2009/04/06
会計士監査こぼれ話「GC注記、有価証券減損(税務)が変わるようです」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−2009/4/6 NO.122 −− 「GC注記、有価証券減損(税務)が変わるようです」 発行部数1,222部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− みなさんこんにちは。大変お久しぶりです。 今期より始まった内部統制監査のお陰で例年にないほど忙しい 2月、3月でした。個人的にはIFRSにも少々絡んでいたり して、この業界に入って以来最も忙しい日々になってましたが、 気が付いてみればもう4月、決算監査は目前です。 最近はルールが変わる間隔も早いのですが、今期については まだ監督庁からルールが明示されていないものもあったりし て、かなりバタバタになる会社も多いのではないでしょうか。 私なりに今期決算の目玉として3つほどを挙げたいと思います。 ●GC注記 どうも注記の枠組みが緩やかな方向に変わるようです。具体的 には疑義が生じていても合理的な計画があればGC注記は不要と なり、その代わりに有報のリスク情報の箇所に記載されることに なります。形式的な判断でGC注記を付けているケースが多いた めということのようですが、倒産時にGC注記が無い場合は当然 監査人の責任問題という話が出てくるわけでして、監査人として は自然に保守的にならざるを得ない立場にあり、なかなか難しい 問題です。しかしそもそもこの状況下で1年後の倒産予測を会社 ・監査人がするのは相当難しいです。なぜなら結局は銀行の姿勢 次第というケースが多いからです。GC注記が付いている、付き そうな会社は動向に留意が必要です。 ●有価証券の減損の損金算入 有価証券の著しい下落に伴う減損については、会計も税務も 50%下落したら〜という50%を起点にするのは同じなので すが、会計は回復可能性があることを立証しない限りは減損す る。税務は回復可能性が無いことを立証しないと損金算入して はならない(税務調査で否認される)と実務上は解釈されてい ます。回復可能性があるかないかというのは大抵の企業ではよ くわからない、つまり「不明」としているわけですが、回復可 能性が「不明」の場合、上記に当てはめると、会計は減損計上 する、税務は減損計上しないとなります。多くの会社がこのよ うな処理をしてきたわけですが、どうもこの3月決算より、税 務上の損金も会計と同様に認められるようです。(国税庁から 近々Q&Aか何か出るようです。) 繰延税金資産を全額回収可能としている区分1の会社や、全 額回収不能としている会社はいいのですが、実は多くの会社で 持ち合い株式等については有価証券の評価損についてはスケ ジューリング不能差異と見ているケースが多いのです。なぜな ら、売却の意思決定がされていないため、いつ損金になるかと いう時期が決まっていないからです。税務上の損金算入が今期 より認められることになると、スケジューリング可能という話 になってきます。そうなると、今まで回収不能としていた繰延 税金資産が回収可能ということになりますので、当期の損益に 影響を与えることになります。 該当する会社は国税庁が近々出す方針をよく検討する必要があ ります。 ●海外子会社留保利益に対する繰延税金負債の取崩し 海外子会社からの受取配当金は従来、益金不算入の扱いはな く、税負担があるため、外国税額控除等で還付される部分を除 いた追加の税負担部分を、将来の税負担が増加するものとして 繰延税金負債を計上していました。しかし、この度の改正で海 外子会社からの受取配当金も益金不算入という取扱いになりま した。但し配当の5%部分と源泉所得税は損金算入されないと のことですので、それ以外の部分については、税負担が無く なったということで対応する繰延税金負債を取り崩すことにな ります。海外に子会社が多い会社は結構な損益のインパクトが 予想されます。 上記以外にも内部統制監査の追加Q&Aが出たり、いろいろあり ますが、何とか乗り切っていきましょう。 【発行責任者】 ************************ ペンネーム 会 啓示(かい けいじ) 連絡先 kaikeiji2000@yahoo.co.jp 質問やご不明な点あればいつでも連絡下さい。 まぐまぐ紹介ページ http://www.mag2.com/m/0000128296.html ************************


