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2009/11/03

示現塾 高度に出る午前問題を解こう!(2009-11-03)

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            春の情報処理技術者試験日まで、あと166日
  2009年11月03日(火)                                      本格版 1864号
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  これは,2010年春の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験  午前問題
  及び高度試験  午前共通問題  に対応したものです。

  本日の問題テーマは,次の6つです。

  第1問-基礎理論            ・・・論理式P,Qがいずれも真
  第2問-コンピュータ構成要素・・・密結合マルチプロセッサの性能低下原因
  第3問-データベース        ・・・会社-雇用履歴-人  適切な多重度
  第4問-ネットワーク        ・・・10BASE-Tで使用する装置
  第5問-セキュリティ        ・・・通信の暗号化
  第6問-システム開発技術    ・・・UML2.0で使用される表記法

** ------------------  やる気が出る(?)名言集  ----------------------- **

    みずから自己の灯火となれ、みずから自己の保護所となれ。

    他人に保護を求めるべからず。

    法を灯火とし、法を保護とし、他のものに依存すべからず。
                                                               (釈迦)

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第1問  基礎理論
分野-1-1        技術レベル-3        出題頻度-高        出典:SW18-A-05

論理式P,Q がいずれも真であるとき,論理式Rの真偽にかかわらず真になる式は
どれか。ここで,“  ̄ ”は否定,“∨”は論理和,“∧”は論理積,“→”は
含意(“真→偽”となるときに限り結果が偽となる演算)を表す。
                                         _
ア  (( P → Q ) ∧ ( Q → P )) → ( R → Q )

                     ______
                          _
イ  (( P → Q ) ∧ ( Q → P )) → ( Q → R )
            _                            _
ウ  (( P → Q ) ∨ ( Q → P )) → ( R → Q )
            _             _
エ  (( P → Q ) ∨ ( Q → P )) → ( Q → R )

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  含意は、問題文にあるように、真→偽になるときに限り結果が偽に
    なる。残りの真→真、偽→真、偽→偽はすべて、真になる。P,Qが真として
    論理式に当てはめる。

    (P→Q)---真  (Q→P)---真  ((P→Q)∧(Q→P))---真   
                         _                              _
    (1) Rが真の場合  (R→Q)---偽  ((P→Q)∨(Q→P))→(R→Q)---偽
                         _                              _
    (2) Rが偽の場合  (R→Q)---真  ((P→Q)∨(Q→P))→(R→Q)---真

                     _
イ  (P→Q)---真  (Q→P)---偽->これ全体を否定すると、真

    (1) Rが真の場合  (Q→R)---真
                       _
        ((P→Q)∧((Q→P)の否定)→ (Q→R)---真

    (2) Rが偽の場合  (Q→R)---偽
                       _
        ((P→Q)∧((Q→P)の否定)→ (Q→R)---偽

        _                          _
ウ  (P→Q)---偽  (Q→P)---真  ((P→Q)∨(Q→P))---真
                         _             _                _
    (1) Rが真の場合  (R→Q)---偽  ((P→Q)∨(Q→P))→(R→Q)---偽
                         _                              _
    (2) Rが偽の場合  (R→Q)---真  ((P→Q)∨(Q→P))→(R→Q)---真

        _            _             _       _
エ  (P→Q)---偽  (Q→P)---偽  ((P→Q)∨(Q→P))---偽
                                       _       _
    (1) Rが真の場合  (Q→R)---真  ((P→Q)∨(Q→P))→(Q→R)---真
                                       _       _       
    (2) Rが偽の場合  (Q→R)---偽  ((P→Q)∨(Q→P))→(Q→R)---真

正解:エ

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第2問  コンピュータ構成要素
分野-3-1        技術レベル-3        出題頻度-中        出典:SW17-S-29

シングルプロセッサシステムの性能と比較したとき,密結合マルチプロセッサ
システムのプロセッサ1台当たりの性能が低下する最大の要因はどれか。

ア  1アクセス当たりの主記憶の参照量         イ  主記憶のアクセス速度

ウ  主記憶のアクセスに対する排他制御        エ  主記憶のアクセス頻度

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  主記憶の参照量は、更新ではないので、性能面での差はつかない。

イ  主記憶のアクセス速度が遅くなれば、密結合マルチプロセッサの方が、性能
    面で不利になる。同一の主記憶を複数のプロセッサがアクセスしようとする
    場合に、競合する可能性が強くなるからである。しかし、選択肢ウほどでは
    ないので、消去法で×になる。

ウ  密結合マルチプロセッサシステムとは、複数のプロセッサがメインメモリを
    共用して一つのOS 下で動作するシステムである。選択肢ウが言っている

    “主記憶のアクセスに対する排他制御”は、主記憶を共用している密結合マ
    ルチプロセッサシステムでは、性能が低下する最大の原因となる。なぜなら
    ば、排他制御すれば、あるプロセッサがある主記憶を更新している間は、そ
    の主記憶をアクセスしようする他のプロセッサは待たされることになるから
    である。

エ  主記憶のアクセス頻度が多くなれば、密結合マルチプロセッサの方が、性能
    面で不利になる。同一の主記憶を複数のプロセッサがアクセスしようとする
    頻度が増えれば、プロセッサ間で競合する可能性が強くなるからである。し
    かし、選択肢ウほどではないので、消去法で×になる。

正解:ウ

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第3問  データベース
分野-9-2        技術レベル-4        出題頻度-中        出典:DB18-29

次の概念データモデルを関係データベース上に実装することにし,実装レベルの
データモデルを作成した。適切な多重度が指定されているものはどれか。ここで,
データモデルの記法にUMLのクラス図を用いる。

                    ┌────┐0..5    0..*┌────┐
概念データモデル    │  会社  ├──────┤   人   │
                    └────┘  雇用する  └────┘  
  

ア  ┌────┐0..5       1┌────┐1       0..*┌────┐
    │  会社  ├──────┤雇用履歴├──────┤   人   │
    └────┘            └────┘            └────┘

イ  ┌────┐0..*       1┌────┐1       0..5┌────┐
    │  会社  ├──────┤雇用履歴├──────┤   人   │
    └────┘            └────┘            └────┘

ウ  ┌────┐1       0..5┌────┐0..*       1┌────┐
    │  会社  ├──────┤雇用履歴├──────┤   人   │
    └────┘            └────┘            └────┘

エ  ┌────┐1       0..*┌────┐0..5       1┌────┐
    │  会社  ├──────┤雇用履歴├──────┤   人   │
    └────┘            └────┘            └────┘

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:問題文に示されている概念データモデルを見ると、人は会社に対し、0..5
    の多重度で関係している。人は転職を、5 回までしかしないという意味にな
    る。
    また、会社は人に対し、0..n の多重度で関係している。会社は、無限大の人
    を雇用するという意味になる。

    0..5, 0..* の 0 を無視すれば、人と会社は、多対多で関係している。
    そこで、雇用履歴というリレーションシップを、人と会社の間に挟み、
    1対多と多対1の関係に分解する。従って、正解は、選択肢ウとエに絞られ
    る。

    人は、5 回までしか転職しないモデルなので、人と雇用履歴とは、
    1対 0..5 で関係することなる。従って、正解は、選択肢エになる。

正解:エ

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第4問  ネットワーク
分野-10-2       技術レベル-3        出題頻度-中        出典:SW18-S-60

図は 10BASE-Tによる LAN接続ケーブルを用いて,PC を接続したネットワークの
概念図である。図中の Aを PC,B をネットワークインタフェースカードとした
とき,C の装置名として適切なものはどれか。

           ┌────────────┐
           │           C            │
           └────────────┘
           /        /    \        \   LAN接続ケーブル
         /        /        \        \ 
     ┌─┐     ┌─┐      ┌─┐     ┌─┐
   ┌┤B ├┐ ┌┤B ├┐  ┌┤B ├┐ ┌┤B ├┐ 
   │└─┘│ │└─┘│  │└─┘│ │└─┘│
   │  A   │ │  A   │  │  A   │ │  A   │
   └───┘ └───┘  └───┘ └───┘

ア  ターミネータ      イ  トランシーバ      ウ  ハブ      エ  モデム

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:Aを PC、B をネットワークインタフェースカードとして、それらを10BASE-T
    のLAN接続ケーブルで接続するものは、ハブである。

    ハブは、この図のように、LAN接続ケーブルを集める役割があるので、集線装
  置とも呼ばれる。

正解:ウ

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第5問  セキュリティ
分野-11-1       技術レベル-3        出題頻度-中       出典:SC21-S2-10

通信の暗号化に関する記述のうち,適切なものはどれか。

ア  IPsec のトランスポートモードでは,ゲートウェイ間の通信経路上だけでは
    なく,発信ホストと受信ホストとの間の全経路上でメッセージが暗号化される。

イ  LDAP クライアントが LDAPサーバに接続するとき,その通信内容は暗号化する
    ことができない。

ウ  S/MIMEで暗号化した電子メールは,受信側のメールサーバ内に格納されている
    間は,メール管理者が平文として見ることができる。

エ  SSL を使用すると,暗号化された HTML文書はブラウザでキャッシュの有無が
    設定できず,ディスク内に必ず保存される。

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  IPsec は、IP security の略であり、IP パケットの暗号化と認証を
    行なう機能である。IP パケットを対象にし、ネットワーク層で動作する。
    IPsec には、トンネリングモードと、トランスポートモードの2つがある。

    (トランスポートモード)
      IPsec のトランスポートモードでは、ゲートウェイ間の通信経路上だけで
    はなく、発信側システムと受信側システムとの間の全経路上でメッセージが
    暗号化される。
      例えば、クライアントに、IPsecを利用したVPNソフトを入れて通信すると
    次のようになり、クライアント間が暗号化される。

        VPNソフト                                          VPNソフト
    ┌──────┐  ┌───┐            ┌───┐  ┌──────┐
    │クライアント├─┤ルータ├──────┤ルータ├─┤クライアント│
    └──────┘  └───┘            └───┘  └──────┘
                  │←────────────────→│
                                  暗号化
                                
    (トンネリングモード)
      トンネリングモードでは、ゲートウェイ間の通信経路上だけが暗号化され
    る。例えば、ルータがIPsecを利用したVPN機能を保有しており、これを利用
    して通信すると、次のようになり、ルータ間が暗号化される。

                       VPN機能               VPN機能
    ┌──────┐  ┌───┐            ┌───┐  ┌──────┐
    │クライアント├─┤ルータ├──────┤ルータ├─┤クライアント│
    └──────┘  └───┘            └───┘  └──────┘
                              │←────→│
                                   暗号化

イ  LDAP は、Lightweight Directory Access Protocol の略であり、ディレクト
    リサービスを提供するためのプロトコルである。ディレクトリサービスとは、
    ネットワーク上にあるサーバやアプリケーションの位置や移動を利用者が意
    識せず、容易に利用できるネットワーク環境を実現するためのサービスであ
    る。例えば、ファイル管理に用いられる場合、データやプログラムの場所を
    記憶しておき、名前からそれを呼び出せるようにするという機能を持ってい
    る。これによって、データがどのサーバに保管されているかを考えずに利用
    できる。
      クライアントは、ディレクトリサービスを受けるために、LDAP サーバに接
    続する。その時の通信内容は、暗号化できる。例えば、SSL を利用する。

ウ  S/MIME で暗号化した電子メールは、どこにあろうとも、復号化するまでは、
    誰も平文を見ることはできない。

エ  SSL を使用して接続したとき、ブラウザのディスクキャッシュ内に格納した
    HTML 文書は、復号化されて保存される。

正解:ア

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第6問  システム開発技術
分野-12-3       技術レベル-3        出題頻度-中        出典:CM19-17

UML 2.0で使用される表記法のうち,システムの動的な振る舞いを記述するために
有効なものの組はどれか。

ア  オブジェクト図,クラス図      イ  コミュニケーション図,パッケージ図

ウ  コンポーネント図,配置図      エ  シーケンス図,状態マシン図

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  オブジェクト図とクラス図は、静的な構造を示す図である。

イ  コミュニケーション図は、オブジェクト間のメッセージフローを表す。
    パッケージ図は、パッケージ(いくつかのオブジェクトやクラスをまとめた
    もの)の依存関係表す。

ウ  コンポーネント図は、クラスやインターフェイスの実体(コンポーネントやフ
    ァイル)の間の依存関係を表す。
    配置図は、クラスやインターフェイスがシステム運用環境のどこに配置され
    るのかを表す。

エ  シーケンス図は、オブジェクト間のメッセージのやりとりを時間の流れに従
    って記述した図である。

      状態マシン図は、オブジェクトが取りうるさまざまな状態と、その状態間
    の遷移を表す。状態遷移図の一種である。

      シーケンス図、状態マシン図の両方とも、システムの動的な振る舞いを記
    述する。

正解:エ

** =========================  与謝蕪村の俳句  ======================== **


                 秋来ぬと  合点させたる  嚏(くさめ)かな


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  発行・編集責任者      金子  則彦

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