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会計士として監査法人で監査に従事している人間の日常の出来事や想いをつづります。会計士監査を受けている経理・財務の人、監査役の方、株式公開を目指している企業、会計実務や内部統制に関心のある方必読です。最近は国際会計基準(IFRS)の研究もしています。

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2008/11/30

会計士監査こぼれ話「資金余剰と資金不足」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−2008/11/30  NO.117


−− 「資金余剰と資金不足」
                                   
                 発行部数1,200部   

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みなさんこんにちわ

お金を貯め込む日本企業と、出来るだけ株主に還元する米国企業。
日本企業は米国企業のように株主に還元すべきと言われていましたが、
ちょっと情勢が変わってきそうです。

 少し前まで日本企業は現金を貯め込みすぎで株主に報いていないと
批判されていたものですが、今は多額のキャッシュがあるから買収攻勢
のチャンスが到来と言われたり、キャッシュを持っていることが見直
されてます。
 一方、現金を溜め込まずに株主へ配当等で還元することを第一として
いた米国の会社は、大手自動車メーカーを中心に今や、急速に資金不足
に陥ってます。状況が短期間のうちにすっかり変わってしまいました。

 財務論等の教科書的には、不要不急な現金(=資本コストを上回る
投資先がない現金)は借入の返済に充てたり、配当等で株主に報いるの
が株主価値の最大化に資することになるとは思いますが、これは現金が
必要な時は金融市場からは常に相応の資金調達が出来ることが前提と
なっている話だと思います。

 しかし現実には、現金を支払う時は会社側の意思決定のみでどうに
でもなる話ですが、現金の調達というのは資金の出し手があっての話
ですので、資金が調達できるか否かはその時の市況等によって大きく
変わります。つまり、利益が出たときに配当で株主に報いたのはいいが、
その後資金が必要になった時には会社の財務状況や市況が悪化し思った
ように資金が調達出来ないケースが十分に考えられるわけで、そういう
ことが予想されるのであれば、そもそも多額の配当はせずに将来に備えて
会社に貯めておこうとなるわけです。

 銀行も儲かっている時は貸してくれても、赤字傾向になって債務者区分
(金融機関での貸出先の分類。正常先、要注意先、破綻懸念先等がある)
が変わったりすると一転して貸付金を引き上げようとするなど、結構
変わり身は早いです。こういう事情も日本企業が伝統的にキャッシュを
持っている一つの側面だと思います。米国の事情は詳しく知りませんが、
資金調達がスムーズに出来ていたからこそ、株主への還元もタイムリー
に出来たのだと思います。

 さて、今後はどうなるか、はっきりとはわかりませんが、米国でも
今回の金融危機のようにいざという時に資金調達が出来ないケースが
増えてくれば、留保するという思考も出てくるのではないでしょうか。
日本においてはますます、現金を貯め込む傾向が強くなるのではない
でしょうか。銀行の借換拒否が原因の倒産も増えているようですし、、、、


【発行責任者】
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ペンネーム 会 啓示(かい けいじ)

連絡先 kaikeiji2000@yahoo.co.jp
質問やご不明な点あればいつでも連絡下さい。
まぐまぐ紹介ページ http://www.mag2.com/m/0000128296.html
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