関学出て鞄職人?  RSSを登録する

バギーポートの鞄を作っている鞄職人の私が、様々な魅力ある物作り人と出会い成長して行く様を時におかしく、時に悲しく思いつくままに綴っています。物作り人必読!

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2006/09/03

「関学出て鞄職人」Vol:61「みちくさ人生」

 
  
 
 
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                            ■【関学出て鞄職人?】
        
                〜 魅力ある物作り、人が、私を変えていった 〜
 
     Vol:61  「みちくさ人生」
 
                         発行人:田村幸樹
                                                   隔週発行
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人は失敗して成長します。 人は体験して成長します。
 
そして人は人と出会い成長します。
 
このメルマガを読んで一人でも多くの方が、
 
物作りに興味を持っていただけたら幸せです。
 
 
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発行人プロフィール: 昭和53年 大阪府立泉陽高校卒
             昭和59年  関西学院大学文学部卒
             昭和60年  有限会社JOB設立
             最初はメーカーに依頼して鞄を作っていたが
             5年目ごろから独学で鞄を作り始め、現在にいたる
 
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◆9月3日号 menu    
 
1.Vol:61   「みちくさ人生」
 
2.∽∽〜かおりん、たむたむの裁断したろかーー〜∽∽
 
3.あとがき
 
 
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皆様!おはようございます。

嵐のような8月があっという間に終わって、

まだまだ暑さが厳しいものの、ここ神戸の空気はもう秋の気配がします。

何故、嵐のようだったかはあとがきにて・・・
 
 
さて、皆さんは「Dr.コトー診療所」というドラマは見ておられましたか?

南の島の診療所を舞台に、

吉岡秀隆氏扮するコトー先生と島の人たちとの交流を描いた、

とってもいいドラマでした。

過疎地の医師不足はこのドラマのようによく知られているところです。

ところが、今日本では、東北や日本海側、九州の田舎の病院は、

大病院であっても、医者不足で医療が維持できない状態だそうです。


今日のお話は、そんな病院の一つ。

秋田県の北秋田市公立米内沢病院 副院長、鈴木紀行さんのお話です。


それでは、
 
Vol:61「みちくさ人生」
 
楽しんでください!
 
 
 
 
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1.Vol:61 「みちくさ人生」


鈴木紀行さんは、現在、秋田県の北部にある米内沢病院の副院長です。

そして今、医者集めに孤軍奮闘しています。

各地の大学の医局に出向き、教授に医師派遣を要請したり、

研修病院で研修中の医師に呼びかけたりと、ありとあらゆる手を尽くしています。

けれども、結果は思わしくありません。


そんな折、鈴木さんは藁をも掴む思いで私にメールを下さいました。

それは、謙虚なものでした。


「田村さんにはぜひ、こういう病院もある、
 だれか意気に感じて一年でもいいからいっぺん田舎の病院で
 地域医療の最前線を見てやろうではないかというお医者さんをご存知、   
 あるいは聞いたことがあるということでも結構です。
 ぜひご連絡いただければと思います。」

(鈴木氏のメールより 2006/8/1)


私は、

「私一人の力では何も出来ませんが、私には読者の方がいます。
 その方たちに、呼びかけてみます。
 皆さんが、協力してくれれば何かが起こるかもしれません。」

そう答えました。

それから、一ヶ月、私と鈴木氏のメールのやりとりが始まりました。



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「田村様

 『みちくさ人生』 
 
 はじめは  『ん?どういう事かな?』とおもいましたが、
 いろいろ振り返ってみて納得しました。

 私は人生の方向を変えるとき、状況が深刻であっても、
 どこかでワクワクしている脳天気な自分を感じていました。

 行き着く先はまだ見えなかったけれど、
 現時点でできるだけ人生を遊ぼう、楽しんでしまおう、
 と言う考えは、昔から持っていましたから。

 確かに途中に目に付くものに次々と興味を持ちすぎて、
 目的地になかなか着かない子供みたいですよね。

 今でもそれを続けているような・・・」

 (私が、鈴木氏の人生を『みちくさ人生』と名づけた事への、鈴木氏の返事より)




鈴木さんは団塊世代のど真ん中、1948年生まれの現在58歳です。

高校を卒業し、一度文科系の大学に入学しましたが

その頃お決まりの学園紛争で、3年生のときに過激派に大学を占拠され、

8ヶ月の間講義が無い状態が続きました。

いつ再開するかめどがつかないため、

鈴木さんは、いろいろなアルバイトをして日々を過ごすことになります。


学生になった最初の頃は、社会全体に疑問を持ちつつも

漠然と就職を考えていた鈴木さんですが、

アルバイトをして、いろいろな経験をするうちに、

やはり自分はもっと違う道に行きたいと強く意識しだしました。

そうした時、あるアルバイト先で医学部の学生に出会い、

自分の目指す道を見つめ直す事になります。


「すこしでも社会を良くする様な人生を選択したい・・・」
 
常々そう思っていた鈴木さんはそのとき決まっていた就職を断り、

アルバイトを続けながら受験勉強を開始し、

2年後に見事、秋田大学医学部に入学しました。
  
 
 
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31歳、秋田大学医学部卒業・・・


鈴木さんは、卒業間際になって進路を選ぶとき、

はじめ厚生省に入って、「行政で世の中を少しでもよくできたら」と思いましたが、

紆余曲折の末、結局、大学病院の麻酔科というマイナーな科に入局しました。


入局して3年目、仕事にも慣れてきて、

「なにか面白いことがないか・・・」と思っていたところへ、

南極観測隊へ参加しないか・・・という話が舞い込みました。

以前から、極端な気候風土の土地で生活をしてみたいと思っていた鈴木さんは、

勤めを辞めるつもりで、参加を決意します。


ところが、辞めるつもりの鈴木さんの申し出に、

当時の上司の教授は、

「よし行って来い、若ければ俺が自分で行くところだ、籍は取っておいてやる」

と言ってくれました。


鈴木さんは、この南極観測隊への参加によって、

自然の猛威の前での人間の力の無力さに気付かされ、

それを乗り切るには結局、知恵を働かす事しかないことを実感します。

これは、その後、鈴木さんのあらゆる難局を乗り切る能力の礎となります。


観測隊への参加は1年4ヶ月に及びました。

旅を終えた鈴木さんは、籍を残してくれていた教授の恩義に報いるため、

その後もずっと麻酔科、ペインクリニック(痛みの治療)科を続けることになりました。


実は、本当は鈴木さんは南極から帰ってきてから他にやりたいことがありました。



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45歳の冬、狭心症発症・・・


麻酔科の仕事は、連日過酷でした。

鈴木さんは、十数年経ったとある夜中、狭心症の発作を起こしました。


よその病院に麻酔をかけに行き、夜遅くにホテルに戻りました。

疲れきって、冬なのに暖房もかけず、

そのまま裸同然で眠り込んでしまい発症してしまったのでした。


あまりの苦しさに死を覚悟した鈴木さんですが、

幸いにも、心筋梗塞には至らず一命を取り留めました。


「子供を育て上げるまでは死ぬわけにはいかない・・・」

そう考えた鈴木さんは長年勤務した麻酔科を辞めることにします。



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皮肉な事に、新しい職場はかって鈴木さんが一度は考えた行政・・・

内容は少々異なりますが、県庁勤めでした。

朝8時半から夜5時15分にきちんと終わる。

休みは適当に取ればよいという今までと180度違う道で、

なんとか発作もおこらず十数年勤務しました。


しかし、ここでも、「ついつい頑張ってしまう」という性分が頭をもたげ、

ふつうの医師は、ほとんど人事異動がないのが普通なのに、

鈴木さんは、ほぼ2年平均で異動し、

自称便利屋、他称仕事師として、様々な仕事をまっとうしていきました。

そして、この間に、鈴木さんはいろいろな分野の方と縁を結ぶ事になります。


つい最近まで鈴木さんに任された仕事は、

県立のある研究所の所長でした。


所長になった鈴木さんは、

長年の親方日の丸が染み付いた所員たちを見て愕然とします。

ちかじか、独立行政法人化させられるかも知れないというのに、

所員たちは、全く営業感覚が無く、のほほんとしていたのです。


そこで、鈴木さんは経営学の本を読んだり、

渡瀬謙氏や野知律子氏のメルマガや著書に触発され、

職員の意識改革を進めました。

その縁で、私のメルマガも読んで頂けるようになりました。


鈴木さんの努力は実を結び、

改革に賛同してくれる職員が増え、研究所は段々と変化していきました。



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ところが、県庁勤務時代、鈴木さんが育んだ縁で、

鈴木さんのもとに、また新たな難題が降りかかります。


県庁時代知り合った、ある先生が、

昨年4月、鷹巣、森吉、阿仁、合川の4町合併により誕生した、

北秋田市の市長に当選したのです。

そして鈴木さんは、その市長より、

「なんとか米内沢病院の面倒を見てくれ・・・」と依頼されたのでした。


米内沢病院は、元々はある大学の関連病院で、

ベッド数は約250床、昔はこの地域の中核病院でした。

ところが、地元を優先するという方針のため、

その大学からの派遣医師が徐々に減らされ、

さらに自主的に辞める医師も出てきたのです。


医師不足で、病院が破綻する・・・

米内沢病院はそういう運命が待ち受けている状況でした。



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鈴木さんは、「すこしでも社会を良くする様な人生を選択したい・・・」

そう思って、この医療の道を選択しました。

そして、鈴木さんにはずっと抱き続けている夢がありました。


今、ガンになって、

『手術をした、放射線をした、抗癌剤も試した、あとはうつ手がない、』

と宣言されているがまだ元気な患者さん、
 
『前の主治医とは信頼関係がない』のでこの身を託すところがない患者さんなど、

いわゆる「ガン難民」の方が多数存在します。

しかし誰かが診なくてはいけません。


こういう人たちの為に「ガン養生科」を開設して受け皿となる・・・

それが、鈴木さんの夢です。


夢は、回り道しながらも一歩一歩進んでいました。

鈴木さんは、ここ数年「ガンで死なない」というタイトルの講演を県内でこなしていました。

叉、「ガンは治る」という冊子の配布も進めてきました。

やっと、自分の道に進み始めた時、叉新たなこの難題が降りかかってきたのでした。


けれども、この4月、

鈴木さんは、米内沢病院に副院長として赴任することを決意しました。



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今、米内沢病院は11人いる常勤医師が、

来年には4人に減ってしまうことが分かっています。

このままだと病院は維持できません。


医師が4人になると入院患者の大半は、

近隣(といってもかなり遠い)

のいくつかの病院にお願いして引き取ってもらう事になります。

外来患者さんは15キロ離れた病院に通わなくてはならなくなります。

そして、多くの病院職員の方々が職を失いかねません。

叉、医療レベルの低いこの地を変革するため計画されている、

統合病院の建設も縮小されます。


元はといえば手を拱いていた、行政及び病院の責任です。

けれども、そういうことを抜きにして、

素直に私は鈴木さんの力になってあげたいと思っています。
 
 
「鈴木さんが米内沢病院を潰したくない思いは誰のためですか?」

 私のそんな質問に、鈴木さんはこう答えられました。


「うそつけという声も聞こえますが、地域の医療と職員の雇用の確保です。
 もちろん俺が来たからにはそうはさせないという自負も強烈にあります。
 米内沢病院を維持し、 
 立派な統合病院を作り上げることは地域医療の充実になります。
 この地は秋田県で一番医療レベルが低いのです。
 その根本的なことを変えることが一番重要なんです・・・」

 (鈴木氏のメールより 2006/8/30)


私たちは、どうしても楽な道を選択してしまいます。

真っ直ぐな道、平坦な道、壁の無い道、風の無い道、雨の無い道、

暑くない道、寒くない道・・・


けれども、鈴木さんの人生はそうではありません。

戻りなおした道、義理という壁、病という嵐、仕事師としての誇り、

そして医療に関わる者としての責任感・・・

鈴木さんはそうした難題を持ち前の明るさで楽しみながら乗り切ってきました。


医師集めを一手に引き受けて苦しんでいる鈴木さんを見た友人が、 

「まったく、火中の栗を拾うのが好きなやつだ!」

と言った時、鈴木さんは、こう答えたそうです。


「俺は、良いことの為に

 自分を生かせるというシチュエーションが好きなんだ・・・」


素晴らしい「みちくさ人生」です。


 

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  追記:  一人の男性が自分の夢を中断し、病院の再生を目指しています。

               私からのお願いです。


               あなたの周りに、お医者さん、或いは医者になろうとしている人がいたら、

              今日のお話をしてみてください。

              医療関係者の間では秋田の医療の実情は知られている事だと思います。

              けれども、鈴木さんのような人がいて、

              それを変えようとする熱い気持ちを持っていることを話してみてください。


              叉、お医者さんがいなくても、

              あなたの周りで今日のお話を話題にしてください。

              夕飯時の家族の会話でも結構です。

              この話が広まって欲しいのです。


              メルマガを発行されている方、ブログをお持ちの方、

              できる範囲で結構です。

              鈴木さんのことを取り上げてみてください。

 
         鈴木さんはわずかの可能性でもあれば、

         どこにでも飛んでいくとおっしゃられています。


         最後に、このような状況に追い込まれている病院は、

         この米内沢病院だけではありません。

         あなたの周りの病院もいつこうなるかは、分からないのです。


         病院が無くなって一番困るのは患者さんです。


              皆さん、どうぞ宜しくお願い致します。

 


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      鈴木氏の写真・コメントはこちら     ↓ ↓ ↓  

             http://www.job-jp.com/suzuki.html



                鈴木氏への連絡先はこちら  ↓ ↓ ↓

                電話: 0186−72−4501  ファックス:0186−72−4507 

                メール: noris55@hospi-yonaizawa.or.jp

                   公立米内沢総合病院 副院長 鈴木紀行




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2. ∽∽〜かおりん、たむたむの裁断したろかあーー〜∽∽
 
|このコーナーでは、わが愛妻かおりんが、世の風俗世相を
|油圧裁断機のごとくたった一言で、がつんと切り落とします!! 
     
    ■ 今回のかおりんは、
    スタッフの浜ちゃんは、黒しか着ない堅いポリシーのロックな男!
    そんな浜ちゃんのイメージを崩そうとするかおりん・・・


   かおりん:「浜ちゃん、おはよっぷぅ〜!」

   浜ちゃん:「おはようございます!」

   かおりん:「浜ちゃん、おはよっぷぅ〜!」

   浜ちゃん:「お、おっ、おはようっぷぅ・・・・」 


   かおりん:「やったぁ〜。じゃあ・・・ニャハ、ニャハ!」

   浜ちゃん:「・・・言いませんって!」

   

   かおりん:「・・・・・・・・チッ・・・。」

     
  かおりんへの応援メッセージはこちらへ ↓
 
            perfume289@hotmail.com
 
  かおりんブログはこちら ↓ (本当のかおりんがここにいます)
 
            http://blog.goo.ne.jp/perfume289/
 
 
 
 
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3.あとがき 


8月最初の日曜日は、仲よしのメルマガ発行者の

毛利弥江さんと神田高彦さんと神戸でお食事を楽しみました。 

毛利さん→ http://www.mag2.com/m/0000133216.html

神田さん→ http://www.mag2.com/m/0000179421.html


その次が、お盆で、

19日と20日は栃木から、あべまゆみさんが旦那さんと、妹さんとで、

私の工房に来られ、鞄作りに挑戦していきました。

その模様は、あべさん発売の「あべちゃん’S」の来月号で見られます。

「あべちゃん’S」→ http://www.abe-mayumi.com/maga.html

おお、ごめんなさい!受け付け終了してる・・・


で、27日は杉山弘道氏主催の「全国甘党」に参加してきました。

「全国甘党」→ http://www.sugiyama-hiromichi.com/template/amato_osaka.php


いっぱい人に会いました!


今号の、鈴木さんのように、

私は人の役に立つような仕事はしていませんが・・・


私は、人を笑わせるのが好きです。

私は、人を楽しませるのが好きです。


そして何より、私は人が大好きです。

       
 
 
 
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発行人:田村幸樹
 
JOB inc.
 
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最後までお読みいただいて本当に有難うございます
 
 
 
Vol.62 予定は9月17日です。
 
 
 
 
 
乞うご期待!
 
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