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2009/11/01

示現塾 高度に出る午前問題を解こう!(2009-11-01)

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            春の情報処理技術者試験日まで、あと168日
  2009年11月01日(日)                                      本格版 1862号
** =================================================================== **

  これは,2010年春の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験  午前問題
  及び高度試験  午前共通問題  に対応したものです。

  本日の問題テーマは,次の6つです。

  第1問-基礎理論            ・・・XとYの否定論理積 X NAND Y
  第2問-コンピュータ構成要素・・・マルチプロセッサの必要台数(計算)
  第3問-データベース        ・・・E-R図の解釈(組織)
  第4問-ネットワーク        ・・・1000BASE-T
  第5問-セキュリティ        ・・・MAC-メッセージ認証が有効なもので使用
                                    される鍵の組合せ
  第6問-システム開発技術    ・・・UMLのクラス図が表す内容

** ------------------  やる気が出る(?)名言集  ----------------------- **

    “0から1へ”の距離は

    “1から1000へ”の距離より大きい。
                                             (マーヴィン・トケイヤー)

** =================================================================== **
第1問  基礎理論
分野-1-1         技術レベル-3        出題頻度-高       出典:SW16-03

X とY の否定論理積X  NAND Y は,NOT( X  AND Y )として定義される。X OR Yを
NANDだけを使って表した論理式はどれか。

ア  (( X  NAND Y ) NAND X ) NAND Y

イ  ( X  NAND X ) NAND ( Y  NAND Y )

ウ  ( X  NAND Y ) NAND ( X  NAND Y )

エ  X  NAND ( Y  NAND ( X  NAND Y ))

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:基本的な真理表を作成する。
    ┌─────┬────┬───┬──────┐
    │          │ 論理積 │論理和│否定的論理積│
    ├──┬──┼────┼───┼──────┤
    │  X │  Y │ X AND Y│X OR Y│ X NAND Y │
    ├──┼──┼────┼───┼──────┤
    │  0 │  0 │    0   │   0  │      1     │
    ├──┼──┼────┼───┼──────┤
    │  0 │  1 │    0   │   1  │      1     │
    ├──┼──┼────┼───┼──────┤
    │  1 │  0 │    0   │   1  │      1     │
    ├──┼──┼────┼───┼──────┤
    │  1 │  1 │    1   │   1  │      0     │
    └──┴──┴────┴───┴──────┘

ア  (( X  NAND Y ) NAND X ) NAND Y  の真理表は、次のとおりである。
    ┌──┬──┬─────┬─────┬──────┐
    │  X │  Y │ X NAND Y │左 NAND X │ 左 NAND Y │
    ├──┼──┼─────┼─────┼──────┤
    │  0 │  0 │     1    │     1    │      1     │
    ├──┼──┼─────┼─────┼──────┤
    │  0 │  1 │     1    │     1    │      0     │
    ├──┼──┼─────┼─────┼──────┤
    │  1 │  0 │     1    │     0    │      1     │
    ├──┼──┼─────┼─────┼──────┤
    │  1 │  1 │     0    │     1    │      0     │
    └──┴──┴─────┴─────┴──────┘

イ  ( X  NAND X ) NAND ( Y  NAND Y )  の真理表は、次のとおりである。
    ┌──┬──┬─────┬─────┬────────┐
    │  X │  Y │ X NAND X │ Y NAND Y │  2つ左 NAND 左 │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  0 │  0 │     1    │     1    │        0       │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  0 │  1 │     1    │     0    │        1       │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  1 │  0 │     0    │     1    │        1       │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  1 │  1 │     0    │     0    │        1       │
    └──┴──┴─────┴─────┴────────┘
     これが、一番上の真理表の X OR Y と一致しているので、正解である。

ウ  ( X  NAND Y ) NAND ( X  NAND Y )  の真理表は、次のとおりである。
    ┌──┬──┬─────┬─────┬────────┐
    │  X │  Y │ X NAND Y │ X NAND Y │  2つ左 NAND 左 │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  0 │  0 │     1    │     1    │        0       │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  0 │  1 │     1    │     1    │        0       │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  1 │  0 │     1    │     1    │        0       │
    ├──┼──┼─────┼─────┼────────┤
    │  1 │  1 │     0    │     0    │        1       │
    └──┴──┴─────┴─────┴────────┘

エ  X  NAND ( Y  NAND ( X  NAND Y ))  の真理表は、次のとおりである。
    ┌──┬──┬─────┬─────┬─────┐
    │  X │  Y │ X NAND Y │ Y NAND 左│ X NAND 左│
    ├──┼──┼─────┼─────┼─────┤
    │  0 │  0 │     1    │     1    │     1    │
    ├──┼──┼─────┼─────┼─────┤
    │  0 │  1 │     1    │     0    │     1    │
    ├──┼──┼─────┼─────┼─────┤
    │  1 │  0 │     1    │     1    │     0    │
    ├──┼──┼─────┼─────┼─────┤
    │  1 │  1 │     0    │     1    │     0    │
    └──┴──┴─────┴─────┴─────┘

正解:イ

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第2問  コンピュータ構成要素
分野-3-1         技術レベル-3        出題頻度-中       出典:CM18-05

マルチプロセッサによる並列処理で得られる高速化率(単一プロセッサのときと
比べた倍率)Eを,次の式によって評価する。r=0.9 のアプリケーションの高速
化率が r=0.3 のものの 3 倍となるのは,プロセッサが何台のときか。

            1
  E=━━━━━━━
       1-r+(r/n)
  
ここで,
n:プロセッサの台数(1≦n)
r:対象とする処理のうち,並列化が可能な部分の割合(0≦r≦1)
とし,並列化に伴うオーバヘッドは考慮しないものとする。
  
ア  3            イ  4            ウ  5              エ  6

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:本問は、マルチプロセッサによる並列処理の問題であるが、その原理を
    考えなくても、数式どおりに計算すれば、解ける問題である。

    r=0.9 を代入した時のE は、r=0.3 を代入した時の3倍になるので、次式
    が成立する。
    
             1                           1
    ━━━━━━━━━  =  3 × ━━━━━━━━━━
     1-0.9+(0.9/n)              1-0.3+(0.3/n)

    式を整理すると、

    1-0.3+(0.3/n) = 3 ×(1-0.9 +(0.9/n))
    0.7 +(0.3/n) = 0.3+(2.7/n)
    0.4 = 2.4/n
    n=6

正解:エ

** =================================================================== **
第3問  データベース
分野-9-2         技術レベル-3        出題頻度-高       出典:SW19-A-40
次のE-R図の解釈として,適切なものはどれか。ここで,*   *  は多対多の関連
を表し,自己参照は除くものとする。                  ̄ ̄ ̄  

                 ┌───────┐
                 │              │
                *│親            │
         ┌───┴─┐          │
         │   組織   ├─────┘
         │          │* 子
         └─────┘ 

ア  子組織の数より親組織の数が多い可能性がある。

イ  組織は2段階の階層構造である。

ウ  組織は必ず子組織をもつ。

エ  組織はネットワーク構造になっていない。

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  図が示す多重度は、親・子ともに、* になっているので、両方とも
    0 以上の“多”を示している。

    タオルを販売している東京支店を例として考えるならば、次の図のようにな
    る。

        タオル販売本部  関東地区販売統括本部
                   \ /  
                  東京支店
                   / \
            販売1課   販売2課

    0 以上という数に制限はないので、子組織の数より親組織の数が多い可能性
    がある。

イ  0 以上という数に制限はないので、必ず2段階になるとは言えない。

ウ  0 以上なので、0 もありうる。必ず子組織を持つとは言えない。

エ  親・子ともに、* になっているので、選択肢アの解説の図のようにネットワー
    ク構造になる。

正解:ア

** =================================================================== **
第4問  ネットワーク
分野-10-2        技術レベル-3        出題頻度-高       出典:NW19-45

LANに関する記述のうち,1000BASE-Tを説明したものはどれか。

ア  2対のUTPケーブルを使用し,最大距離は100mである。

イ  4対のUTPケーブルを使用し,最大距離は100mである。

ウ  シングルモード光ファイバケーブルを使用し,最大距離は5kmである。

エ  マルチモード光ファイバケーブルを使用し,最大距離は400mである。

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  2対のUTP ケーブルを使用するのは、10BASE-T,100BASE-TX である。
    UTP ケーブルは、8本の線があるので、そのうち4本(2対)だけ使用する。
    残りの4本は、使用していない。

イ  1000BASE-T は、ギガビットイーサネットと呼ばれている規格であり、カテ
    ゴリ5eもしくは6 のUTP ケーブルの8本の線を4対にして使用する。最大距離
    は100mである。

    UTP を使う規格をまとめると次のようになる。

      規格名    カテゴリ  使用対  最大距離
    10BASE-T      3         2対     100m
    100BASE-T4   3/4/5      4対     100m
    100BASE-TX    5         2対     100m
    1000BASE-T   5e/6       4対     100m

ウ  1000BASE-LX の説明である。LX のL は、Long wave length の意味であり、
    長波長(1,300nm)を使っている。ただし、マルチモード光ファイバケーブル
    も使用できる。

エ  1000BASE-SX の説明である。SX のS は、Short wave length の意味であり、
    短波長(850nm)を使っている。ただし、最大伝送距離は、550mと定められて
    いる。こちらは、シングルモード光ファイバケーブルは使用できない。

正解:イ

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第5問  セキュリティ
分野-11-1        技術レベル-3        出題頻度-中       出典:SV18-47

送信者がメッセージからブロック暗号(方式)を用いて生成したメッセージ認証
符号(MAC:message authentication code)をメッセージとともに送り,受信者
が受け取ったメッセージからMACを生成して,送られてきたMACと一致することを
確認するメッセージ認証で使用される鍵の組合せはどれか。

    ┌──────────────┬──────────────┐
    │           送信者           │           受信者           │
┌─┼──────────────┼──────────────┤
│ア│受信者と共有している共通鍵  │送信者と共有している共通鍵  │
├─┼──────────────┼──────────────┤
│イ│受信者の公開鍵              │受信者の秘密鍵              │
├─┼──────────────┼──────────────┤
│ウ│送信者の公開鍵              │受信者の秘密鍵              │
├─┼──────────────┼──────────────┤
│エ│送信者の秘密鍵              │受信者の公開鍵              │
└─┴──────────────┴──────────────┘

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ブロック暗号(方式)とは、暗号化する平文を、一定の長さのブロックに
    分割し、ブロック単位に共通鍵を用いて暗号化する方式である。

    したがって、アが正解になる。

    DESは、共通鍵暗号方式なので、当然に、ブロック暗号方式を採用している。
    そのブロック長は、64ビット固定である。

    ブロック暗号方式と対になるのが、ストリーム暗号(方式)である。これは、
    ブロックに分割せず、ビットもしくはバイト単位で暗号化を行なう。

    また、メッセージ認証符号とは、メッセージダイジェストのことである。

正解:ア

** =================================================================== **
第6問  システム開発技術
分野-12-3        技術レベル-3        出題頻度-中       出典:AP21-A-43

UMLのクラス図が表す内容はどれか。

ア  クラス間の動的な関係

イ  クラス同士が,必ず1対1の対応になるような相互関係

ウ  クラスを校正するクラス名,インスタンス,メッセージの3要素

エ  汎化,集約,関連などのクラス間の関係

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:UMLは,Unified Modeling Languageの略であり,オブジェクト指向のソフ
    トウェア開発における仕様書・設計書の表記方法の一つである。オブジェク
    ト指向のソフトウェア開発における仕様書・設計書表記方法の事実上の標準
    となっている。

      クラス図は,選択肢エにあるように“汎化,集約,関連などのクラス間の
    関係”を示すものである。下記のような図例になる。

      汎化関係               集約関係                関連関係
    ┌──────┐       ┌─────┐          ┌─────┐
    │スーパクラス│       │集約クラス│          │  クラスA │
    └──────┘       └─────┘          └──┬──┘
           △                    ◇                      │
           │                    │                      │
           │                    │                      ↓
     ┌──┴──┐        ┌──┴──┐          ┌─────┐
     │サブクラス│        │部分クラス│          │  クラスB │
     └─────┘        └─────┘          └─────┘

      クラス図は,システムの動き方を示す部分がないので“静的構造図”とい
    われる時もある。

正解:エ

** =========================  与謝蕪村の俳句  ======================== **


                 あちらむきに  鴫(しぎ)も立たり  秋の暮


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  発行・編集責任者      金子  則彦

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