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2009/11/07

示現塾 高度に出る午前問題を解こう!(2009-11-07)

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            春の情報処理技術者試験日まで、あと162日
  2009年11月07日(土)                                      本格版 1868号
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  これは,2010年春の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験  午前問題
  及び高度試験  午前共通問題  に対応したものです。

  本日の問題テーマは,次の6つです。

  第1問-基礎理論            ・・・7ビットのコードと1ビットのパリティ
                                    ビット
  第2問-コンピュータ構成要素・・・コンピュータAの処理時間の倍数
  第3問-データベース        ・・・組織階層の概念データモデル
  第4問-ネットワーク        ・・・LANの利用率(計算)
  第5問-セキュリティ        ・・・SHA-1
  第6問-システム開発技術    ・・・概念データモデルの解釈として適切なもの

** ------------------  やる気が出る(?)名言集  ----------------------- **

    唯一の、真の教育者は、

    自らを教育した人である。
                                                         (ベネット)

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第1問  基礎理論
分野-1-1        技術レベル-3        出題頻度-中        出典:SW16-06

7 ビットのコードと 1 ビットのパリティビットからなる 8 ビットのデータで,
データ誤りが発生したときの記述として,適切なものはどれか。

ア  1 ビットが誤っているときだけ,誤りを復元できる。

イ  誤りを復元することは,不可能である。

ウ  誤りを復元できるかどうかは,不明である。

エ  奇数個のビットが誤っているときだけ,誤りを復元できる。

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:パリティビットには、奇数パリティと偶数パリティがある。奇数パリティ
    は、ある一定の単位ごとに検査用に余分に付けた冗長ビット(パリティビット)
    を付加し、そのビットも含めてビットの1の個数が奇数になるように冗長ビッ
    トの値を決める方式である。

      例えば、データが1101010 であるならば、1 は4つ(偶数)あるので、パリ
    ティビットの1 を追加して(5つの奇数にして)、11010101 とする。この方式
    では、奇数個のビット誤りを検出できるが、訂正はできない。また、偶数パリ
    ティというのもあるが、偶数になるように冗長ビットの値を決める点が違うだ
    けで、仕組みは同じである。

      パリティビットは、誤りがあることがわかるだけで、どのビットが誤ってい
    るかは分からない。したがって、誤りを復元することは、不可能である。

正解:イ

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第2問  コンピュータ構成要素
分野-3-1        技術レベル-3        出題頻度-中        出典:SW19-A-18

同じ命令セットをもつコンピュータAとBがある。それぞれのCPUクロック周期と,
あるプログラムを実行したときのCPI(Cycles Per Instruction)は,表のとおり
である。コンピュータAがこのプログラムを実行したときの処理時間は,コンピュ
ータBの処理時間の何倍になるか。

                   CPUクロック周期          CPI
                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ̄ ̄ ̄ ̄
コンピュータA         1ナノ秒                4
コンピュータB         4ナノ秒                0.5

ア  1/32          イ  1/2            ウ  2            エ  8

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:CPI(Cycles Per Instruction)は、名前のとおり、1命令当たりに必要な
    サイクル数である。CPUクロック周期は、何秒ごとに1サイクルするかの周期
    を示している。したがって、各コンピュータの1命令当たりに必要な時間数は、
    以下のとおりである。

    コンピュータA … 1ナノ秒 ×   4 = 4ナノ秒
    コンピュータB … 4ナノ秒 × 0.5 = 2ナノ秒

    4ナノ秒 ÷ 2ナノ秒 = 2     となり、2倍の時間が必要になる。

正解:ウ

** =================================================================== **
第3問  データベース
分野-9-2        技術レベル-4        出題頻度-中       出典:DB21-S2-06

複数の事業部,部,課及び係のような組織階層の概念データモデルを,第3正規形
の表,
        組織(組織ID, 組織名, …)
               ̄ ̄ ̄
として実装した。組織の親子関係を表示するSQL文中の a に入れるべき適切な字句
はどれか。ここで,“組織”表記述中の下線部は,主キーを表し,追加の属性を想
定する必要がある。また,モデルの記法として UMLを用いる。{階層}は組織の親子
関係が循環しないことを指示する制約記述である。

                          ┌───────┐
                         *│子組織        │{階層}
                  ┌───┴───┐      │
                  │     組織     │      │
                  ├───────┤      │
                  │組織名        │0..1  │
                  │…            ├───┘
                  │              │親組織  
                  └───────┘  

SELECT 組織1.組織名  AS  親組織,  組織2.組織名  AS  子組織
    FROM 組織  AS  組織1,  組織  AS  組織2
    WHERE    a            

ア  組織1.親組織ID = 組織2.子組織ID

イ  組織1.親組織ID = 組織2.組織ID

ウ  組織1.組織ID = 組織2.親組織ID

エ  組織1.組織ID = 組織2.組織ID

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:問題の図にある親組織と子組織を結ぶ線は、E-R図ではループ構造を示す
    線である。親組織の多重度は、0..1になっているので、親組織は、0か1のい
    ずれかになる。子組織の多重度は、*になっているので、子組織は、無限大
    になる。これらの関係を図で示せば、次のような木構造になっているものと
    考えられる。

                組織
              /    \
            組織     組織
          /  \
       組織    組織
              /  \
            組織   組織

    また、問題文の「{階層}は組織の親子関係が循環しないことを指示する制
    約記述である。」としているので、上図のような木構造であることがはっき
    りする。

    本問を難しくしているのは、問題文の組織階層の概念データモデルである。

    第3正規形の表  組織(組織ID,組織名,… )の、…が何なのかを隠してあ
    る所がポイントである。それが「親組織ID」であるとわかるには、木構造を
    関係モデルで表記するパターンを知っている必要がある。
      次の組織構造を、関係モデルで表記してみよう(数字は、組織IDを示して
    いる)。

                1
              / \
            2      3
          / \
         4     5
             / \
            6     7

    ┌───┬────┐
    │組織ID│親組織ID│
    ├───┼────┤
    │   1  │   -   │
    ├───┼────┤
    │   2  │    1   │
    ├───┼────┤
    │   3  │    1   │
    ├───┼────┤
    │   4  │    2   │
    ├───┼────┤
    │   5  │    2   │
    ├───┼────┤
    │   6  │    5   │
    ├───┼────┤
    │   7  │    5   │
    └───┴────┘
    このような関係モデルを前提にして、SQL 文を考えてみる。

    FROM 組織  AS  組織1,  組織  AS  組織2  は、一つの組織テーブルに、
    組織1,組織2の二つの相関名をつけている。

    したがって、親レコードと子レコードを結合するには、同一の組織テーブルを
    組織1.組織ID = 組織2.親組織ID によって結合しなければならない。言い換
    えれば、親組織ID は、組織ID の外部キーにしなければならない。

    したがって、選択肢ウを、WHERE句内の a に記載する必要がある。

    また、SELECT 組織1.組織名  AS 親組織, 組織2.組織名  AS 子組織  から、
    組織1は親組織にならねばならないのに、選択肢イを a に記載すると、
    組織1が子組織になってしまうので、間違いである。

正解:ウ

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第4問  ネットワーク
分野-10-2       技術レベル-3        出題頻度-高        出典:SW19-S-60

10Mビット/秒のLANで接続された4台のノード(A,B,C,D)のうち,2組(AとB,
CとD)のノード間でそれぞれ次のファイル転送を行った場合,LANの利用率はおよ
そ何%か。ここで,転送時にはファイルの大きさの30%に当たる各種制御情報が
付加されるものとする。また,LANではリピータハブが使用されており,衝突は考
えないものとする。

      ファイルの大きさ:  平均1,000バイト
      ファイルの転送頻度:  平均60回/秒(1組当たり)

ア  2              イ  6              ウ  10              エ  12

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:A と B のノード間での1秒間のファイル転送量を計算する。

    (1) 1回当たりのファイルサイズ
            =平均 1,000 バイト + 各種制御情報 1,000 × 30%
            = 1,300 バイト 

    (2) 1秒当たりの転送量
            = 1,300 バイト × 60 回 = 78,000 バイト
            = 78,000 バイト × 8 = 624,000 ビット

        転送するノードは、A と B,C と D の2組あるので、

    (3) 1秒当たりの総転送量
            = 624,000 ビット × 2 = 1,248,000 ビット

        LAN は、10M ビット/秒なので

    (4) 利用率
            = 1,248,000 ÷ 10,000,000 × 100 = 12.48%

正解:エ

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第5問  セキュリティ
分野-11-1       技術レベル-4        出題頻度-中       出典:SC21-S2-06

SHA-1を説明したものはどれか。

ア  160ビットの出カデータを生成し,改ざんの検出に利用するアルゴリズム

イ  IPsecで使用される暗号化アルゴリズム

ウ  公開鍵暗号方式において暗号化鍵を生成するアルゴリズム

エ  データの暗号化が正常に完了したことの確認に利用するアルゴリズム

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:SHA-1は、Secure Hash Algorithm 1の略であり、ハッシュ関数の一つであ
    る。SHS(Secure Hash Standard)を改良して作られた。

    SHA-1は、2の64乗ビット以下の長さを持つメッセージを入力として、160ビッ
    ト固定長のメッセージダイジェスト(ハッシュ値)を生成する。

    送信者は、元のメッセージからSHA-1で、メッセージダイジェスト(ハッシュ
    値)を生成し、元のメッセージとメッセージダイジェスト(ハッシュ値)を一緒
    に送信する。

    受信者は、受信した元のメッセージからSHA-1で、メッセージダイジェスト(ハ
    ッシュ値)を生成する。そして、それと、受信したメッセージダイジェスト(ハ
    ッシュ値)を比較し、一致すれば、元のメッセージが通信中に改ざんされてい
    ないと確認できる。

正解:ア

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第6問  システム開発技術
分野-12-3       技術レベル-3        出題頻度-中        出典:AP21-S-32

次の概念データモデルの解釈として,適切なものはどれか。ここで,モデルの
記法としてUMLを用いる。
  
        ┌───┐       << 所属する      ┌───┐
        │ 部署 │←───────────┤従業員│
        └───┘1..*                0..*└───┘

ア  従業員が所属していない部署の存在は許されない。

イ  従業員が所属している部署を削除しても,参照整合性は保証される。

ウ  従業員は,同時に複数の部署に所属してもよい。

エ  どの部署にも所属しない従業員が存在してもよい。

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  従業員側のディグリーは、0..* なので、1つの部署に対し、0の従業員
    が対応してもよい。

イ  従業員が所属している部署を削除すると、参照整合性は保証されない。
    例えば、従業員A が所属しているのが、コード:100  名称:経理課とし、
    それが、部署から削除された場合、従業員Aの所属部署コードである外部キー
    100は、部署の主キー100を参照できなくなる。

ウ  問題の図に示されている1..* と0..* は、ディグリー(多重度)と呼ばれ、
    インスタンスの数の対応関係を示している。
    例えば、従業員A氏が、経理課と総務課に所属しているのであれば、従業員
    1人に対して、部署は2の対応関係になる。

    図中の1..* は 1~無限大、0..* は 0~無限大を意味している。したがって、
    従業員は、無限大まで同時に複数の部署に所属してもよい。

エ  部署側のディグリーは、1..* なので、1人の従業員に対し、0 の部署は対応
    できない。

正解:ウ

** =========================  与謝蕪村の俳句  ======================== **


                     磯ちどり  足をぬらして  遊びけり


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  発行・編集責任者      金子  則彦

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