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2009/11/07

今の美術業界を考える(その3)

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        今の美術業界を考える(その296)

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 伊東郁三郎遺作展            2009年11月7日
                                                
 1997年に 友人の鴨志田リエさん(現 目黒区区議会議員)のご紹介で
 伊東郁三郎先生のカタログを拝見させていただきました。社長が気に入って、
 リエさんと郁三郎先生のアトリエに伺い、個展を開催しました。あれから
 もう12年たっているとは信じられない思いです。
 そのときの展覧会のご縁で東京ステーションギャラリーの稲田さんが、
 伊東先生の作品を気に入ってくれて個展をしようという話が決まりました。
 なかなか思うように、筆が運ばない先生でしたので 東京ステーション
 ギャラリーでの展覧会が実現しないままお亡くなりになられたのは
 残念で仕方ありません。(http://www.yanagi.com/events/inada.shtml)

 今年の春に亡くなられたことを知りました。妹さんのマリコさんが
 私どもの画廊までご報告しにきてくださいました。お兄様のことを尊敬し
 最後まで看取ったのも、妹のマリ子さんでした。
 昨年は、ご縁があって島村達彦先生の遺作展を開催させていただきました。
 絵画というのは、絵描きさんの人生そのものだと思います。作家の先生が
 なくなった後も、存在しつづけて、現存作家の作品と勝負しつづけるのが
 絵画の世界です。そして、その絵画の値段は、作品だけの価値ではなく
 所有者や、絵画の持つ歴史が、すなわちコレクターの存在がその絵画の
 付加価値として評価されていく世界です。ようするに、所有者の審美眼が
 その作品に参加する形で評価されていくのですね。ですから、美術品は
 目筋の良い方にコレクションして頂く事が重要になるわけです。
 伊東郁三郎先生に関して言えば、専門家の評価はかなり高い
 わけですから、これからは画商の仕事で、どのようにマーケティングして
 作品の評価を高めていくのかということになります。見ればわかると
 社長はいいますが、まだまだ知っていただくために努力が必要です。

 11月11日(水) ~ 21日(土) まで 会期中は無休で営業します。
 また、初日の11日(水)の夕方からは簡単なワインパーティを企画して
 おります。何せ、今の段階では全くといっていいほど無名の作家ですから
 多くの方に見ていただきたいと思っています。

 わざわざ、こういう経済状況の時に、難しい展覧会ばかり開催することに
 なったのも、銀座柳画廊の運命だと受け止めています。伊東先生の人生を
 振り返り、コラムでは書けませんが、女性の敵ともいえるような自由な
 人生を送られて、「妻には 死んでも頭が上がらない。」と生前、言っておら
れました。今頃は天国で奥様に奉公しているのだと思います。

                        文責    野呂 洋子




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