2009/11/12
示現塾 高度に出る午前問題を解こう!(2009-11-12)
*-----------------------------------------------------------------------* ■■ 示現塾 ■■ 高度に出る午前共通問題を解こう! プロジェクトマネージャ,データベーススペシャリストのセミナー開催・受付中! 午後問題や解答用紙のダウンロード http://zigen.cosmoconsulting.co.jp 春の情報処理技術者試験日まで、あと157日 2009年11月12日(木) 本格版 1873号 ** =================================================================== ** これは,2010年春の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験 午前問題 及び高度試験 午前共通問題 に対応したものです。 本日の問題テーマは,次の6つです。 第1問-基礎理論 ・・・サイコロがAである条件付き確率 第2問-コンピュータ構成要素・・・キャッシュメモリの記述 第3問-データベース ・・・関数従属 第4問-ネットワーク ・・・データリンク層以下を使用するLAN間接続 装置 第5問-セキュリティ ・・・ハッシュ関数を利用したメッセージ認証 第6問-システム開発技術 ・・・要求定義や分析・設計で用いられる技法 ** ------------------ やる気が出る(?)名言集 ----------------------- ** 前後裁断。 (過去にも未来にもとらわれず、一瞬一瞬に全力を尽くすという意味) (野村 克也) ** =================================================================== ** 第1問 基礎理論 分野-1-2 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:SW18-A-02 袋の中に重心の偏った二つのサイコロ A ,B が入っている。A は1 の目が 3/10 の確率で,B は 1 の目が 3/5 の確率で出る。 袋の中からサイコロを一つ取り出し,振ってみたら 1 の目が出たという条件の下 で,取り出したサイコロが A である条件付き確率は幾らか。 ア 3/10 イ 1/3 ウ 1/2 エ 2/3 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:問題の条件に従って、順に考えてみる。 (1) サイコロA とB のどちらを取り出すかは、確率 1/2ずつ (2) サイコロA を取り出して、さらにそれが1 の目の確率は、 1/2 × 3/10 = 3/20 同様に、1 以外の目の確率は、1/2 × 7/10 = 7/20 (3) サイコロB を取り出して、さらにそれが1 の目の確率は、 1/2 × 3/5 = 3/10 同様に、1 以外の目の確率は、1/2 × 2/5 = 2/10 確率のみを図に書けば、次のようになる。 サイコロA ┌─────────┬───────────┐ │ 1 の目 3/20 (a)│ 1 以外の目 3/20 (b)│ └─────────┴───────────┘ サイコロB ┌─────────┬───────────┐ │ 1 の目 3/10 (c)│ 1 以外の目 2/10 (d)│ └─────────┴───────────┘ 一見すると、解答は、(a)の3/20になりそうだが、問題文は、“サイコロを 一つ取り出し,振ってみたら 1 の目が出たという条件の下”としており、 この“条件の下に”までは、前提条件として成立していると考えねばならな い。 したがって、“ 1 の目が出た”=(a)+(c)を分母にして、サイコロAの1の目 =(a) を分子にしなければならない。 3/20 ÷(3/20+3/10)=1/3 正解:イ ** =================================================================== ** 第2問 コンピュータ構成要素 分野-3-2 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:SW18-A-19 キャッシュメモリに関する記述のうち,適切なものはどれか。 ア キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶と同等でも,主記憶の実効アク セス時間は短縮される。 イ キャッシュメモリの容量と主記憶の実効アクセス時間は,反比例の関係に ある。 ウ キャッシュメモリは,プロセッサ内部のレジスタの代替として使用可能で ある。 エ 主記憶全域をランダムにアクセスするプログラムでは,キャッシュメモリ の効果は小さくなる。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶と同等であるならば、主記 憶の実効アクセス時間は短縮されない。むしろ、増加する。 イ キャッシュメモリの容量と主記憶の実効アクセス時間は、原則として反比例 の関係にある。キャッシュメモリの容量が大きいほどヒット率が上がり、主 記憶の実効アクセス時間が小さくなるからである。しかし、設問アのように、 キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶と同等であるならば、そうとは言 えず、消去法から×になる。 ウ キャッシュメモリは、プロセッサ内部のレジスタの代替としては使用できな い。 エ キャッシャメモリとは、CPUと主記憶装置の間に位置する主記憶よりも高速な アクセスが可能なメモリである。CPUが主記憶装置にアクセスする際は、まず キャッシュメモリに要求するデータが存在するかを確認する。存在していれ ば、キャッシュメモリから読み出し、主記憶装置にアクセスしない。存在し ていなければ、主記憶装置にアクセスし、キャッシャメモリにコピーしてか ら、CPUに転送する。CPUが主記憶装置にアクセスする際、キャッシュメモリ に要求するデータが存在している確率をヒット率と言う。 主記憶全域をランダムにアクセスするプログラムでは、ヒット率が低下す るので、キャッシュメモリの効果は小さくなる。 正解:エ ** =================================================================== ** 第3問 データベース 分野-9-2 技術レベル-4 出題頻度-中 出典:DB17-24 関数従属に関する記述のうち,適切なものはどれか。ここで,A,B,Cはある関係 の属性の集合とする。 ア Bが Aに関数従属し,Cが Aに関数従属すれば,Cは Bに関数従属する。 イ Bが Aの部分集合であり,Cが Aに関数従属すれば,Cは Bに関数従属する。 ウ Bが Aの部分集合であれば,Aは Bに関数従属する。 エ BとC の和集合が Aに関数従属すれば,BとC はそれぞれが Aに関数従属する。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア B がA に関数従属するということは、A → B である。 (B → A でないことに注意)この選択肢の関数従属を図で示せば、 次のようになる。 ┌───────┐ ─┴─ ↓ A B C ─┬─ ↑ └───┘ B と C とは無関係であるので、CはBに関数従属しない。 イ B が A の部分集合であるということは、推移律から、A → B になる。 この選択肢の関数従属を図で示せば、選択肢アのものと同じになる。 ┌───────┐ ─┴─ ↓ A B C ─┬─ ↑ └───┘ B と C とは無関係であるので、CはBに関数従属しない。 ウ この選択肢の関数従属を図で示せば、次のようになる。 A B C ─┬─ ↑ └───┘ A → B なので、B はA に関数従属している。 エ この選択肢の関数従属を図で示せば、次のようになる。 A B C ─┬─ ↑ ↑ └───┴───┘ B とC は、それぞれがA に関数従属している。 正解:エ ** =================================================================== ** 第4問 ネットワーク 分野-10-2 技術レベル-3 出題頻度-高 出典:NW19-48 複数のLANを接続するために用いる装置で,OSI基本参照モデルのデータリンク層 のプロトコル情報に基づいてデータを中継する装置はどれか。 ア ゲートウェイ イ ブリッジ ウ リピータ エ ルータ *-----------------------------------------------------------------------* 解説::ア ゲートウェイは、トランスポート層以上での中継を行うLAN 間接続 装置である。例えば、メインフレームをLAN に接続する場合に設置される。 イ ブリッジは、データリンク層で中継を行うLAN 間接続装置である。しかし、 最近、ブリッジはほとんど使われておらず、同等の機能を持つスイッチン グハブが利用されている。 ウ リピータは、物理層で中継を行うLAN 間接続装置である。しかし、リピー タはほとんど使われておらず、同等の機能を持つハブが利用されている。 リピータは、2ポートしかないハブだと思えばよい。 エ ルータは、ネットワーク層で中継を行うLAN 間接続装置である。ルータは、 現在でも大いに利用されている。インターネットは、多数のルータから成 るネットワークである。 正解:イ ** =================================================================== ** 第5問 セキュリティ 分野-11-1 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:AU17-15 ハッシュ関数を利用したメッセージ認証に関する記述のうち,適切なものはどれ か。 ア 受信者は,送信者の公開かぎとハッシュ関数を用いてハッシュ値からメッセ ージを復号する。 イ 受信者は,ハッシュ関数を用いてメッセージからハッシュ値を生成し,送信 者の公開かぎで復号したハッシュ値と比較する。 ウ 送信者は,自分の公開かぎとハッシュ関数を用いてメッセージからハッシュ 値を生成し,メッセージとともに送信する。 エ 送信者は,ハッシュ関数を用いて送信者の秘密かぎのハッシュ値を生成し, メッセージとともに送信する。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:メッセージ認証は、メッセージが変更されていないことを保証するための 手続きであり、ハッシュ関数は、一方向性(計算結果であるハッシュ値から 元の値を求めることができない)を持っている関数である。代表的なハッシ ュ関数は、MD5やSHA-1などがある。ハッシュ関数を利用したメッセージ認証 は、次のようにして行われる(ハッシュ値は、メッセージダイジェストとも 言う)。 ┌───┐ ┌───┐ │通信文│─────┐ ┌────→│通信文│ └───┘ │ │ └───┘ │ 送信者↓ 受信者│ ↓ ↓ ┌─────┐ ┌─────┐ ┌──────┐ ┌──────┐ │ 通信文 │ │ 通信文 │ │ハッシュ関数│ │ハッシュ関数│ ├─────┤─→├─────┤ └──────┘ └──────┘ │ハッシュ値│ │ハッシュ値│ ↓ │ └─────┘ └─────┘ ┌─────┐ ↓ ↑ │ │ハッシュ値│ ┌─────┐ │-a- -b-↓ └─────┘ │ハッシュ値│────┘ 比較 ←─────┘ └─────┘ ↓ 一致すれば、OK! しかし、上記の方法では、通信文とハッシュ値の両方が通信途中で改ざん されると、メッセージが変更されていないことを保証できない。そこで 送信者はハッシュ値を暗号化して(上図では-a-で行う)送信し、受信者 は復号して(上図では-b-で行う)から比較する。 正解:イ ** =================================================================== ** 第6問 システム開発技術 分野-12-3 技術レベル-3 出題頻度-中 出典:SD17-14 ソフトウェアの要求定義や分析・設計で用いられる技法に関する記述のうち,適 切なものはどれか。 ア 決定表は,条件と処理を対比させた表形式で論理を表現したものであり,複 雑な条件判定を伴う要求仕様の記述手段として有効である。 イ 構造化チャートは,システムの“状態”の種別とその状態が遷移するための “要因”との関係を分かりやすく表現する手段として有効である。 ウ 状態遷移図は,DFDに“コントロール変換とコントロールフロー”を付加した ものであり,制御系システムに特有な処理を表現する手段として有効である。 エ 制御フロー図は,データの“源泉,吸収,流れ,処理,格納”を基本要素と しており,システム内のデータの流れを表現する手段として有効である。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア 決定表は、条件に応じて行う処理や動作を記述した表である。表を4 つの部分に分け、上部の左に条件、右に条件に該当するか否かの Y,N、下 部の左に想定される結果、右に該当する場合は、X 該当しない場合は、-を 記入する。 イ 状態遷移図の説明である。 ウ 制御フロー図の説明である。 エ DFD の説明である。 正解:ア ** ========================= 与謝蕪村の俳句 ======================== ** 風雲の 夜すがら月の 千鳥哉 *///////////////////////////////////////////////////////////////////////* 以下のワークショップ(セミナー)の受講者募集中! プロジェクトマネージャ試験対策 第1回 平成22年 1月24日(日) 論述式試験の攻め方・組織要員管理 第2回 平成22年 2月11日(祝) 記述式試験の攻め方・品質管理 第3回 平成22年 2月28日(日) 契約管理・レビュー 第4回 平成22年 3月14日(日) 進捗管理・EVM 第5回 平成22年 3月28日(日) リスク・変更管理 データベーススペシャリスト試験対策 第1回 平成22年 1月31日(日) 概念モデル・ERD 第2回 平成22年 2月14日(日) 正規化理論・従属関係 第3回 平成22年 3月 7日(日) スーパタイプ・サブタイプ 第4回 平成22年 3月22日(祝) テーブル構造・JIS-SQL(DML) 第5回 平成22年 4月 4日(日) JIS-SQL(DDL)・排他制御 詳しくは、http://zigen.cosmoconsulting.co.jp をアクセスしてください。 *///////////////////////////////////////////////////////////////////////* ■■ 示現塾 ■■ 高度に出る午前共通問題を解こう! 発行・編集責任者 金子 則彦 このメールマガジンを解除するには、 http://zigen.cosmoconsulting.co.jp/mailmag/mailmag_index.htm にてお手続きください。


