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2008/02/20

法律・経済最新ニュースのかんたん解説 186号

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法律・経済最新ニュースのかんたん解説        読者数 5,557名
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 Vol.186              2008/2/20 (毎週水曜日発行)
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┏ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 1. 小売等役務商標制度
 2. 話題を2題
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◎ 小売等役務商標制度
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小売等役務商標制度
(小売業者及び卸売業者の商標がサービスマークとして保護されるようになりました。)

1.はじめに
 商標には、商品に使用する商標と、サービス(商標法では、「役務」といいます。)
に使用する商標があります。商標は、自分の商品又は役務を、他人の商品又は役務と
識別するために使用する標識であり、役務に使用する標識を「サービスマーク」とい
う場合もあります。
 ところで、小売業者及び卸売業者(以下、「小売業者等」といいます。)は、カタ
ログの提供、品揃え、商品展示、店舗設計や接客サービス等の各種の営業を行ってい
ます。しかし、これらの営業は、商品を販売するための付随的なサービスであり、こ
れらの営業にお金が直接支払われることはないため、商標法上の役務ではないとされ
ていました。したがって、小売業者等は、商標の保護を受ける場合には、販売する商
品の商標権を取得し、商品商標として保護を受けるしかありませんでした。
 しかし、小売業者等が商品に使用する商標として保護を受ける場合には次のような
問題がありました。
(1)例えば、店内のショッピングカートに商標を表示し、接客サービスをする店員
    の制服等に商標を付けて営業をすることは、商品と直接関連しないため、商品商
    標の商標権では保護を受けることができませんでした。
(2)多種類の商品を取り扱う小売業者等が商標登録を受ける場合、多種類の商品の
    各々について商標登録を受けなければならないため、出願手数料、商標権の設定
    登録料及び登録の維持費用等が高額となり、大きな負担になっていました。

2.小売等役務商標制度の導入
(1)商標法が改正され、平成19年4月1日より小売等役務商標制度が導入されま
    した。法改正の結果、カタログの提供、品揃え、商品展示、店舗設計や接客サー
    ビス等、小売業者等が行う各種の営業(以下、「小売等役務」といいます。)が、
    商標法上の役務に含まれることになりました。このため、次のような商標の使用
    が小売等役務商標制度により保護を受けることができます。
  a.商品の品揃え
   商品を品揃えしたカタログに商標を独占排他的に使用することができます。
  b.商品の陳列
   商品の陳列棚やショーケース等への商標の表示に独占排他権である商標権が認め
    られます。
  c.接客サービス
   豊富な商品知識を持って説明や助言をする店員の制服・制帽・名札等に商標を表
    示することが商標権により保護されます。
  d.ショッピングカート・買い物かごの提供
   店舗に設置したショッピングカート等への商標の表示が保護されます。
  e.商品の試用
   衣料品の試着室等に商標を表示する行為が保護されます。
  f.商品の包装袋・レジ袋への商標の表示
  g.通信販売
  1)郵便や電話を利用する通信販売では、商品のレイアウト等を工夫したカタログへ
    の商標の表示等に商標権が付与されます。
  2)インターネットを利用する通信販売では、商品の選択の便宜のために、お客の端
    末画面上に表示されるインターネットサイトに商標を表示すること等が保護され
    ます。

(2)小売等役務は、第35類という一つの区分に属する役務であるため、多種類の
    商品を取り扱う場合でも、第35類という一つの区分について商標登録を受けれ
    ばよいので、出願手数料や登録料等の負担が小さくなります。

(3)小売等役務商標制度を利用することができる業種は、小売業及び卸売業であり、
    衣料品店、八百屋、肉屋、酒屋、メガネ屋、本屋、家具屋、家電量販店、飲食料
    品スーパー、コンビニエンスストア、ホームセンター、百貨店、卸問屋等です。

(4)小売等役務商標制度の導入により、商品商標と役務商標の双方ついて商標登録
    を受けなければならないということはありません。商品商標について商標登録を
    受けることにより、商品やその包装に商標を表示し、表示した商品の販売等に商
    標権が認められます。ただし、商品商標についての権利だけでなく、小売等役務
    商標について商標権を取得すれば、上述の保護を受けることができるため、より
   手厚い保護を受けることができる利点があります。

 さらに詳細をお知りになりたい方は、ご連絡下さい。

                      弁理士    川 瀬  裕 之

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◎ 話題
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○中小に会計参与導入が拡大〜決算の信頼度増し信用向上

 公認会計士や税理士が株主総会で選任され役員に就く会計参与。精度の高い決算書
を作成する目的で設けられた本制度の導入数は、06年の会社法施行時には極めて低か
った。1年余り経た現在、関心度は徐々に広がり、導入企業は1000社を超えたと見ら
れる。これは日本税理士会連合会、日本公認会計士協会に申請した会計参与就任用の
身分証明書発行枚数の合計件数に加えて、1人で複数企業の参与就任や会計事務所が
法人として就任するケースを含めた推計によるもの。
 拡大する会計参与導入の最大の理由は決算への信頼度が高まることにある。取引先
や金融機関は会計参与が認めた決算書を判断の基本とするからだ。景気回復気運に新
規事業を展開したい中小企業は資金調達上のメリットも大きい。
日本税理士会連合会によると、三菱東京UFJ銀行の金利低減・個人保証免除のほか、
中央三井信託銀行、新銀行東京、埼玉りそな銀行、北洋銀行など地銀や信金等、金融
機関の十数行が、会計参与導入企業に金利優遇や保証人不要などの優遇策を講じてい
る。
会社法施行時は金融機関側の理解不足もあり導入メリットが薄いとされていた。大企
業はコスト低減やコンプライアンス面から取り引き先を峻別する傾向が強い。技術力、
価格競争力に加え、自社をアピールするためにも会計参与導入は企業評価の条件とな
りそうだ。

○“ふるさと納税”5000円超寄附金を個人住民税の1割上限に税額控除

納税者の選択で自分の住む地域以外の自治体に個人住民税の一部を寄附できる「ふる
さと納税」構想の枠組が明らかになった。総務省のふるさと納税研究会は、地方自治
体への寄附金に対して、個人住民税の1割を上限に5000円を超える寄附金相当額を個
人住民税から税額控除する新制度を提案する報告書を公表した。政府はこの報告書を
たたき台に具体的な制度設計を検討し、2008年度税制改正での実現を目指す。
 「ふるさと納税」制度における「ふるさと」となる地方自治体は、納税者の意思を
尊重して納税者が選択するところを「ふるさと」と認め、都道府県と市区町村の双方
を対象とする。また、現行の寄附税制では、自治体に対する寄附金は所得控除の対象
とされているが、税額控除方式のほうが納税者には分かりやすく、貢献意欲も湧くと
して、適用下限額を超える額の全額を控除する方式を提案している。
 ただし、控除適用額については、個人住民税における納税者間の公平性の確保の観
点から、個人住民税所得割の税額の1割の上限を設けるとともに、事務が過度に煩雑
になることを避け、比較的少額の寄附を行う納税者に配慮し、適用下限額を現行の10
万円から大幅に引き下げて5000円とする。また、納税者にとって「使いやすい」仕組
みとするため、寄附申請と税額控除を受けるまでの納税者の手続きや申告様式の簡素
化についても検討する。

                                     ネットファーム 事務局  山本 正

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