2009/11/14
示現塾 高度に出る午前問題を解こう!(2009-11-14)
*-----------------------------------------------------------------------* ■■ 示現塾 ■■ 高度に出る午前共通問題を解こう! プロジェクトマネージャ,データベーススペシャリストのセミナー開催・受付中! 午後問題や解答用紙のダウンロード http://zigen.cosmoconsulting.co.jp 春の情報処理技術者試験日まで、あと155日 2009年11月14日(土) 本格版 1875号 ** =================================================================== ** これは,2010年春の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験 午前問題 及び高度試験 午前共通問題 に対応したものです。 本日の問題テーマは,次の6つです。 第1問-基礎理論 ・・・一連の手続で得られるZの値が従う分布の概形 第2問-コンピュータ構成要素・・・主記憶のブロックをマッピングする方式 第3問-データベース ・・・繰り返し構造を持ったデータを第3 正規形 にしたもの 第4問-ネットワーク ・・・2.4GHz帯の無線技術 第5問-セキュリティ ・・・X.509証明書による利用者認証 第6問-システム開発技術 ・・・開発プロジェクトを完了させるために必要 なプログラマの人数 ** ------------------ やる気が出る(?)名言集 ----------------------- ** 自分が一番バカだと、思っていればいいんだよ。 そうすれば、他の人が教えてくれたことが、 スーッと自分に入ってくる。 (赤塚 不二夫) ** =================================================================== ** 第1問 基礎理論 分野-1-2 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:SW19-S-02 本問は、図表を含みますので、下記をクリックしてください。 http://zigen.cosmoconsulting.co.jp/mailmag/pic/2009-11-14-1.htm *-----------------------------------------------------------------------* 解説:Random( )は、0以上1未満の一様乱数を発生する関数であるから、 X と Y の11回分の値を考えれば、 0 0.1 0.2 0.3 0.4 ...... 0.8 0.9 1.0 とこんな感じに分布しそうである(もちろん、こんなピッタリした数値には ならない)。 そう思えば、選択肢アが正解になりそうだが、Z = X + Y なので、 0 = 0 + 0 や、2 = 1 + 1 になる確率は極端に少ないだろうと考えら れるので、選択肢イ~エのように、上向きに凸な分布になる。 また、1 = 0.1 + 0.9 , 1 = 0.2 + 0.8 , 1 = 0.5 + 0.5 と いったケースを想定すると、Z = 1 が最も多くなるとわかる。 Random( )は、0以上1未満の“一様”乱数を発生する関数であるから、0以上 1未満の値を均等に発生させる。 ~~~~ したがって、Zが描く分布は、選択肢ウやエのような曲線にはならず、計算し たZの数のが十分に大きくなれば(例えば、100万回)、選択肢イの直線の形 に近づいていくとわかる。 正解:イ ** =================================================================== ** 第2問 コンピュータ構成要素 分野-3-2 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:AP21-S-13 CPUと主記憶との間に置かれるキャッシュメモリにおいて,主記憶のあるブロック を,キャッシュメモリの複数の特定ブロックに対応付ける方式はどれか。 ア セットアソシアティブ方式 イ ダイレクトマッピング方式 ウ フルアソシアティブ方式 エ ライトスルー方式 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア セットアソシアティブ方式は、キャッシュメモリを複数のブロック に分割する。例えば、キャッシュメモリに、50 という容量がある場合、5 ずつの10 個のブロックに分割する。これに対し、主記憶も同じように、 10 個のブロックに分割する。例えば、主記憶の各番地を10 で割り、余り をブロック番号とする。そして、主記憶のブロック番号と、キャッシュの 各ブロックを1対1で割り当てる。 イ ダイレクトマッピング方式は、選択肢アのセットアソシアティブ方式のキ ャッシュの各ブロックが、1 のものである。例えば、キャッシュメモリに 50 という容量がある場合、1 ずつの50 個のブロック(各1 しか容量がな いので本当はブロックとは言い難い)に分割する。これに対し、主記憶も 同じように、50 個のブロックに分割する。例えば、主記憶の各番地を50 で割り、余りをブロック番号とする。そして、主記憶のブロック番号と、 キャッシュの各ブロックを1対1で割り当てる。 ウ フルアソシアティブ方式は、選択肢アのセットアソシアティブ方式のキャ ッシュをブロックに分けないのものである。例えば、キャッシュメモリに 50 という容量がある場合、1 個のブロックとして取り扱う。これに対し、 主記憶も同じように、1 個のブロックと考える(=何も区分しない)。 主記憶は、キャッシュの任意の位置に格納できる。つまり、キャッシュの どこにでも対応させることができる。 エ ライトスルー方式は、キャッシュの割り当てとは関係がない方式である。 これは、主記憶にデータを書き込む場合、キャッシュと同時に主記憶にも 書き込む方式である。これに対し、主記憶にデータを書き込む場合、ひと まずキャッシュメモリのみに書き込んでおき、CPU の空き時間などを利用 してキャッシュメモリから主記憶に書き込む方式をライトバック方式と呼 ぶ。この方式は、ライトスルー方式よりも実装は困難だが、全体的な性能 はライトスルー方式よりも良くなる。 正解:ア ** =================================================================== ** 第3問 データベース 分野-9-2 技術レベル-4 出題頻度-中 出典:SW18-S-62 次のような繰返し構造をもったレコードからなるデータを,第3正規形に正規化 したものはどれか。ここで,====部分は主キーを表す。また,単位と単価は 商品コードごとに決まるものとする。 ┌────┬──┬─────┬───┬──┬─────┬──┬──┬──┐ │伝票番号│日付│顧客コード│顧客名│住所│商品コード│単位│数量│単価│ └====┴──┴─────┴───┴──┴─────┴──┴──┴──┘ └─────┴──┴──┴──┘ └─────┴──┴──┴──┘ : 繰返し ア ┌────┬─────┐ │伝票番号│顧客コード│ └====┴─────┘ ┌─────┬───┬──┐ │顧客コード│顧客名│住所│ └=====┴───┴──┘ ┌────┬──┬─────┬──┐ │伝票番号│日付│商品コード│数量│ └====┴==┴=====┴──┘ ┌─────┬──┬──┐ │商品コード│単位│単価│ └=====┴──┴──┘ イ ┌────┬──┬─────┐ │伝票番号│日付│顧客コード│ └====┴──┴─────┘ ┌─────┬───┬──┐ │顧客コード│顧客名│住所│ └=====┴───┴──┘ ┌────┬─────┬──┐ │伝票番号│商品コード│数量│ └====┴=====┴──┘ ┌─────┬──┬──┐ │商品コード│単位│単価│ └=====┴──┴──┘ ウ ┌────┬──┬─────┬───┬──┐ │伝票番号│日付│顧客コード│顧客名│住所│ └====┴──┴─────┴───┴──┘ ┌────┬─────┬──┐ │伝票番号│商品コード│数量│ └====┴=====┴──┘ ┌─────┬──┬──┐ │商品コード│単位│単価│ └=====┴──┴──┘ エ ┌────┬──┬─────┬───┬──┐ │伝票番号│日付│顧客コード│顧客名│住所│ └====┴──┴─────┴───┴──┘ ┌────┬─────┬──┬──┬──┐ │伝票番号│商品コード│単位│数量│単価│ └====┴=====┴──┴──┴──┘ *-----------------------------------------------------------------------* 解説:問題に与えられているデータ構造は、無正規形である。第3正規形まで、 誘導してみる。 (1) 第1正規形 繰り返しグループを除去する。 ┌────┬──┬─────┬───┬──┬─────┬──┬──┬──┐ │伝票番号│日付│顧客コード│顧客名│住所│商品コード│単位│数量│単価│ └====┴──┴─────┴───┴──┴=====┴──┴──┴──┘ (2) 第2正規形 部分関数従属性を排し、完全関数従属性のみにする。 ┌────┬──┬─────┬───┬──┐ │伝票番号│日付│顧客コード│顧客名│住所│ └====┴──┴─────┴───┴──┘ ┌────┬─────┬──┐ │伝票番号│商品コード│数量│ └====┴=====┴──┘ ┌─────┬──┬──┐ │商品コード│単位│単価│ └=====┴──┴──┘ (3) 第3正規形 主キーに関する推移関数従属性を無くす。 ┌────┬──┬─────┐ │伝票番号│日付│顧客コード│ └====┴──┴─────┘ ┌─────┬───┬──┐ │顧客コード│顧客名│住所│ └=====┴───┴──┘ ┌────┬─────┬──┐ │伝票番号│商品コード│数量│ └====┴=====┴──┘ ┌─────┬──┬──┐ │商品コード│単位│単価│ └=====┴──┴──┘ 正解:イ ** =================================================================== ** 第4問 ネットワーク 分野-10-2 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:CM19-06 2.4GHz帯の電波を利用し,半径10mの範囲で1Mビット/秒程度までの通信速度を 実現する無線技術はどれか。 ア Bluetooth 1.0 イ IEEE 802.11b ウ IEEE 802.11g エ IrDA *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア Bluetooth は、Intel, IBM, Ericsson, Nokia, 東芝の5 社が提唱し たモバイル機器同士の無線データ転送方式である。2.4GHz 帯域を使用し、 10~100m の範囲なら、1Mbps 程度の速度で通信できる(バージョン 2.0で は、最大3Mbps)。組み込み機器を選ばず、消費電力もかなり少ないので、 様々な機器に搭載されている。 Bluetooth という名称は、ノルウェーとデンマークを統合したデンマーク のバイキング王、Harald Bluetooth(青歯王:好物のブルーベリーのせいで 歯が青かったといわれる)にちなんで命名された。 イ IEEE 802.11b は、無線LAN 規格の一つであり、2.4GHz 帯域を使用し、最大 11Mbps の伝送速度を持つ。 ウ IEEE 802.11g は、無線LAN 規格の一つであり、2.4GHz 帯域を使用し、最大 54Mbps の伝送速度を持つ。 エ IrDA は、Infrared Data Association の略であり、赤外線を利用した近距離 の無線データ転送方式である。通信可能距離1m 程度,最大 4Mbps の速度で 通信できる。ノートパソコン同士のデータ交換などに利用されていたが、最 近は、これを搭載しているパソコンは、ほとんどなくなった。 正解:ア ** =================================================================== ** 第5問 セキュリティ 分野-11-1 技術レベル-4 出題頻度-中 出典:AU15-11 X.509証明書による利用者認証を行う場合,適切な処理はどれか。 ア クライアント内で公開かぎと秘密かぎの組を生成し,公開かぎを認証機関に 送付して証明書を作成してもらう。生成した秘密かぎがクライアント内に保 管されていれば,作成された証明書は必ずしもクライアント内に格納してお かなくてもよい。 イ クライアントの証明書の正当性を確認するために,サーバはその証明書を認 証した機関にリアルタイムに問合せをしなければならない。このための通信 経路及び通信容量を確保しておく。 ウ 証明書をクライアント内に格納しておき,認証要求時にユーザ名と証明書を サーバに送付する。サーバ内では,事前に格納されている当該利用者の証明 書と,送付された証明書を突き合わせ,両者が一致すれば正しい利用者であ ると判定する。 エ 同一の利用者が複数のクライアントを利用するときは,証明書だけをフロッ ピーディスクにコピーしておく。その際,不正使用防止のために,フロッピ ーディスク内の証明書を使用するためのパスワードを設定する。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア X.509証明書は、ISO/IEC/ITUが定めたディジタル証明書の標準仕様 である。現在のバージョンは 3であり、拡張領域を設定し、証明書発行者が 独自の決められた情報を追加できるようにしている。次のような書式である。 1.証明書の基本情報 2.証明書の証明者情報 3.証明書の有効期間 4.証明書が証明する対象の情報 5.証明書に含まれる公開かぎ情報 6.証明書発行局の署名 7.証明書の拡張部分 クライアント内で公開かぎと秘密かぎの組を生成し、公開かぎを認証機関に 送付して証明書を作成してもらう。生成した秘密かぎがクライアント内に保 管されていれば、作成された証明書は必ずしもクライアント内に格納してお かなくてもよい。 イ 証明書には、有効期間がある(選択肢アの3.)。したがって、認証機関にリ アルタイムに問合せをしなくてもよい。しかし、使用する直前には、CRL (Certificate Revocation List:証明書失効リスト)が発行されていないか を確認する必要はある。 ウ 証明書をクライアント内に格納しておき、認証要求時にユーザ名と証明書を サーバに送付する。この証明書には、認証機関の電子署名がついている。 サーバ内では、認証機関から認証機関の公開かぎを入手し、クライアント から送付されてきた認証機関の電子署名がついた証明書を復号し、OKなら ば、認証機関が発行した証明書だとわかり、正しい利用者であると判定する。 エ 証明書は、基本的に公開しても構わないものである。パスワードの設定等で 証明書のアクセス制限をする必要はない。パスワードの設定等で、守らねば ならないのは、認証機関からもらった発信者用(ここでいうクライアント) の秘密かぎである。 正解:ア ** =================================================================== ** 第6問 システム開発技術 分野-12-3 技術レベル-3 出題頻度-低 出典:PM21-S2-04 工数が500人日と見積もられた開発プロジェクトを4人で開始したが,開発に遅れ が出てきた。あと25日を残すところで,まだ160人日の工数が必要と見込まれる ので,プログラマを増やすことにした。次のような条件がある場合,予定どおり, あと25日で開発プロジェクトを完了するには,少なくとも何人のプログラマを 増やせばよいか。 〔条件〕 (1) 増員するプログラマは最初の10日間はプロジェクトの学習をそれぞれ行う ものとする。 (2) プログラマを増員することによる作業の再分割やその後のコミュニケーシ ョンのオーバヘッドなどは無視できる。 (3) 増員するプログラマの生産性は,当初からのプログラマの生産性と変わら ないものとする。 ア 3 イ 4 ウ 7 エ 8 ** =================================================================== ** 解説:問題の条件にしたがって計算する。 (A) 当初からプロジェクトに参画していた4人は、残りの25日間も、開発作業 を行うので、4人×25日=100人日の工数は確保済みである。 (B) 160人日の工数が必要と見込まれるので、不足分は、160-100=60人日 である。 (C) 開発プロジェクトを完了させるために必要なプログラマの人数を、a人と すると、〔条件〕(1)より、10×a人日が学習時間として必要である。 (D) 必要な工数の総計は、(B)+(C)=60+10×a人日である。 (E) a人が25日間の作業すると、a人×25人日が確保できる。 (F) (D)=(E)であれば、プロジェクトは予定どおり完了できるので、 60+10×a人日=a人×25人日 ↓ 60 = 15a ↓ 4 = a したがって、4人のプログラマを増やせばよい。 正解:イ ** ========================= 与謝蕪村の俳句 ======================== ** 御火焚や 霜うつくしき 京の町 *///////////////////////////////////////////////////////////////////////* 以下のワークショップ(セミナー)の受講者募集中! プロジェクトマネージャ試験対策 第1回 平成22年 1月24日(日) 論述式試験の攻め方・組織要員管理 第2回 平成22年 2月11日(祝) 記述式試験の攻め方・品質管理 第3回 平成22年 2月28日(日) 契約管理・レビュー 第4回 平成22年 3月14日(日) 進捗管理・EVM 第5回 平成22年 3月28日(日) リスク・変更管理 データベーススペシャリスト試験対策 第1回 平成22年 1月31日(日) 概念モデル・ERD 第2回 平成22年 2月14日(日) 正規化理論・従属関係 第3回 平成22年 3月 7日(日) スーパタイプ・サブタイプ 第4回 平成22年 3月22日(祝) テーブル構造・JIS-SQL(DML) 第5回 平成22年 4月 4日(日) JIS-SQL(DDL)・排他制御 詳しくは、http://zigen.cosmoconsulting.co.jp をアクセスしてください。 *///////////////////////////////////////////////////////////////////////* ■■ 示現塾 ■■ 高度に出る午前共通問題を解こう! 発行・編集責任者 金子 則彦 このメールマガジンを解除するには、 http://zigen.cosmoconsulting.co.jp/mailmag/mailmag_index.htm にてお手続きください。


