2008/10/27
会計士監査こぼれ話「四半期決算の特有な処理と簡便な処理」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−2008/10/27 NO.115 −− 「四半期決算の特有な処理と簡便な処理」 発行部数1,270部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− みなさんこんにちは。 ついこの間、第一四半期の決算が終わったばかりですが、第二四半期 の決算がそろそろ佳境に入ってきました。東証が30日以内の決算発表 を推奨していますが、意外に30日過ぎの発表の企業も数があるようです。 やはりいくら四半期とは言え、数字を作る側に取ってみれば本決算と それほど手間は変わらないというのが実感なのでしょうか。監査法人側は 監査からレビューに変わったので、明らかに手続が減ったのですが、 会社側は四半期特有の処理と簡便な処理が一部認められたとはいえ、 実務上の工数削減にはそれほどなっていないのかもしれません。 ところで、この四半期特有の処理と簡便な処理ですが、どちらも決算期 の処理よりも簡易な異なる処理を認めるということですが、基準上は明確 に区別されています。 四半期特有の処理は、原価差異の繰延処理、後入先出法における売上原価 修正、税金費用の計算です。 一方、簡便な処理は、貸倒実績率の算定、棚卸資産の実地棚卸の省略、 棚卸資産の評価方法、原価差異の配賦方法、固定資産の減価償却の方法、 経過勘定の概算計上、簡便な税金計算、連結時の債権債務取引消去、 未実現利益の消去等が定められてます。 この中で実務上比較的大きなインパクトがあるものとしては、税金計算 が挙げられます。税金計算は特有の処理、簡便な処理両方に登場しますが、 特有の処理の場合は利益×見積実効税率で税金費用を算定する方法で、 簡便な処理の場合は、加減算を重要な項目に限定するという方法で両者は 大きく異なります。 ここで気を付けたいのは、四半期特有の処理については、季節変動等が あることを考慮して例外的に認められたものであるので、継続して適用 しなければならない、つまり変更する場合は合理的な理由が必要になる ことです。(参考:経営財務 NO2890) よくあるのが第一四半期は特有処理により税金計算をしたが、中間は 従来の中間決算や中間申告の流れで原則的な税金計算をしたいという ケースがありますが、これは会計方針の変更にしないと認められない ようです。 一方、簡便な処理の場合は、簡便な処理を採用しても原則的な処理と 大きく異なることがないと考えられる場合に採用が認められるので、 原則的な方法に変更しても会計方針の変更には該当しないとされています。 (参考:経営財務 NO2890) よって、第一四半期に加減算を重要な項目に限定する簡便な税金計算を していた場合は、第二四半期において原則的な税金計算をすることも可能 ということです。 ややこしいですが、ポイントは特有の処理の変更は会計方針の変更に 該当し、簡便な処理の変更は会計方針の変更に該当しないということです。 特有の処理を一度採用したら、簡単には変えられないということですね。 【メルマガ紹介】 最近は労務問題がいろいろと話題になりますね。 サービス残業とか名ばかり管理職とか。上場審査の際は重点的な チェックポイントになるようです。 ご興味のある方は是非!! ●従業員と揉めないための予防策−小さな会社の労働法務 http://www.mag2.com/m/0000186575.html 隔週刊 いつまで従業員との無用なトラブルに無駄な労力をかけるのですか??? 昨今労働者の権利意識が高まっています。 事業主は従業員とのトラブルを避けるために、どのような予防策を講じるべきなのか? 労基署の相談員でもある社労士が経験から得た知識と知恵を提供致します。 【発行責任者】 ************************ ペンネーム 会 啓示(かい けいじ) 連絡先 kaikeiji2000@yahoo.co.jp 質問やご不明な点あればいつでも連絡下さい。 まぐまぐ紹介ページ http://www.mag2.com/m/0000128296.html ************************


