2007/09/08
今の美術業界を考える(その183)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今の美術業界を考える(その183) ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 建築とアート(ル・コルビジェ展より) 今、六本木ヒルズにある森美術館で ル・コルビジェ展を開催しているので 見てまいりました。森美術館とは 色々ご縁もありますし、コルビジェは 森氏が 世界有数のコレクターの一人なので、コルビジェの最高作品が 見ることができるに違いないと思いまして、会期の間際でしたが 家族と 一緒に伺いました。 仕事がらみで、美術館には行きますが なかなかただ鑑賞するためだけに 美術館にいくのは、思うようにはいけないものです。ここ森美術館は 展望台がとても素敵で、若者のデートスポットにもなっていて、さらには 近くに新国立美術館もできたこともあって日曜日の午後となると、若い方々 で満員でした。建築とアートというのも、なかなか 歴史も深く、奥も深い内容 なので、私のような人間が語れるような題材ではないかもしれませんが、 このコルビジェ展を見た感想を正直にお伝えしようと思います。 建築は、私たちの生活に非常に密接に関係しているものなので、とても身近 であることを再認識しました。そして、身近であるからこそ、そこには美しさや デザイン性、そして芸術性が自然に求められてくるのだと実感してまいりました。 コルビジェは建築家であり、芸術家であった方なので 芸術家として、表現者 としてのコルビジェと建築家としてのコルビジェを この展覧会から垣間見る ことができました。建築の仕事というと、正直いって 私も憧れる職業のひとつ ではありますが、そこには多くの才能が必要とされるのだと思います。 まず、数学的な頭脳や 実用的な頭脳、安全性を確保すること、そして依頼者 の要望に答えるというコミュニケーション能力です。芸術家の主な仕事は、 自由な表現にもとづいた芸術性の追求ですから、たしかに 建築家のような 才能あふれる人は、おもうように仕事がすすまない、クライアントとのコミュニ ケーションにストレスを感じるときなどは、芸術活動を行うことで自分を解放 していくことができるのかもしれません。コルビジェの建築の中には、寸法の 概念に黄金比率をふんだんに取り入れていて、コルビジェ工学とも呼ばれている そうですが、実際に この展覧会で コルビジェが設計した建物の模型を 体験すると、階段ののぼりおりひとつ、住居の動線を確認しても 非常に 人間工学的に優れていて、シンプルでかつ居心地が良いことを実感します。 我が家の階段は段差が高く、年老いた母の不満のもとになっていますが、 この展覧会では、‘洋子、この階段は登っても ひざが痛くならないわよ!’ と感激していました。 コルビジェの溢れる才能に、感動した展覧会でしたが、現存時代のコルビジェ は、本人の希望通りには仕事ができなかったようで、彼が残した多くの図面や 都市計画においては政治がからんできますので、さまざまな苦労の後を 見て取ることができました。 ただ、建築家としての苦悩と苦労が多かったからこそ、コルビジェの残した 芸術作品が輝いて見えてくるのだと思います。 文責 野呂 洋子 ▼▼ ご意見・ご感想を ▼▼ このコラムへのご意見・ご感想をお待ちしております。 ⇒ info@yanagi.com ▼▼ 柳画廊の最新情報 ▼▼ 柳画廊ホームページをご覧ください ⇒ http://www.yanagi.com ▼▼ 購読解除・受信メールアドレスの変更について ▼▼ 下記URLよりお願いいたします ⇒ http://www.yanagi.com/mail/sample.shtml ▼▼ メールマガジン バックナンバー ▼▼ 以下にバックナンバーを掲載しております ⇒ http://www.yanagi.com/mail/mailmagazine.shtml ※メールマガジン配信システム※ このメールマガジンはインターネットの本屋さん「まぐまぐ」のシステムで配 信しています。 【発行責任者】株式会社 銀座 柳画廊 【お問い合わせ】http://www.yanagi.com/contact.shtml


