会計士監査こぼれ話  RSSを登録する

会計士として監査法人で監査に従事している人間の日常の出来事や想いをつづります。会計士監査を受けている経理・財務の人、監査役の方、株式公開を目指している企業、会計実務や内部統制に関心のある方必読です。最近は国際会計基準(IFRS)の研究もしています。

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2008/09/28

会計士監査こぼれ話「ついに国際会計基準適用へ」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−2008/9/28 NO.114


−− 「ついに国際会計基準適用へ」
                                   
                 発行部数1,267部   

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 みなさんこんにちは。
 1ヶ月ぶりくらいになります。発行については概ね2週間くらいを
目標としているのですが、いろいろと慌しく、気が付いたら時間が
経っておりました。
 この1ヶ月の間にはアメリカでの大手金融機関の倒産や比較的調子
の良かった新興国での景気の減速、消費者物価の上昇、26年ぶり
の貿易赤字等、今までの流れを大きく変えていくようなニュースが
多々ありましたが、会計関連でのビッグニュースは何と言っても、
9月4日に日経新聞で報道された、国際会計基準の導入検討の開始
でしょう。

 私はそれほど詳しい背景を知っているわけではないのですが、
世界の流れとして投資家が同等の条件で判断できるように、単一の
会計基準にするという大きな流れがあって、その手法としては
コンバージェンス(収斂)とアドプション(適用)という2つの方法
があると言われておりました。コンバージェンスは自国の基準と
国際会計基準の差異を解消し、自国の基準を国際会計基準と同等の
ものにすることで、アドプションとは自国の会計基準を捨て、
国際会計基準をそのまま受け入れることです。日本は皆さんもご存知の
通り、コンバージェンスによって国際会計基準への調和を図って来た
のですが、海外でこの手法を取っている国はどうも少数派のようで、
ほとんどの国がアドプションにより国際会計基準を採用或いは将来の
採用を決めていたようです。新聞報道や専門誌によると、米国が8月
に国際基準の採用を認める方針を表明したため、自国基準にこだわって
いるのは日本くらいであると言うことで、日本も方針転換の表明と
なりました。

 米国基準は細目主義と言われ、かなり細かい部分まで規定がされて
いるのに対し、国際会計基準は原則主義と言われ、大きな原理原則が
規定されているのみで細かい規定は監査人の判断に任せるという
スタイルと言われてます。なので、実際にそのまま実務に適用すると
なると会社の解釈によって、同じような取引でも相当の処理の幅が
出てくるのではないでしょうか。この辺りをどう解決するかは今後
大きな問題になってくるのだと思います。

 また、適用の仕方として、連結先行で単体は自国基準という話が
金融庁の意見交換会より出ております。恐らく株式を上場している会社
は取引所向けには国際会計基準の適用を行い、税務申告や会社法は
従来の日本基準を適用する。上場していない会社は従来どおりの日本基準
を適用するという形になるのではないでしょうか。ヨーロッパ諸国は
どうもそういう形式のようです。ということは実務的には単体は従来通り
決算を行い、そこから国際会計基準への調整仕訳を入れて、国際会計基準
に沿って連結決算を行うといった流れになるんでしょうかね。
(まあこれであれば何とか行けそうですかね)


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