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「陰陽師の力を持つ高校教師」及びその生徒たちの青春を描く「オカルト風味の青春小説」です。

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2007/02/16

陰陽師教師・橘麗華 「千鶴の一番長い1日」

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「拝殿の方は準備が整ったよ」
 そこへ麗華が呼びに来る。
「麗華先生……その方って……」
 純代は聞く。「……もしかして、噂の双子の妹さん……ですか?」
 麗華の隣にもう1人の人がいた。その人は普通の着物を着ていたのだが、
麗華が二人になったのではないかと思えるくらいそっくりだった。
普通の着物か水干かでないと見分けることはほとんど不可能である。
「さよ」
 その人が答えた。「……うちが麗華の妹の優華どす」
「京都は明日からお祭りやさかい、呼ぶの気が引けたねんのやけど……」
 麗華は言った。「……この際やから思うて来てもろたん」
「明日からお祭りといいますと……?」
「八坂神社祭礼、早い話が祇園祭」
 麗華は言った。「……何も山矛巡業の日だけが祇園祭やあらへんねんのやで」
「そ、7月1ヶ月全部が祇園祭なん」
 優華が頷く。「……さ、拝殿へ行きましょ。何もうちがいうことやあらへんのやけど」

「それではただいまから夏越の祭りを執り行わせていただきます」
 千鶴は言った。「……今年、神主の試験に合格し、祢宜になったばかりなので
…皆様、宜しくお願いします」

掛けまくも畏き 伊邪那岐大神 
筑紫の日向の橘小戸の阿波岐原に 禊ぎ祓へ給ひし時に 
生り坐せる祓戸大神等 諸々の禍事・罪・穢 有らむをば 
祓へ給ひ清め給へと 白すことを聞こし召せと 恐み恐みも白す 

 千鶴は暗誦で「祓詞」を唱えた後、榊を使った幣を使って打ち振り、
「祓いたまえ清めたまえ・守りたまえ幸えたまえ」と唱える。
それからみんなの方を向き直ったかと思うと同じ言葉を唱えた。
 それから千鶴は神前に向き直り、「水無月祓大祓詞」を唱えた。
 因みに結婚式を除く通常の祭りでは「水無月祓」の部分が
省略された「大祓詞」となる、祝詞の中でもオードソックスな祝詞である。
 では何故結婚式では唱えないのかというと忌み言葉が使われている箇所が
あるからである。
 どこかというと前段最後にあるこの箇所である。

此く出ば天津宮事以ちて 天津金木を本打ち切り末打ち断ちて 
千座の置座に置足はして 天津菅麻を本刈り断ち末刈り切りて
八針に取裂きて 天津祝詞の太祝詞事を宣れ

「切る」と「断つ」がこと結婚式に関する限り「忌み言葉」なのだ。


※筆者、多忙に付き、2ヶ月も放置して、大変申し訳ありませんでした。

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