会計士監査こぼれ話  RSSを登録する

会計士として監査法人で監査に従事している人間の日常の出来事や想いをつづります。会計士監査を受けている経理・財務の人、監査役の方、株式公開を目指している企業、会計実務や内部統制に関心のある方必読です。最近は国際会計基準(IFRS)の研究もしています。

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2008/11/03

会計士監査こぼれ話「海外子会社との決算期のズレ」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−2008/11/3  NO.116


−− 「海外子会社との決算期のズレ」
                                   
                 発行部数1,277部   

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みなさん、こんにちは。
株も為替もとんでもない状況になってます。巷では百年に一度の
金融危機と叫ばれてますが、そこまでひどいんでしょうかね。。。

 最近、昨今の金融危機で第二四半期や通期の業績予想を修正する
会社が増えています。それに伴って業界各社の業績対比等の解説が
現状の金融危機等と比較してされていたりしますが、実は海外子会社
の決算期をどうしているかによって、現在の景気の状況が決算にどう
反映されるかは大きく変わってきます。本社と海外子会社が同じ決算日
であれば、現在の景気の状況がダイレクトで反映されることになりますが、
海外子会社の決算日が3ヶ月ずれている場合、昨今のように変動が激しい
状況では、ちょっとピントのずれた状況になってしまいます。

 例えば自動車メーカーで北米の販売状況が9月に急激に悪化していると
いうニュースがあったとしても、北米の子会社の決算期が3ヶ月ずれて
いれば、9月の自動車メーカーの決算書には反映されないという状態に
なるわけです。この問題は特に海外での売上・利益の占める割合の大きな
企業では深刻です。


 現状の連結決算実務では、決算期統一や仮決算によって子会社の決算期を
親会社の決算期に合わせている会社もありますが、ほとんどの会社は
3ヶ月ずれた状態での連結、つまり3月決算であれば、海外子会社は
12月決算にしています。

 なぜなら、海外子会社の決算期を3月にしてしまうと実務的に決算を締める
のに時間がかかってしまうことや、海外の会計事務所の監査が遅かったりする
ためこうなっているのだと思います。(中国のように12月決算しか選択
出来ない国もある)連結決算の作成に当たっては子会社の決算月は3ヶ月
以内のずれであれば、重要な調整を行えばそのまま連結できるというルール
があり、ほとんどの会社はそのルールに則って連結をしています。重要な
調整とは売上や仕入等の営業取引の調整がされるのではなく、通常は
資本取引や貸付等の営業外の取引であることがほとんどであります。


 しかし、10月18日の日経新聞でも紹介されておりましたが、アナリスト
や投資家からのプレッシャーで決算期の統一へ動いている企業も少なくない
ようです。(この記事で紹介されているのは、三菱商事、船井電機、
日立建機、日産自動車、堀場製作所)ただ、しっかりシステムを作る意欲・お金
と運用する能力のある会社では可能と思いますが、周りを見渡してみると、
まだまだ平均的な企業が決算期の統一をするには実務的に難しいのではない
でしょうか。しかし、経営管理という意味からもタイムリーに数値を把握
することが望ましいのは言うまでも無く、徐々にはそういう方向に向かって
いくのかと思います。


 ちなみにある会社が海外子会社の決算期をどうしているか知りたいときは、
有価証券報告書→経理の状況→連結財務諸表等→連結財務諸表作成のための
基本となる重要な事項→連結子会社の事業年度等に関する事項を参照して
下さい。親切な書き方をしてない会社も多いですが、、、、


【発行責任者】
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ペンネーム 会 啓示(かい けいじ)

連絡先 kaikeiji2000@yahoo.co.jp
質問やご不明な点あればいつでも連絡下さい。
まぐまぐ紹介ページ http://www.mag2.com/m/0000128296.html
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