”も参考にして下さい。 【ちょっと上級な解説】 ISO14001に書いてある「環境」の定義を全部直訳すると、 「会社の活動をとりまくもの。例えば 大気、水、土壌、天然資源、植物相、 動物相、人などの相互関係を含む。」と書いてあります。 というわけで、口語訳では難しいことを全部省いて「会社とその活動をとりま いているもの。地球環境や自然環境の他に、『人』も環境に含まれると考えて 下さい。」と表現しています。 ところで、日本規格協会の翻訳(JIS Q 14001)には、「大気、水、土地、天然 資源、植物、動物、人およびそれらの相互関係を含む、組織の活動をとりまく もの」と書いてあります。 ここで『動物相、植物相』という言葉が問題になります。原文(英語)では、 ”fulora、fauna”と言います。あんまり一般には馴染みのない、やや学術的な 言葉です。Microsoft Officeについてくる辞書にも、和英には載っていますが 国語辞典には載っていません。そのため規格協会の翻訳者は、自分に馴染みの ある「動物、植物」と勝手に訳してしまったのでしょう(どんな英和辞書にも、 そんな訳は載っていません)。 『動物相、植物相』というのは、そこにどんな種類の動植物が、どんな数の 割合で、どんな相互バランスをとりながら生息しているかという事です。一語 で言い換えると「生態系」という事も出来ます。「動物、植物」とは言い換え られません。 「三毛猫が一匹通りかかった」とか、「花が一輪咲いている」という事では ないのです。 例えば、ブラックバスがため池に密放流されて、ゲンゴロウや希少なトンボ が絶滅し、メダカもほとんど居なくなってしまったが、ブラックバスは数を 増やし釣りファンは喜んでいる、という状況について考えてみて下さい。 「動物」と言ってしまうと、ブラックバスが増えているんだからいいじゃ ないかという論が成り立ってしまいます。しかし、「動物相」は全く様変わり してしまっていて、完全に破壊されてしまっているわけです。ですから、「動 物」と言ったときと「動物相」と言った時では全然話が違ってきます。 別の例で言えば、崖を切り開いて山に道を通したとします。 切り開いた所は、そのままにしておくと崩れてしまいますから、モルタル などで固めなければなりません。しかし傾斜に少し余裕のある場所は、「植物 の種を蒔いて、植物の根で固まってもらおう。」という環境配慮(?)をする事が 出来ます。それによって、水を自然に土に染み込ませることも出来ますし、 モルタル寿命ごとに再工事しなくて済みます。しかしそんなところに蒔く種は、 北米や豪州産の○○グラスという草や、ハンノキなどのやたらと育つのが早い 木で、元々そこには生えていない草木になります。そうした場合、モルタルで 固められるよりは「植物」が生えていて環境に良いですが、「植物相」は全く 破壊されます。 もしかすると、タネが広がって周辺の「植物相」まで広範囲 に変化させてしまうかもしれません。 最近では、撒いた種が外来生物法の指定を受けたり、指定が取り沙汰された りして騒ぎになる事が出てきました。 「動物、植物」と「動物相、植物相」はそれくらい違う語なのに、日本規格 協会は混同してしまい、日本での『環境』の理解を妨害する事になってしまっ ているのです。 ちなみに”fulora、fauna(植物相、動物相)”は、14001の96年版では”植物、 動物”と訳されていましたが、02年に発行されたISO19011(監査と監査員の規 格)では正しく”動物相、植物相”と訳されています。しかし、14001:04では また元の誤訳に戻ってしまいました。日本規格協会の翻訳者は、関連規格の訳 もあまりよく見ていない様です。 【追補】「土地」と「土壌」も少々意味が違いますが、『動物相/植物相 → 動物/植物』の様に本質を変えるほどまでは違いません。 ------------------------------------ マネジメント改善研究所は、雇用安定助成金対象教育を幅広く用意して 提供しています。 ------------------------------------ 口語訳:ISO14001は「ISOで小難しい言葉を使わない運動」を強く推進して います。 口語訳:ISO14001は、ISO14001の口語日本語訳です。JIS Q 14001の口語訳では ありません。 口語訳:ISO14001は、うちわ(社内など)で利用頂いて結構ですが、印刷物・Web などの多数へ配布する媒体に無断で引用するのはご遠慮下さい。 尚「環境豆知識」は、無断でない限り、かなり広範囲に許諾するつもりです。 ご質問、ご意見、ご相談、原子力発電撤退は大歓迎です。 高速道路の大規模無料化には反対です。 他の項目の解説は: http://www.kiriishi.net/14001/top.htm バックナンバーは: 環境豆知識インデックスからご利用下さい 環境豆知識インデックスは: http://www.kiriishi.net/14001/mame.htm マネジメント改善研究所ホームページ: http://www.kiriishi.net/ メールマガジンの登録・解除は: http://www.kiriishi.net/14001/mag2.htm 情報セキュリティ版メルマガは http://www.kiriishi.net/7799/mag2.htm ご意見、ご感想、ご質問は: info3@kiriishi.net ○発行 マネジメント改善研究所 ○編集 切石 庄之介 Copyright マネジメント改善研究所 マネジメント改善研究所は、石川県金沢市にあります。 今のところ、土日祝日を問わず編集人自ら全国に出張可能です。 ここまで


