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2009/05/09

今の美術業界を考える(その270)

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        今の美術業界を考える(その270)

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 エンデの遺言                 2009年5月9日
 〜根源からお金をとうこと〜

 最近、コラムの読者から 「この本が面白かったですよ。」と推薦される
 ことがあり、GWのお休みに読ませていただいたのがこの本でした。
 目からうろこの提言で、多くの事を学ばせてもらいました。
 NHK出版から出されたこの本は、NHK番組の「エンデの遺言」の制作に
 かかわった方達によって出版されました。
 
 お金とは何なのだろう?

 私は IBM時代には全く考えなかったこの疑問に、画商になってから
 何度も お金について考えさせられることがありました。絵の値段を
 考えたときに、お金について考えざるを得ないのです。2000年に
 出版されたこの本は、2008年には17刷がでるほどのベストセラー
 です。お金の機能を考えると
1.	交換の媒体
2.	価値の尺度
3.	価値の保存
4.	投機的利益の道具
5.	支配の道具  
 となるようです。私たちは、目的に合わせて道具を使いこなしますが
 どうやらお金に関して言えば、目的にあわせて道具を使いこなすどころか
 お金の機能が、機能同士で衝突してしまって多くの問題を起こしています。
 お米を買うお金と、絵を買うお金と、貯金するお金と、投資をするお金が
 全て同じお金で交換されているのに誰も疑問を感じていないのです。
 本来、交換の媒体から始まったお金が、今や商品として、お金がお金を生む
 時代になっています。そこに大きな問題が隠れています。今の資本主義を
 続けていけば、100年後には地球上に人間は住めなくなっているかもしれ
 ません。戦争が人間を滅ぼすのではありません。お金が人間を滅ぼしてしまう
 仕組みになっているのです。
 しかし、心配することはありません。お金は人間が作った物であり、
お金にたくさんの機能を加えたのも人間なのですから、お金の仕組みと
機能を変える事も人間にはできるはずです。
 2000年に書かれたこの本は、2009年の今の時代でも新しい
 提言に満ちています。私たち、人類はあまりにも現代の通貨システムに
 翻弄されているのです。
 私のような、社会の末端に生きている人間は既存の法律と仕組みの中で
 生きていかなければなりませんが、政治家や官僚のような社会の変化に
 携わる方には是非読んでもらいたい1冊です。


                    文責    野呂 洋子



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