2009/06/06
今の美術業界を考える(その274)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今の美術業界を考える(その274) ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ かあちゃん 重松清著 講談社 2009年6月6日 4月に岡野博先生の個展をしたときに、たまたま 小説家の重松清さんの 本のデザインをされていらっしゃる方が、画廊にこられて、表紙絵に 是非つかいたいとご連絡がありました。 重松清さんの小説は、以前から読んでおり、今年は娘の国語の教科書にも 「カレーライス」という文章が掲載されており、何度も娘に朗読 させました。丁度、そんな折に 重松清さんの新刊の表紙に岡野先生の 絵が掲載されるということで、ものすごいご縁を感じました。 この重松清さんは 昭和38年生まれで、銀座柳画廊の社長と同い年 です。もちろん、お会いしたことはありませんし、デザイン会社の方も 画廊にはいらしたようですが、それに気づかず、電話だけのやりとり でした。 ただ、最近 私は確信していることがあります。 それは、目に見えない ところで、同じ種類の人間は必ず出会ってつながっているということです。 最初に感じたのは、昨年の島村達彦展を開催したときでした。 リーマンショックがおこり、金融不安の最中での島村展では驚くような事が 次々とおこりました。また、この重松清さんの書かれる本の内容は いつも、章立てになっている主人公が、前の章の脇役だった人の人間関係を ひもとくものです。ひとつのストーリーに対して、常に同じ人物を主人公に 話をすすめるのではなく、次々と章ごとに主人公を移動させることによって 目にみえないところで話の内容と展開にふくらみをもたせているのです。 今回の「かあちゃん」という本も、母親という存在を現代社会において あらゆる角度から眺めることで、今の日本社会の問題を浮き彫りにしている ようにも感じます。 同世代であることも含めまして、社長や私だけでなく 銀座柳画廊を取り巻く人たちと同じ感性の持ち主であることを再確認いたし ました。その上での、岡野博先生の表紙絵です。これは、必然としかいいよう のないご縁を感じましたし、この本を手にとられる方々は、きっと岡野先生の 絵画の世界を理解してくださる人に違いないと確信しています。 この世の中には、不思議なことが多々ありますが、そのひとつが人との ご縁です。美術の仕事をしていると、ありとあらゆるジャンルの方々と 接することがありますが、やはり人とのご縁につきるのだと思います。 そして、そのご縁はいい意味でも悪い意味でも自分にふさわしい人としか 出会わないし、自分と近い種類の方でないと、出会いがあっても 続かないのだと思います。 文責 野呂 洋子 ▼▼ ご意見・ご感想を ▼▼ このコラムへのご意見・ご感想をお待ちしております。 ⇒ info@yanagi.com ▼▼ 柳画廊の最新情報 ▼▼ 柳画廊ホームページをご覧ください ⇒ http://www.yanagi.com ▼▼ 購読解除・受信メールアドレスの変更について ▼▼ 下記URLよりお願いいたします ⇒ http://www.yanagi.com/mail/sample.shtml ▼▼ メールマガジン バックナンバー ▼▼ 以下にバックナンバーを掲載しております ⇒ http://www.yanagi.com/mail/mailmagazine.shtml ※メールマガジン配信システム※ このメールマガジンはインターネットの本屋さん「まぐまぐ」のシステムで配 信しています。 【発行責任者】株式会社 銀座 柳画廊 【お問い合わせ】http://www.yanagi.com/contact.shtml


