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会計士として監査法人で監査に従事している人間の日常の出来事や想いをつづります。会計士監査を受けている経理・財務の人、監査役の方、株式公開を目指している企業、会計実務や内部統制に関心のある方必読です。最近は国際会計基準(IFRS)の研究もしています。

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2009/09/06

会計士監査こぼれ話「資産除去債務の準備は早めに」

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-- 「資産除去債務の準備は早めに」

                                   
                 発行部数1,226部   

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みなさんこんにちは。
 2010年4月より始まる年度から資産除去債務の会計基準が適用されます。
まだ来年のことだしと思っている方もおられるかもしれませんが、現在保有し
ている資産に対する除去債務を過年度分として期首で認識する必要があるので、
実質的には今期からの準備が必要になります。これも国際会計とのコンバー
ジェンスの一環で出てきたもので、米国ではSFAS143号という資産除去
債務の基準があり、IFRSでは除去債務そのものの基準はないものの、有形
固定資産の取得原価に含めての計上が必要と考えられております。

 除去債務は、資産を除去する時に汚染物質の除去等、支出を伴う何らかの法律
上の義務・それに準ずるものの発生が予想される資産に対して計上が必要になり
ます。今まではそういう支出は、除去実施時の費用として処理したり、撤去決定
時に減損損失や引当金で処理をしたりという実務が行なわれていたと思います。
しかし、固定資産取得時に将来の支出が法律上確定しているのであれば、それは
固定資産を使用するための付随的なものであり、取得原価に含めて、減価償却費
として使用している期間に配分しましょうというのが、今回の会計基準です。で
すので、現時点で減価償却が終わっているケースでも、もし取得時に資産除去債
務を計上していれば、全額過年度に費用配分済みであるため、現時点での支出見
積額を過年度分として認識する必要が出てくると思います。

 資産除去債務で最も悩ましいのは、「何が対象になるか」です。一般的にアスベ
ストやPCB、賃貸資産の原状回復費等が挙がっておりますが、業種によっては
他にもいろいろ法律があることが考えられ、またそういうことを網羅的に把握し
ている部署がなかなか存在しなかったりするので、各社頭を悩ませているところ
だと思います。
 
 対象債務については経理だけでの把握は難しく、資産を使用している現場の協力
がどうしても必要です。経営財務の記事では対象資産の把握は「会社の知識」が
問われるような趣旨のコメントがありましたが、正にその通りかと思います。
特に環境規制等が厳しいような業種・業態によっては、かなりの過年度損益が見
込まれるケースもあるようですので注意が必要かと思います。これから各社で本
格検討が始まり対象債務の事例もいろいろと出てくると思いますが、さてどの程
度の影響額になるんでしょう。


【発行責任者】
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ペンネーム 会 啓示(かい けいじ)

連絡先 kaikeiji2000@yahoo.co.jp
質問やご不明な点あればいつでも連絡下さい。
まぐまぐ紹介ページ http://www.mag2.com/m/0000128296.html
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