2009/03/30
口語訳ISO14001 with環境豆知識 ~4.3.3改善目標とその達成策
No.242 09.03.30 ▲▼△▽▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼ 口語訳:ISO14001(最新版) with 環境豆知識 ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼△▽▲▼ 寒さのぶり返しなどもありましたが、今週は4月に入り本格的に春を迎え ます。先々週もお伝えした通り、今冬は07年に続いて史上二番目の暖冬だっ たとの事です。北極の氷も、また随分と溶けてしまうのでしょうね。2015年 くらいにも..と言っていた全溶解は今夏起きてしまうかもしれません。 それはともかく、筆者は今冬、暖冬影響ばかりでなく夜は暖かく眠る事が 出来ました。何をしたかと申しますと、何のことはない、毛布をフカフカな ものに新調しただけの事です。ディスカウントストアで、2980円でした。 史上一番目の暖冬だった一昨年でさえ、真冬はかなり重たい布団を使った のですが、今冬は中くらいの厚さの布団しか使わずに済みました。 世の中では、電気暖房器具(電気毛布やあんか)を使って寝ている方もいら っしゃる事でしょうが、毛布を変更するだけで省エネが出来てしまいます。 経済的にも、環境的にもお勧めです。来年の冬まで覚えているのが大変です が、「電気暖房器具よりもフカフカ毛布」。是非お試し下さい。 では、242号。 ★環境豆知識−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 少し前のことになりますが、『野焼き』中の死亡事故、『野焼き』様の 河川敷火災が相次いで起こっていました。今週は『野焼き』について考えて みましょう。 廃棄物の違法焼却の事も『野焼き』と言いますが、それは別モノとする事 にします。思えば、所沢報道の前まではコンクリートの壁しかなくて「炉」 とはとても呼べないもので焼却処理が行われていたものです。無論、ドラム 缶に穴を開けてゴミを燃やすのも違法焼却を指す「野焼き」の部類です。 廃棄物処理法では、ゴミを燃やしているのではない何らかの焼却は取締り ません。例えば、左義長、大文字焼きなどの宗教行事。他には、若草山焼き に代表される「春の野焼き」です。 純粋に自然保護的に見ると、「野焼き」は困った行為です。せっかく、 草が光合成をして減らした大気中の二酸化炭素を、元に戻してしまいます。 また、自然のまま放っておかれれば日本の気候なら、荒れ地→草原→低木林 →陽樹林(マツ、シラカバなど)→陰樹林(ブナ、カシなど)と原生林に なって行くのですが、ずっと草原のままになってしまいますから、自然状態 ではなくなってしまいます。 ところが実は「野焼き」は、草原を保っておきたいために行われているの です。草原を保っておきたい理由は様々です。例えば、景観の保持という ケースがあります。山口県の秋吉台周辺は見事な草原では、ところどころに 岩がボコッ、ボコッと出ていて典型的なカルスト地形の地上部分になって います。しかしここが森になってしまったら、見てもそこがカルスト地形だ とはわからなくなってしまいますね。その他にも、ラムサール条約登録湿地 などで、湿地状態を保つために「野焼き」が行われている事がある様です。 草原を保っておきたい最も主な理由は、放牧場や牧草地にする為です。 世界的には寒くかったり乾燥していたりして森林になりにくいところで羊や 牛の放牧が行われているので、あまり野焼きは行われていないのですが、 日本では北海道を除けば放置すると森林になってしまいます。森林で放牧は 出来ませんので、多年生の木を毎年焼いてしまって草原状態を保っていると いうわけなのです。奈良の若草山の場合は、鹿が放されていますから中間的 ですね。 そんなわけで、「野焼き」は「やや自然」の状態のまま土地を利用する為 に行われています。自然保護家の方も、このくらいは容認してはいかがで しょうか。 それに対して出来ればやめる方向で考えて欲しいのは、秋に全国の田んぼ で行われている「藁焼き」です。藁は集めてうまく処理すれば、エネルギー を取り出すことが出来ます。燃やすのではなくて、メタン発酵させてその メタンを利用する事にすれば、大量の液体肥料も出来ますから翌年に使う 化学肥料を減らすことも出来ます。 普通に焼いてしまいますと、二酸化炭素が発生して地球高温化が止められ ませんし、発生する煙で交通事故が起きたりもしています。すると、燃料が 現場で垂れ流されて汚染が発生しますし、車を作るエネルギーも無駄に費や される事になります。 「野焼き」でした。 ☆本題のISO14001解説−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4.3.3 改善目標とその達成策 【解説】”プログラム”は、「環境目的や環境目標を達成するためのプログ ラム」という意味です、拡大解釈をして「環境マネジメント活動全体の プログラム」とする誤解がありますが、この項を全部読めばおわかりに なるはずです。JIS訳では”実施計画”と訳していますが、「実施計画」 よりは「プログラム」の方が、日常使う言葉なので口語訳:ISO14001では 「プログラム」を使っています。(原文ではprogramme) ちなみに、96年版のISO14001では”環境マネジメントプログラム”と言っ ていました。意味に変化はありません。 ▼環境目的、目標 環境マネジメントシステムを運用するならば、日常に運用を管理するだけで おいておかないで、多少なりとも現状を改善する活動を行ってください。 そのために会社は、著しい環境側面や環境方針に書いた項目毎に、関係して いる部門では環境目的を作って下さい。また、環境目的をより具体的にした 環境目標を作って、ここを目指して活動して下さい。また、達成期限毎にこれ らを作り直して下さい。その他何かの事情があった時も、環境目的・環境目標 は作り直して下さい。 【解説】一応”部門では”という事になっています。ただし、例えば全社が 事務的な活動をしている場合、作った環境目標のほとんどが他部門と同じ という事もあり得るでしょうし、全社目標しか作れないかもしれません。 環境目的を作る時や作り直す時は、次の事を考えに入れて作って下さい。 a)法的に満たさなければならない事項:法律を満たしているのは当然とし ても、余裕が少ない場合には、余裕を増やす様に改善することを考える べきでしょう。その他に、協定、業界の自主規制なども同じように考えて 下さい。 b)著しい環境側面:何かの理由で改善が難しい場合以外では、著しい環境 側面は改善テーマになっているべきです。 c)改善のための技術:技術的にこれ以上改善出来ないなら、改善テーマに するのは難しいでしょう。逆に簡単に改善できる技術があるなら、是非 改善するべきです。 d)金銭面:改善技術があったとしても、それが非常に高価ならあきらめる しかないかもしれません。逆に、安価で効果がありそうな策があるなら、 是非とも改善に取り組むべきです。 e)環境マネジメントシステムを運営していく上での何か。 f)事業上の何か:たとえ学問的に見てあまり重要でない事でも、顧客に 希望されるとか、会社のイメージが良くなるとかというものは、社会が 期待しているのですから、改善テーマにふさわしいでしょう。 g)外部からの情報:苦情、指導などがあって、根本解決出来ていない事項 は、改善テーマとすべきです。 環境目的は、環境方針に宣言したこととつじつまを合わせておいて下さい。 ”環境方針の宣言”の、「汚染は予防します」、「マネジメントシステムは 継続的に改善します」、「法律などは守ります」という宣言も含めて、チグ ハグではいけません。 環境目的と環境目標は、何かの不都合があるのでない限り”結果が測定可能” でなければいけません。 【解説】”測定可能”とは、普通に考えれば数値目標である事です。数値で なくても、何かの物差しがあって、基準を超えたかどうか分かれば「測定 可能」と言えなくもないかもしれません。ちなみにISO9001のJIS訳では その辺が拡大翻訳されていて、最初から「判定可能であること」とされて しまっています。(原文はmeasurable) ですから、「...に務める。」「なるべく...する」という様な、 測定不可能な目標ではダメでしょう。 ▼プログラム 単に目標が定めてあっても、それだけでは達成する事は困難でしょうから、 会社は、環境目的・環境目標を達成するためのプログラム(具体計画)まで 作って、具体策を実施して下さい。また、目的・目標の達成期限毎にこれらを 作り直して下さい。その他何かの事情があった時も、プログラムは作り直して 下さい。 【解説】多くの場合、環境目標をいくつか達成する事によって、環境目的を 達成する様に作られていますので、その様な場合には、環境目標を達成 するプログラムを作れば、それは同時に環境目的を達成するためのプログ ラムでもある事になります。 プログラムには、次の事を皆含めておいて下さい。 a)環境目的や環境目標毎にそれを達成させる責任者。 b)環境目的や環境目標を達成するための具体策。 c)その具体策をいつ(までに)行うのかということ。 【解説】プログラムは、ガントチャート(線表)の形で作成するとよいで しょう。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 変更点 項目名を口語にしてみました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1月末にWebサーバを移転しました。不具合を発見された方はご連絡下さい。 口語訳:ISO14001は「ISOで小難しい言葉を使わない運動」を強く推進して います。 口語訳:ISO14001は、ISO14001の口語日本語訳です。JIS Q 14001の口語訳では ありません。 口語訳:ISO14001は、うちわ(社内など)で利用頂いて結構ですが、印刷物・Web などの多数へ配布する媒体に無断で引用するのはご遠慮下さい。 尚「環境豆知識」は、無断でない限り、かなり広範囲に許諾するつもりです。 ご質問、ご意見、ご相談、原子力発電撤退は大歓迎です。 他の項目の解説は: http://www.kiriishi.net/14001/top.htm バックナンバーは: 環境豆知識インデックスからご利用下さい 環境豆知識インデックスは: http://www.kiriishi.net/14001/mame.htm マネジメント改善研究所ホームページ: http://www.kiriishi.net/ メールマガジンの登録・解除は: http://www.kiriishi.net/14001/mag2.htm 情報セキュリティ版メルマガは http://www.kiriishi.net/7799/mag2.htm ご意見、ご感想、ご質問は: info3@kiriishi.net ○発行 マネジメント改善研究所 ○編集 切石 庄之介 Copyright マネジメント改善研究所 マネジメント改善研究所は、石川県金沢市にあります。 春一番で電車が止まらない限り、土日祝日を問わず編集人自ら全国に出張可能です。 ここまで


