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2009/04/20

口語訳ISO14001 with環境豆知識 ~4.4.3コミュニケーション

No.245                       09.04.20
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  口語訳:ISO14001(最新版) with 環境豆知識

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  今週より、メルマガは週1本発行とさせて頂いています。だからという
 訳ではありませんが、ちょいと情報セキュリティ寄りの話題から一つ。

  「用事があるメールの10倍もの迷惑メールが飛び交っている」というの
 は、世界中で社会問題になっていますが、環境問題的に切り取って調査を
 した会社がありました。マカフィーとアメリカの気候変動コンサル会社です。

  その試算によりますと、迷惑メール1本に関して、発信、中継、受信、
 削除の為に概ね0.3gの二酸化炭素排出があって、その80%は削除に費やされ
 るエネルギーだとの事です。

  1年で世界中に出回る迷惑メールは62兆通くらいとの事で、約1900万tの
 CO2が毎年ムダに排出されている事になります。この量は、約76億リットル
 のガソリンを消費するのに匹敵します。アメリカ240万世帯の消費エネルギー
 と変わらないとの事ですから、日本なら500万世帯分(1500万人分くらい)で
 すね。

  非常に大きなムダです。しかし、迷惑メールに引っかかる人なんて本当に
 居るのでしょうかね? 広告を出す業者が効果をちゃんと測定しないで、
 迷惑メール発信業者に依頼をしている様な気がします。行政のやる事にも
 ムダが多いですが、こういうのは完全にムダですので何とかなってもらい
 たいものです。 

  では、245号。  


★環境豆知識−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  突然ですが、現在地球にどれくらいの人口があるかご存じですか?
 99年にコソボ紛争の中セルビアで誕生した赤ちゃんが「60億人目の人類」と
 して認定されていましたので、あのイベントを覚えておいでの方ならば
 「60億人から70億人の間」だとだいたい見当がついた事でしょう。

  現在の世界人口は、だいたい70億人弱です。では、1950年の世界人口は
 どれくらいだったでしょう? 国連の人口統計によりますと、たったの25
 億人でした。おそらくは中国やインドの奥地に住んでいた人が統計に入って
 いないという事があるのでしょうが、それでもこのたった60年間に地球
 人類の人口は3倍近くにもなっています。

  それ以前については確かな統計がありませんが、1900年頃で10〜15億人、
 1750年頃で8億人ほどだったと言われていますので、近年にいかに爆発的に
 人口が増えているかという事がわかります。

  理由としては、産業革命によって鉄道などの輸送手段が発達し、その土地
 で生産出来る食料の量にとらわれないで人口が増える様になった事。農業が
 機械化され、品種改良され、化学肥料を使うようになり、飛躍的に効率が
 良くなった事。衛生状態た改善して、感染症があまり拡がらなくなった事。
 医療技術が進歩して死亡率が下がった事、などが挙げられます。筆者が子供
 の頃は、ガンになった方はたいてい回復の見込みがありませんでしたが、
 現在ではしばらく入院すれば治ってしまう事の方が多いです。

  それに対して、日本以外では出生率はあまり下がっていません。多くは、
 死亡率が下がったにもかかわらず、「兄弟の数はだいたいこのくらいだ」
 という感覚のまま「多産多死」の戦略をそのまま続けた為です。それに加え
 て、貧困や女性の地位が低い事が「人口爆発」の原因になっている地域も
 あります。原因構造は次の通りです。

 ※貧困:収入を増やす手段が働き手を増やす事しかない地域がある →
 子供を産んで家族を増やそうとする → 子供を産んでもすぐには働けない
 ので、一時的にかえって貧しくなる → 「おかしいな」とどんどん子供を
 産む → 死亡率が下がれば人口が爆発的に増加する

 ※女性の地位が低い:女性は男性の求めを一切拒否できない様な文化地域が
 ある → 男性が性欲を満たそうと無計画に性交を行う、強姦も多数発生
 する → この程度の文化地域では一般に妊娠の中絶は行われない → 
 死亡率が下がれば人口が爆発的に増加する

 その他には宗教が原因になっている事もあります。例えば、カトリックでは
 妊娠中絶だけでなく、禁欲以外の避妊すら認めません。色々な原因で、世界
 人類は増え続けるだろうと推定されています。もう数年で70億人に、2025年
 頃80億人に、2045年頃には90億人になると見られています。

  1人当たりが地球に与える影響が、他の生物よりも飛躍的に大きい人類が
 こんなに増えてしまったのでは、どうなるか簡単に想像できるでしょう。
 1960年代から公害問題/環境問題は顕在化して来ていますので、人類の数は
 30億人くらいでも地球にとっては多いくらいなのです。

  1人あたりの環境負荷を数%単位で一生懸命減らしているのですが、人類
 の数がこんなに増えてしまうと、その効果は吹っ飛んでしまう事になります。
 とりあえず、日本よりもエネルギー効率が2倍も悪い米国、もっと悪い中国
 などには日本並みのエネルギー効率を達成してもらい、同時に主に途上国の
 人口問題を何とかする必要があります。

  しかしあまり極端な少子化は、日本のように様々な社会問題を起こします
 から急激に進めるのもマズく、非常に難しい対応になりそうです。


☆本題のISO14001解説−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

4.4.3 コミュニケーション(情報伝達)


▼社内からの情報受信
▼社内への情報発信
▼社外からの情報受信
 会社は、会社の環境や環境マネジメントについて、コミュニケーションの
やり方を定めて、その通りに行って下さい。また、必要な場合には改める様に
してください。

 その”環境に関するコミュニケーションのやり方”には、少なくとも次の事
は定めておいて下さい。

 a)社内で上から下への情報の周知・徹底。下から上への情報の吸い上げ。
 b)社内での、部門間などの横の情報伝達。申し送り。
 c)外部からの情報(苦情、指導、新技術情報、イベント情報・・・)に
  ついて、受け付けて、記録して、対応をとること。

 【解説】a)〜c)は、i)社内の縦横の情報発信、ii)社内の縦横の情報
  受信、iii)社外からの情報受信、と言う様にも整理できます。
  ”社外への情報発信”については、次の段落にしか書かれていません。


▼社外への情報発信
 会社は、主に”著しい環境側面”についての環境パフォーマンスを、社外に
公表するかどうか、公表するならどのように公表するかを、決めて下さい。
その決定は(記録するなど)文書に残して下さい。また、公表すると決めた
なら、公表のやり方はちゃんと決めて、決めたとおりに行って下さい。

 【解説】ISO14001以外の環境マネジメントシステム規格では、「環境報告書
  を発行して、環境パフォーマンスを社外一般に公表して下さい」という事
  になっています(ヨーロッパのEMAS、日本の環境省のエコアクション21、
  ISO14001の元になったイギリス規格BS7750など、筆者が知る限りの全ての
  規格。但し、小規模企業のみを対象に考えられた規格を除く)。また、
  ISO14001が出来る以前からの環境マネジメントシステムでは皆「環境報告
  書(又はそれに近いもの)」を当たり前に発行していました。
   それは、環境マネジメントシステムが、”一般社会のニーズ”を取り扱
  うものなので(序文【解説】)、特定の誰かに報告するのではなく、一般
  社会に報告するのです。

   ISO14001初版の原案作成作業中も、途中まで「会社は、環境パフォーマ
  ンスを社外一般に公表しなければならない。」となっていたのですが、
  環境パフォーマンスの公表義務付けを嫌がる国の意見を取り入れて「少な
  くとも、どうするのか検討して記録しておいたら、ムリに公表しなくても
  構わない」という意味になってしまう、とても”標準”とは思えない様な
  文が出来上がってしまったのです。
   
   しかも、JIS訳にもある通り、”環境パフォーマンス” → ”著しい
  環境側面について”、”公表” → ”外部コミュニケーション”と言い
  換えられてしまったために、わけがわからなくなってしまっています。
  (筆者も、原案の文を聞くまでは理解不可能でした。)
   「うちの会社は、これとこれを”著しい環境側面”ということに決め
  ました」という事を外部コミュニケーションして欲しい、という意味では
  ありません。環境方針を見ればだいたい分かりますし、そんな事に興味を
  持つ人が居るとは思われません。


 【96年版の付属書A.4.3項ばかりを参考にした誤解】
  ただでさえ理解しにくい”著しい環境側面に関する外部コミュニケーショ
  ン”ですが、96年版では、ISO14001の付属書Aに「緊急事態が起きた時に、
  行政に連絡をとることを考えて・・・」なんて書かれでしまっていたので、
  誤解する方がむしろ多くなってしまっていました。事故が起きた時に、
  消防署や県、市に連絡するのは、緊急事態の対応としてコミュニケーショ
  ン云々以前に”当たり前”のことなのですが...。

   世の中に『会社は、”著しい環境側面”に関して、必要な時に誰かに
  連絡を取るための方法をあらかじめ考えておいて、その決定を(記録する
  など)文書にしておいて下さい。例えば、緊急事態が起きた時に、消防署
  や、都道府県、市町村に連絡をとるということが考えられるでしょう。』
  という意味だ、という誤解が多いのはこのためです。
  (04年改訂で、付属書A.4.3の変な記述は削除されました。)


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口語訳:ISO14001は「ISOで小難しい言葉を使わない運動」を強く推進して
います。
口語訳:ISO14001は、ISO14001の口語日本語訳です。JIS Q 14001の口語訳では
ありません。
口語訳:ISO14001は、うちわ(社内など)で利用頂いて結構ですが、印刷物・Web
などの多数へ配布する媒体に無断で引用するのはご遠慮下さい。
尚「環境豆知識」は、無断でない限り、かなり広範囲に許諾するつもりです。

ご質問、ご意見、ご相談、原子力発電撤退は大歓迎です。


他の項目の解説は:  http://www.kiriishi.net/14001/top.htm

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